イノシシ編 第18階層
今日は探索する予定ではないので、いつもより遅めに起き、休憩所に向った。
朝10時ぐらいか、既に人が集まっており、ダンジョン攻略へ行く準備をしている。
冒険者が多いので今日はレベル上げはやめておくか、
また大勢の前で「へんたいさん」と呼ばれたら騒ぎになりそうだからな。
そういえば、武器の修理とかメンテナンスをしていなかったことに気が付いたので、
ミレイちゃんと待ち合わせた喫茶店で朝食を取り、マダムのいる防具屋の隣にある武器屋に向った。
どこぞの有名RPGのように武器屋と防具屋が隣接しているのは、移動が楽で助かるな。
「いらっしゃいませ。」
ムキムキなおっさんがお出迎えしてくれた。
ただのムキムキなおっさんなら良かったんだが、格好がおかしい。
なぜ、フリフリの付いた可愛いメイド服を着ているんだ。
首、胸と腕周りがぱっつんぱっつんになっている。
決して魅力的なぱっつんぱっつんではない、不快感しかない。
「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいです。」
うっ、このオカマは見た目以外は乙女の設定なのか。
このままこの店に居ては精神がもたない。
早く抜け出したい、しかし、武器の修理もあるから抜け出せない。
「初めて来たのですが武器の修理を依頼したいのですが対応してもらえますか?」
声を振り絞り、恐る恐る声を掛ける。
視界に入れないように話をすれば何とかなりそうだ。
もしくは、究極に視点をズラして視界に入れればなんとかなる。
「そうでしたか、初めてのお客様でしたか、
当店では、武器の販売・製造・修理・改造全て行っておりますので大丈夫ですよ。
鍛冶を担当している者に確認いたしますので少々お待ちください。」
そう言って、メイド服を着た筋肉が店の奥に引っ込んでいった。
助かった。
今の内に精神を回復させなければ・・・。
「この武器を修理して欲しいってのはあなた?」
不意に店の奥から声が聞こえたので振り向いた。
ショッキングピンクのドレスを着たムキムキなおっさんが出てきた。
お前もか!
一日に2回も刺激物を直視してしまった。
もう、帰りたい。
「はい、そうです・・・。」
きっと今俺の目は死んだ魚のようになっているだろう。
その後、話をしたがまったく覚えていない。
気が付いたら夕方になっており、店から出たところだった。
後ろの穴も違和感を感じないので多分問題ない。
どうでも良い事だが、筋肉メイドと筋肉ピンクドレスは兄弟という事だけは、
覚えてしまった。今すぐ忘れたい、消したい。
とりあえず、アイテムボックスから出したナタを確認してみた。
前は合った小さい傷や刃こぼれなどは無くなっており、綺麗になっていた。
修理をしてもらった事が確認できたので良かった。
しかし、修理に10万ほど掛かったので、懐が少し痛んだ。
ゆっくりとした足取りで真っ直ぐ自室へ戻り、
食欲も無くなってしまったので明日の為に早く眠りについた。
約 1,657,000円
164 万 + 12万 (チームでは60万)
食費 約3,000円 (今回から細かくしてみます。)
修理 10万 (武器の修理)
評価・ブックマークありがとうございます。
今後ともご贔屓に。
今回から、所持金の計算を少し細かくさせていただきました。
多少、誤差があるかもしれませんが、ご理解のほどよろしくお願いします。




