表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
79/147

イノシシ編 第38階層

タイラントボアに向かって走るディナミスを追って、周りのビックボアを蹴散らしていく。

だんだんとタイラントボアに近づくにつれてその大きさに圧倒されそうになる。


身体の大きさはビックボアの3倍はあるだろうか・・・。

足も3対あって合計6本ある。


ディナミスは群がってくるビックボアを片付けながら移動しつつも、タイラントボアの足元まで到着しそうだ。


流石にタイラントボアもディナミスの存在に気が付いたようで、いつでも突進できるような体制で威嚇している。


すると、急に息を大きく吸いだし、大きな口を開けると火をディナミスに向かって火を噴きだした。


ディナミスは横に飛び退き上手く火を避ける。


俺も急いで横に飛びのいて避ける。


避けきれず少し焦げた。靴は火に強いはずなのだが、少し焦げたにおいがする。


言い訳ではないが俺は微妙な距離だったため範囲が広く、タイラントボアの予想だにしていなかった行動だったから避けきれなかったんだ。

決して、緊張して動きが鈍くなったのとディナミスの動きに見入ってしまった訳ではない。


ディナミスは火の息を避けた後にすぐさま反撃に出る。

足元まで近づき、手を大きな剣の状態にして切りつける。

しかし、足元まで毛に覆われて、一本一本が丈夫なようであまりダメージを与えられないようだ。

ディナミスはダメージが通りにくいと分かると直ぐに剣から鈍器の形状に変化させ、打撃でダメージを与える方針に切り替えた。


その甲斐あって、タイラントボアの足から血が滲み始める。


タイラントボアも黙ってやられている訳でなく、

ディナミスを踏みつけようとしたり、体当たりをしようと仕掛けるが全て躱されてしまう。


俺も黙って見ているだけではいけないので、ディナミスの動きを思い出しながら周りにいるビックボアを片付ける。


真似しようとしても出来る訳は無いのだが、少しでも自分の動きが良くなればと思ってやってみる。

やってみると、自分の動きに無駄を感じるようになる。

今すぐに無駄を直せないが、集中して自分の動きを考えながら蹴散らしていく。

まだまだ俺は強くなれると信じて、一体一体を確実に、潰していく。


潰しては考え、動きを直す。

また、潰しては考えて、動きを確認する…。


ふと気が付くとビックボアが一体もいなくなっていた。

残るはタイラントボアのみか、思ったよりも数が少なかったかな。


俺が潰していたせいではあるんだが、ミレイちゃんの支援でまったくの疲れ知らずだ。


流石聖女様、支援様様です。


ふと、ディナミスとタイラントボアに顔を向ける。

タイラントボアはディナミスを押しつぶそうとしているようだ。


ふと、俺と目が合ったような気がした。

そして、大きな咆哮を上げ俺に突っ込んできた。

まさかと思うがターゲットが俺になったのか?


足元でディナミスが攻撃しようと形振り構わず俺に向かって一直線に走ってくる。

ゴゴゴゴゴと足音、地響きが大きくなる。


俺か・・・。


タイラントボアの恨みかな。なんてふと冷静に考えてみたが、どうしたものか。

後ろにいるミレイちゃんが直線上にならないように横に動く。


しっかりと俺に狙いが定まっているようで、俺が動くと微妙に方向を変えて最短距離で突っ込んでくる気だろう。


集中してタイラントボアとの距離を考えて回避するタイミングを計る。


地響きが大きくなり、タイラントボアが間近に迫ってくる。

遠くで見るよりも身体が巨体で避けれるかが心配だが、やるしかない。



『ブオォーーーーー』


今だ!


横っ飛びで避けた。


と思ったが、避けきれず吹き飛ばされる俺。


誤字訂正しました。(4/29/2019)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ