イノシシ編 閑話その14 正
舘目線
なぜ、こうなったのか・・・。
世界にゲートが出没して数年経った。
ゲートは異なる空間ダンジョンへの入り口であり出口。
様々な憶測の中、幾多の人が投入された。
軍関係者、警察関係そして犯罪者、今では一般市民をも投入している。
その中で一早く私は医療分野で名乗りを上げた。
もちろん自身でもゲートを通りダンジョンへ赴いた。驚きの連続だった。研究も進み結果も好調だった。ただし、上手くいかない事も多かった。
人によってステータスの上昇率も異なるようで、どんなにレベルを上げても超えれない壁が出来てしまう。
また先天性のスキルや職業、我々はギフトと呼んでいるものを極稀に持っている者がおり規格外の強さを秘めている。俗に言う「勇者」や「賢者」などそれに当てはまる。
奇しくも娘の美麗も「聖母」という稀な職業だった。その為国の管理化に置かれてどこぞの馬の骨とも知らない勇者と結婚させようとするとは、腹が立つ。
しかもその勇者は既に何人もの女を囲っていると調べはついている。
そんな男に私の大事な美麗を渡さなければいけないなどと、許せん。
国に表立って反論できない自分の立場にも歯がゆい・・・。
しかし、美麗があんな男に興味を抱くとは・・・。
江崎 拳冴えない元サラリーマンで露出のギフトを持った冒険者。
ここ最近の冒険者ではステータス的には上位に食い込んでいるし実績もある。ただし、戦闘魔法が全く使えない、アンバランスなステータス、単独での冒険、なかなか興味深い面白い冒険者ではあるな。
美麗の興味がただの興味で終わればそれで良いのだが、あまり無茶な事はしないで欲しいものだが。
まあ、あの装備があれば問題ないだろう、ダンジョンで見つけた自立型戦闘兵器があれば大抵の事は問題がないからな。
とりあえずは、勇者との婚約をどう解消させるか・・・。
いっそダンジョンで競わせる方向にすれば、あの男でも勝機はあるか。
早速、取り掛かるか・・・。
数日後
よし、なかなかいい感じでまとまったな。
これであの男に依頼しようじゃないか、タイミングよく直接対面できたのも効果があったのか、思いのほかすんなりあの男は承諾してくれたしな。
身の丈を弁えた大人は好ましい。
私の大事な美麗を「もらってやる」とか宣っているあの勇者よりは好感が持てるな・・・。
さて、これからが本番だが、まだまだ策は立てておくに越したことは無いか。
そう言って静かに椅子の背もたれに深く座ったのだった。
これでようやく閑話終わりました・・・。長かった。。。
今後とも飽きずに読んでもらえたらと思いますのでよろしくお願いいたします。




