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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.07~死の国、モンス王国と鬼神カイオル~
139/314

正体#02

 そしてゲルドラへ斬撃を行ったのはカイオルが持つ鬼、夜叉(ナイトクロス)


 その姿は以前よりも逞しくなっていた。


 その場を任せて走り出した隼人へ向かって、ゲルドラは攻撃を仕掛ける。


 だが斬撃によって止められる。


「お前の相手は私がしてやろう」


 攻撃が癪に触ったようで、隼人を無視してカイオルに向き直すゲルドラ。


 様子から見て憤怒しているようだ。


 隼人はその脇を通りアーネルに迫るが、その場から走り去る。


「今更逃げようってのか」


 隼人は追跡を始める。


 その姿を見届けたカイオルは改めて2本の剣を構えなおす。


「さぁ、私と君だけだ存分に戦おうか」


 カイオルは2本の剣を水平に重ねるとそれをそのまま薙ぎ払う。


 魔力の乗った斬撃は飛翔しゲルドラの体を捉えるが、切断までには至らない。


「その体はどんな攻撃も受け付けないというのは嘘ではないようだ」


 攻撃を受けても怯むことなくカイオルを見定める。


「初めから全力で行かせてもらうよ」


 ゆらりと近くに姿を現した夜叉は、一瞬のうちにゲルドラの頭上へ移動し、その手に持った剣で攻撃を仕掛ける。


 加えられた一撃は見た目以上に重く、ゲルドラの一つの頭を揺らす。


 それに反応をした他の頭が夜叉に攻撃を仕掛けるが、その場から姿を消す。


「君に捕らえられるほど、彼は甘くないよ」


 カイオルは走りだし距離を詰め始める。


 それぞれの頭が状況に合わせて攻撃と反撃を行うため隙は少ない。


 距離を詰めるカイオルに攻撃を仕掛けるが、煙のように姿を消し先程まで夜叉が居た位置へ移動している。


「そして私も同じだ」


 一太刀攻撃をしたのちに再び違う位置へ姿を現す。


 カイオルの意思とは別に攻撃を行う夜叉と、その場を入れ替え変えながら攻撃を行う。


 神出鬼没な乱撃に成す術はない。


「どれだけ体表が丈夫であっても、全くダメージがないわけではない。まずは一つ、その首を落とさせてもらうよ」


 カイオルと夜叉が左側の首を挟むように対角線上に位置取る。

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