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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
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ウシ編 第31階層

毎度毎度、誤字脱字の訂正ありがとうございます。感謝感激です ^^) _旦~~

今日から本格的に俺の合同訓練が始まるのだが、俺と渡部のおっさんは飛び入りなので二人しかいない。


ほかのメンバーはと思ったら、まさかのジェシカさんが同じチームに入ることになった。

それと、ハク爺と呼ばれていた爺さんと、色白の優男の中国チームの二人が急遽追加された。


中国チームは帰国したと聞いていたが、隊長だけ帰国して、この二人は居残りのようだ。


渡辺のおっさんと俺は面の皮の暑さにも驚きつつも何とも言えない気持ちだ。

ただ、中国チームの二人はあっさりというか緩い雰囲気で、

「また会ったのぉー」と爺さんが、「ども」と優男が緩い再会をはたす。



隊長はジェシカさんで後方、渡辺のおっさんと優男は中距離でサポート、前衛は俺とハク爺さんになった。


白ではなく伯で、伯爺さんらしい。

ちなみに色白の優男はリーという名前とのこと、細目なのだが、俺を見た一瞬だけ目が見開いたような気がしてちょっと怖い感じだ。

話すと普通の青年なんだけど、なんだか俺を見る目だけが怖い気がする、気のせいだと良いのだが・・・。



ジェシカ 目線


私は男に負けたくない一心で訓練を受け一流の兵士となった。

そして、数多くの任務をこなし、多くの任務を成功に導いてきた。

それに伴い、ダンジョンへの適性も上がり数多く攻略する事が出来た。


その功績で、女性という立場とまだ20代という年齢でありながら、少佐という地位も獲得した。

私のキャリアはものすごい早さで確実に積んで来れていたはずだった。



今回のダンジョンでは、何もない荒野から始まり地下迷宮の発見、攻略にいたるまで全てにおいて日本に負けた。


さらに、チーム内にいた元囚人たちの離反により重症を負ってしまった。

あの時、私は朦朧とする意識の中で死を覚悟していた。


部下であり、弟のジョージが必死になって私を担いで逃げてくれた事もあり、運良く日本チームと合流できたのが幸いした。


ただ、当時の私は正直日本チームでは、事前の情報を見る限り中国チーム相手では時間稼ぎにもならないと思っていた。

レベルがわが国アメリカの冒険者平均よりも低く、離反した者たちは躊躇なく、いやむしろ好んで人を傷つけ殺すような者たちだったからだ。


ただ、その予想は外れた。

突然光り、変身したと思ったら敵を一撃で倒してしまう中年の隊長。

片腕を切られても戦意を失わず、冷静に隙をつき相手の首を刎ねる少年。


そして、私と私を介抱している仲間たちを守るために身を挺してすべての攻撃を受け切った男。

その男の背中は逞しくとても美しかった。


そして、私は今まで誰かに守られたことが無い事に気が付いた。

そして、薄れていく意識の中で胸が熱くなるのを感じつつ意識は闇に呑まれた。


次に目が覚めるとそこは病院のベットの上だった。

どうやら私は無事に帰還できたらしい。

回復魔法を使える者がすぐに呼び出せなかったのでダンジョン産の回復アイテムを使いダンジョンから帰還した翌日には目が覚めた。


ただ、出血で流してしまった血液までは回復しないのでもう一日は療養することになった。

療養と言ってもダンジョンで起きたことを報告しなければいけないので、ベットの上から上官へ報告した。


任務に関しては失敗という事にはならなかったが、元囚人とはいえ部下が離反してしまったことに対しての責任追及が求められその後の会議で私への処罰が決まるらしい。


まあ、その短い間弟が見舞いに来てくれたりとほんの一日だがゆっくりできた。


ただ、ゆっくりした一日を過ごしたのだが、私はモヤモヤしたものを胸に抱いているのを感じていた。

これはなんなのだろうか、朦朧とする意識の中で見た風景を思い出す。


あの男の背中を思いだす。

胸が苦しくなるのを感じる・・・。とりあえず彼に会ってみよう。この感情を確認するためにも。


そう心に決め短い休日を病院のベットで過ごすのであった。


引き続きよろしくお願い致します。

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