表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第二章 ウサギ編
29/147

ウサギ編 第8階層

多くの評価と多くのブックマークありがとうございます。

ふぅ、激戦だったようだが、迷彩服は無事に戦闘を終らせたようだ。


迷彩服は、ダメージは無いがかなり疲労しているようにまったく動かない。

あれだけ魔法を乱発して、しかも最後の魔法はかなりの大技に見えた。


安堵している場合じゃない、俺はストーキングしたことがバレない内に帰還しないと。

っと、帰ろうとした時、地中からウサギが頭を出していた。


えっ?モンスターってこんな風に生まれるんだと思い見ていると、

そいつは顔の次に腕を出し始めた。


えっ、月兎の方ですか?


ユニークモンスターが立て続けに二匹目・・・?


まだ、完全に這い上がるのには時間がかかるようだが、

地中から這い上がってでてくる感じは中々にグロい。


月兎は俺と迷彩服の間、迷彩服の方にかなり近い所から這い上がってきている。

しかし、迷彩服はまだ気が付いていないようだ。


迷彩服と月兎とはまだ距離があり、月兎に気付かれるのは時間の問題だ。


このまま、迷彩服を置いて逃げるか、助太刀して一緒に2匹目の月兎と戦うか・・。

悩ましいな、今の状態で助太刀しても勝てる気がしない。

月兎は上半身が地面から出終わり、すでに迷彩服を見つけ敵を認識しているようだ。

今すぐにでも迷彩服に襲い掛かろうと腕で地面を押して出ようとしている。


なら、助太刀ではなく迷彩服を抱えて逃げれば良いんじゃないか?

勝てない戦いはせずに、迷彩服が回復するまで一旦ダンジョンを出れば良い事だ。

よし、そうと決まれば早く助けに行かないと。


勢いよく走りだした。


が、走り出したと同時に月兎も地面から抜け出し、迷彩服に向っていった。


は、早っ!

移動速度は、俺よりも速い、

今のままだと月兎との距離が縮まらないどころか、広がっていく一方だ。

どうにかしないと奴の方が早く迷彩服にたどり着いてしまう。


脱ぐしかないのか・・・。


脱ぐ時間も勿体無いので、力任せに上着を引きちぎる。

半裸になり、そのまま走る。


あの時と同じ感覚だ、不思議と力が溢れてくる。

身体の内側が熱くなってくる。


熱い、身体が疼く、力が沸いてくる、先ほどよりも早く走れている実感がある。

なにより少しづつだが距離も縮まっている。


ただ、まだ足りない。


このままではいつかは追いつくだろう。

しかし、間に合わない。


もう、迷彩服も月兎に気が付いて火の矢を放っているが、

前回の戦い時ほどの勢いが無いようで、月兎には簡単に避けられている。


迷彩服も走って距離を開けてくれれば、俺にも余裕が出てくるのだが・・。

このままじゃ間に合わない!


どうするか、(ズボン)も脱ぐか・・・。


これ以上は脱いだことが無いが、

俺の特性:露出(へんたい)が発動すれば、今よりは確実に早く走れるだろう。


このまま悩んでいても、結果は変わらない、

最悪、間に合わなかったら迷彩服がやられてしまう可能性がある。


やるしかないか・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ