カイオルvs孤絶の大蛇ゲルドラ#02
突然の申し出に少し戸惑いを見せるが、二つ返事で返す。
「まず一つはここから先に戦っている奴がいる。そいつの援護をしてほしい。そしてもう一つは、万が一に備えて住人の避難をお願いしたい」
「おいおい、住人の避難ってどれだけの規模かわかっているのか? 今は動けない住人だっている。それを理由も知らせずに避難させるってのか?」
「無茶を言っているのはわかっている」
「あー! ちくしょう!」
クレムは頭を掻きむしりながら吐き捨てる。
「まずは騎士たちの協力が必要だ! その為にまずは城へ向かう。その後になるがいいか!?」
「あぁ大丈夫だ! 頼む!」
「…この街は大丈夫なんだよな?」
「守ってみせるさ」
クレムは拳を突き出す。
それに合わせるように隼人も拳を突き出しコツンとぶつけ合う。
クレムは城へ向かって走り出す。
それを確認してから隼人も追跡を再開した。
「ふぅ… なかなかどうして、厳しいな」
一見優勢だと思われていたゲルドラに対して、カイオルは苦戦を強いられていた。
「この剣はもう無理なようだな」
黒剣ではない剣は刃こぼれが激しく、すでに物を斬るには役不足の状態になっていた。
「さて、この斬ることのできない剣でどう立ち回るか」
黒剣は魔力を切断する剣であり、通常の剣とは異なる。
隼人のように魔力コントロールを行い、剣に帯びさせることで物質の切断も可能になるが、その魔力さえも黒剣が吸ってしまう。
実践においては黒剣と別の剣を用いるのが定石となる。
しかし、すでに一方の剣は使い物にならないため、黒剣だけを残しゲルドラと対峙する。
ゲルドラの首は2本残っており、そのうち1本はすでに傷が多く付いている。




