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魔王で始まる異世界生活  作者: 野薔薇 咲
Act.07~死の国、モンス王国と鬼神カイオル~
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公女様#01

「俺は一日何をして過ごせばいいんだ?」


 原因に関する可能性や、聞き込みは昨日の時点で終わらせてしまっている。


 犯人を捜すことは現状できない中、ライカの帰りを待つほかすることは特にないのである。


 そんなことを呟いていると部屋がノックされる。


 返事をすると一人の女性が部屋を訪ねてきた。


「えっと、どちら様で?」


「この度はお世話になりました」


 その一言を聞いて思い出す。


 その時はしっかり顔を見ることはできなかったが間違いない。


「公女様?」


「はい」


 笑顔で返事をされる。


 寝込んでいた時はわからなかったが、非常に優しそうな人柄を感じることが出来る。


「お近くいいでしょうか?」


「良いも何も、こっちは借りている側だから」


 そう返事をするとそのまま部屋の中まで入ってくる。


 部屋付きのメイドが近くの椅子へ誘導し、その椅子へ腰を掛ける。


 公女はこちらに笑みを浮かべながら見つめてくる。


 特に会話もなく妙な空気が流れる。


「えっと、体の調子はどう?」


 空気に押され、いつもの調子ではなくぎこちない会話をする。


「おかげさまで良くなりました。それでもまだ本調子ではないですけど」


 少しバツが悪そうにしながらも、会話や本人の様子からすれば回復しているのは間違いない。


 その様子を見ることが出来て隼人も少し安心をする。


「少し視させてもらうよ」


 左目の力を使い公女の様子を視る。


 通常でも斑点が引いているのは分かっている。


 当初は衣類からはみ出して確認ができていたものが、今では見ることが出来ない。


 実際に左目を通して視てもその結果に変わりはなく、発せられている魔力も小さくなっている。


「その眼、あの女の子と同じですね」


「あぁ、これは特殊な眼でな」


「綺麗な眼ですね」


「そういってもらえると、ライカも喜ぶよ」


 竜族の眼は魔力が強く宿っており、その力だけで相手を倒すこともできる。


 ただ、隼人の眼にはそれほどまでの力は宿っていない。

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