ノイサム山#01
「師は今は外との交流を絶っている人だ。人が詰め寄る事を嫌うだろう」
その話を聞きながら、白い髭を蓄えた老人を想像をする隼人。
典型的な仙人のような人物像を思い浮かべる。
「まぁ、そういうなら無理に邪魔するのは失礼だな」
「すまない」
「それじゃ、一度ライカとモンス王国に戻っておくか」
「用が済み次第、私もモンス王国に戻るとしよう」
「あぁ、じゃあな」
簡単な別れをした後に、それぞれが歩き出す。
それぞれの道のりに大きな問題も起こることなく、目的地に向かうことができた。
隼人たちがモンス王国にたどり着く、その少し前にカイオルは目的地へたどり着いていた。
雪に覆われた険しい山脈が、雄々しく存在している。
ノイサム山と呼ばれているその山は、近くに住む北の国ヘイル王国の民たちも立ち入ることがない場所である。
理由は様々ではあるが、第一に危険という理由で誰も踏み入れないのだ。
しかし、ノイサム山自体には豊富な資源があり、それを狙って踏み入る者もいるが、無事に戻ってくる者は極僅かだという
山へと続く森林に足を踏み入れようとすると、後方から大声で呼び止められる。
「おい! ちょっと待てっ!」
急いで駆け寄ってくる男が1人。
どうやらカイオルが山に入っていく素振りが見たので呼び止めたようだ。
「兄ちゃん、この辺の人間じゃねぇだろ?」
「あぁ、モンスから来た」
「なんでまたモンスからこんなところまで。みたところ冒険者か? となると、依頼かなにかか?」
「そんなところさ」
少し考えた素振りを見せた後に男が言葉を続ける。




