魔王復活#02
「本物の魔王が復活をしてるってことだよ」
「本物… と、いうのはどういうことでしょうか? ハヤト様が魔王様ではないのですか?」
隼人はライカと目を合わせた後に、自身の正体を明かし本来の魔王ではないことを説明する。
その内容に驚く者は居らず、それでいて内容を理解してくれた。
「そうなると話が簡単ではないな。これはこの国だけではなく、世界に警鐘を鳴らしておく必要があるやもしれん。これよりひと月後に国王の会合が控えておるから、その場でこの件には触れておこう」
「イサンダのことも確認が必要でしょうね」
「ふむ… 一体なにが起ころうとしておるんじゃ…」
その頃、魔王が目覚めた孤島では少しずつではあるが復活までの準備が行われていた。
孤島に存在する洋館の一室で、それは確実に進んでいた。
部屋の中には様々な器具が置かれ、実験が行われいる形跡が多々残っている。
その一角でひとりの女性が、緑色の強い光を放つ手のひらサイズの宝石の前に立ち作業をしている。
「ん~、ダメね。あの子死んじゃったかも。魔力の回収反応がなくなってしまったわ。でもまぁ、これだけの生命力を回収出来たのなら上出来でしょうね。それにあの子は、身代わりになるために呼んだようなものだから、これ以上は期待もしてなかったわけだし。さて、魔王様の所へ行きましょう」
強く光る宝石を手に取り、光を遮るほどに厚めの布袋に放り入れる。
口の隙間から先が二又に割れた舌をチロチロと見せながら、洋館の中を進み魔王の間へ向かうと、そこには魔王とベルザの姿があり、なにか会話をしていた。
「ベルザよ、まだわからないのか」
「本来であれば既に魔力ももどり、侵攻を行えるはずですが。勇者によって復活を阻害されるような術式を施されたのかもしれませんね。やはり、転生場所を変えて正解だったかもしれません。魔王国では満足に復活が出来なかったかもしれません」
「お前が私の転生場所を変えたことについては疑問だったが、確かにアイツであればやっていても不思議ではないか」
魔王は本来戻っているはずの力が戻らないことに関して、ベルザに調査をさせているようだ。




