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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
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イノシシ編 閑話その10 ミレイ4

朝になり、着信が無い事に少しだけがっかりした。

少し早めに起きてしまったので、身支度を終えて携帯をぼーっと眺めていた。


ほんの少し待つとあの人(ケンさん)から電話がきた。

待ったのはほんの少しだったが何時間にも感じたのは初めてだった。

出来れば今日にでも会いたいと伝えたかったが、恥ずかしくて言える訳もなく、都合が付く日という事で一週間後になった。


ここまで都合が合わないとは・・・。

大学生の私よりもケンさんの方が多忙なんだと知った。



長かった、ようやく一週間後になった。

私はいつもより眠るのが遅くなっているもより早く目が覚めてしまった。


居ても経っても居られず、約束していた喫茶店に早めに行く。


早めに着いて朝食でも、と思ったらケンさんは既にいた。

モダンな雰囲気の喫茶店に朝日が入り込み、コーヒーを片手に座っているケンさん。

同い年の男の子には無い渋い雰囲気を漂わせて座っている。

ちょっと違う一面も見れてうれしく思った。


待たせてしまって申し訳ないと謝りながらもどう話そうか悩んでいたけど、ケンさんが色々と花祖をしてくれて助かった。

どうしたら仲良くなれるのかを考えて一緒に冒険して欲しいと頼むのだった。


少し困った顔をしたけど一緒に冒険に行ってくれるとの事だったのでうれしかった。

その後は世間話をして楽しい時間を過ごせた。

ケンさんと別れた後は、アツコ達に助っ人としてサポートしてもらうという事で説明した。

アツコ達も少し力不足と感じていたようですんなり承諾してくれた。


その後、一緒に冒険したりして前よりも不安を感じずにダンジョンに行けるようになった。

むしろ楽しいとさえ感じるようになった。


順調にダンジョンを進む私たち、レベルも上がって一日に拾えるアイテムも増えていった。

私たちが強くなった事も一因しているけど、ケンさんが色々と気遣いをしてくれているおかげだと私は思っている。


そろそろ大学の長期休暇も終わるので、最後にボスを倒そうということになった。

私もケンさんも少し不安だったけれど記念も兼ねて行くことになった。



この時には、まさかここまで大事になるとは思ってもみなかった。



意気揚々と私たちはボス部屋に入った。


このボスはゴブリンリーダー率いるゴブリン20体ほどの軍団と聞いていたんだけど、

その倍の40体はいるし、奥の方に一際大きいゴブリンも居た。


おかしいとなった、私たちは一旦引き返そうとしたけど、フロアの門が閉まったままでピクリともしなかった。

ボスを倒さないとここからは脱出できないらしい。

こういったパターンもあるとダンジョンの講習で聞いてことがある。


私もアツコもみんな不安がっていた。

ケンさんの表情も硬い。

でも、決意を決めたようなそんな表情だった。



そんな時、ユウが急に勝手に動き出した。

止める間もなく火炎魔法を放った。


私も含めてみんなが唖然とした。


なんで、急に?

いつもは引っ込み思案なのに、誰も予想しない場面で突拍子もない事をするなんて・・・。


一匹のゴブリンが炎に包まれる。

他のゴブリンがこちらに気が付き近づいてくる。


みんな不安を抱えて臨戦態勢に入る。



そんな時、ケンさんは一人でゴブリンの方に走っていった。


いつもよりも大きく見えた背中は頼もしいと感じつつも私はその背中を見ながらただ無事を祈ることしか出来なかった。


感想・ブックマありがとうございます。誤字脱字も気を付けていますが、皆さまのご指摘もお願いします。

今後もご支援ポイントのほどよろしくお願いします。

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