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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第一章 研修編
21/147

研修編 閑話 その他

追加いたしました。(6/4/2018)

―研修用ダンジョン ヒカル目線―


毎日、僕は無難に生活していた。

仕事も雑誌の表紙にはならないがそこそこ名前の知れたモデルという感じだ。

もっと頑張れば上を目指せると言われても、そこまでやる気にはなれない。


私生活も顔も性格も良い彼女もいる。決して妥協した訳ではないが、物凄く好きかと言われるとはっきりと好きと言える自信はない。


そう、僕は周りの環境に対しての興味が薄い。


だけど、今は違う。

僕を取り巻く全てに興味がある。

冒険者になってからは研修生と言えど毎日死と隣合わせの仕事をやっているためか、

些細なミスが死につながると思うと、どんな事でも見逃さない、聞き漏らさない、感じ取ろうと集中精神が研ぎ澄まされる。


そんな中で一番気になっているのが、同期のケンさんだ。

身体はガッチリ系で無口、顔は強面で目だけで人が殺せそうなぐらいな人。


最初はたまたま彼の戦闘を見かけた。

どんな恨みがあるのかオオネズミを絶滅するが如く狩って、何の恨みがあるのか素手でゴブリンを粉々に粉砕していた。


血で濡れた彼が物凄く恐ろしかった。


そしてその血が光の粒子になる時、彼が最も美しくなる瞬間を見た。


休憩所で彼を見かけたら隣に座るようにしている。

稀に僕が早いと取り巻きの邪魔な女どものせいで彼の隣に行けなくなる事も度々あった。


試験日彼は眠っていた。

休憩所の端だったが試験なんてものが些細なことがのように堂々たる姿で清々しい勢いで眠っていた。


ただ、彼は分かっていなかったのか気にしていないのか、

最後尾に始まるという事はこの短時間な試験ではかなりハンデがあるという事を。



だけど、そんな僕の心配を余所に彼は誰よりも早く合格していた。

どこにそんな強さがあるのだろうか、噂の「勇者」なのかな・・・。


とりあえず、今日は彼の隣に座ることができ僕は満足だ。





―研修用ダンジョン 実務担当者目線―


冒険者 番号33号 彼の証言では、|通常の3倍強いゴブリン(ユニークモンスター)との戦闘があったという。

どこまで本気なのか分からないが、強面の顔で特に切れたナイフのような目を見るとうなずくしかなかった。

冒険者番号 72号の田中、79号の佐藤、80号・・・名前を忘れましたが、特に他のチームにくらべて劣っていた訳ではなかったはず。むしろ安定した戦力というのがギルド内での評価だった。


そんなチームがあっさりとダンジョンに食われ、33号のような問題スキル持ちが活躍するなんて、予想ができない事が起きる。それがダンジョンかぁ・・・。

今後ともよろしくお願いいたします。

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