決意#02
「で、どうするんだ?」
隼人はベルザが残した質問の答えをこの場で改めて求める。
十分に吟味する時間は有ったはずだと、既に持っている答えを求める。
その答えを待つ隼人以外に、扉の前では話が終わるのを待つ二人がいた。
「一体何を話しているのでしょうか?」
「わかりません」
「あの二人は仲がいいのでしょうか?」
「仲は良くないと思います」
「では喧嘩をしているのでしょうか?」
「それはないと思います、多分ですが」
アンジェリカの投げる問いに対して、短く返すアンベールの会話はお世辞にも楽しいそうな会話には思えない。
その証拠にアンジェリークが非常に退屈にしている。
「アンベール、あなたお話が下手くそね」
「下品はお言葉はお辞めください」
「あーもう、覗いちゃおうかしら」
扉に手をかけるアンジェリークは今にも開けそうだが、それを優しく止める。
その二人に声をかける人物が現れる。
「なにやってんのさ」
「あら、ライカ様! 聞いてください、アンベールとのお話が面白くないんです」
「それはご愁傷様。で、隼人は中にいるの?」
「えぇ、カイオルと一緒です」
「げぇ、ここロリコンの部屋なわけ」
明らかに嫌そうな顔をするライカだが、二人を押しのけて扉に手をかけ開けようとする。
それを今度はアンジェリークが止めるが、それを制して勢いよく扉を開ける。




