竜語を話す者#02
「耳が痛い言葉だな。私も昔はその考えに何も疑問を抱かなかった身だ。ただ今は他種族でも協力し合える関係を作れると思っているよ」
「どうだかな」
「さて、話を戻そう。その襲ってきた人間たちと、私は全く別であることは信じてほしい」
レムドラゴンはその言葉に小さくうなずく。
「お前が探している生き物達はおそらく、私に恐れてこの場所を離れているので、このあたりにはいないだろう。もう少し上のほうに行けば居るはずだ」
「そうか。教えてくれて助かるよ」
「それじゃ俺は行くぞ」
「待ってくれ」
その場を離れそうな男を呼び止めると、カイオルはお礼と一緒に一体何者なのかと質問を一つする。
しかし、人間に教えることはない、そう言ってその場からいなくなってしまった。
「竜語を喋れるということはドラゴンで間違いだろう。それにどこかで聞いたことのある声だった気もする」
過去の記憶を振り返りながら、一つの心当たりに目星をつけるが、あくまでも可能性として留める。
レムドラゴンに分かれを告げ、言われた通り少し上を目指すと、先程まで探知に引っかからなかった魔力を感じ取ることができる。
手際よく雪角ウサギを数体とホワイトボア1体狩ると、その場でバラし持ち運びしやすくした後に、師の待つ場所へ戻る。
「なんだ随分と時間かかったな。それにそいつら相手にそんなにボロボロになってるんじゃ、まだまだだな」
「すみません。少し転んでしまいました」
「まぁいい。ほら飯ができてるぞ」
そこには豪華とは言えないが、肉が中心の沢山のご飯が並んでいた。
それを見てカイオルは静かに首を横に振り、話を催促する。




