隼人vsアーネル【前編】#01
「丁度いいハンデだ」
「強がりですね」
隼人は構えの体制を整えると、閻狐に聞こえる声で魔法陣の核を探してもらえるよう指示を出す。
それを快諾した閻狐は隼人から離れ姿を消す。
「あんまりのんびり出来そうにないみたいだからな。早々に片をつけさせてもらうぞ」
「できるものならどうぞ」
隼人は雷脚により間合いを詰め黒剣で薙ぎ払う。
それを体制を落とし躱したアーネルは、隼人の足を払い体制を崩す。
隼人はバランスを崩しながらも、左手を使い身体を支え、アーネルへ掃腿を放つ。
だがバク転をする形で回避される。
「雷脚の速度についてくるか」
「一度その攻撃を避けたのを見せたはずですが?」
お互い立ち上がり再び向かい合う。
「今度はこちらから行かせてもらいますよ」
体制を落とし一息で間合いを詰めたアーネルは、下方からフックを放つ。
紙一重で身体を引き避けた隼人に対して、鉄山靠で追撃を行う。
咄嗟に黒剣を盾に攻撃を防ぐが、大きく後方に吹き飛ばされ地面を転がる。
「くっ! どこへ消えた!?」
身体を起こし首を振り辺りを見渡すもアーネルの姿はない。
数秒の沈黙のあと、何かに気付いた隼人は後方に身を引く。
その直後上空から鈍い衝突音を立て何かが落ちてくる。
遅れて地面が捲り上がり割れる音が響き、あたりに衝撃波が広がる。
「確実に殺したと思ったのですが、なかなかしぶといですね。それにしてもその剣、触れたらいけないようですね。少しばかり魔力の消失を感じました」
「あぶねぇ…」
少しでも判断が遅れていたら、今頃頭部は潰された豆腐のようになっていただろう。
隼人は立ち上がり黒剣を握り直す。
「ここから本気で行かせてもらう」
大きく息を吸い吐き出し呼吸を整える。




