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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.07~死の国、モンス王国と鬼神カイオル~
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隼人vsアンベール【後編】#01

「全く見えません…」


「騎士長の居合いが鋭い矛だとすれば、あいつの居合いは強固な盾みたいなもんだからな。さぁ、どうするハヤト」


「(切断された位置を見ると範囲は60センチ程度か。ただ恐ろしいぐらいに洗練された動きだな。無駄がなくそれでいて速度も申し分ない。ただ、見えないわけじゃない)」


 隼人は短くなった槍をさらに魔力で半分に切断をし、連続で投擲を行いそのままアンベールに向かっていく。


「武器を捨てて突っ込むなんて、何考えてんだあいつは!」


 アンベールは一つ目を先ほど同様切断をしたのちに、続けて二つ目の切断を行う。


 そして隼人が範囲内に入った瞬間に再度切断をする。


 だがすでにその場には隼人の姿はなく、アンベールの後方に立っていた。


「いま、あいつ消えたか?」


「そう見えました。ですがいつの間にか離れた場所にいます」


 闘技場が少しざわつき、見物をしていた騎士の一人があることに気付く。


「おい、あいつが持ってるのって」


 指をさされる隼人の手に持たれていたのは、先ほどまでアンベールが持っていた剣だった。


 それに気付いた他の騎士たちはアンベールを注意してみるが、アンベールは剣を所持していなかった。


「確かにすごい技だとは思うが、まだまだ甘いな」


「奪剣…」


「ほらよ」


 奪い取った剣を放り投げ、宙を数回転したのちにアンベールの目の前に刺さる。


「お前の居合いの弱点は連撃だ。複数を同時に対処するなら問題はないのだろうが、複数を順番にとなると剣速が衰える。だから俺に剣を取られる」


「お前の目的はなんだ」


「それを言うなら、なんで俺を襲った?」


 隼人は城内での出来事を問う。


 あれは確実な敵意と何かの確証をもって仕掛けた攻撃だった。

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