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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第一章 研修編
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研修編 第12階層

少し長めです。


さて、無事に試験に合格したし

とりあえず当面の目標はLv.10まで上げることにして、お金を稼ぎますか・・。


意気揚々と目に入ったゴブリンを全て砂山に変えていく。


そういえば、稀にレアなモンスターが出るとか講習会で言っていた事を思い出した。

まあ、研修用のダンジョンが出る事もなし出たところで大したことないだろう・・。


今日はもう帰ろうと思いゲートに向って歩いていると、

ふと、角の方から騒がしい声が聞こえてきた。


まったく静かにゴブリンも狩れないのかとため息をしつつも、

学生あたりが騒いでいるのだろうと勝手に決め付けていた。

面倒なのでスルーしようと思ったが、それにしては何だか声のトーンが変だなと思い、

なんとなく声のするほうへ歩を進めた。


「おい、タナカがやられたぞ!早く逃げないと、うううぅわあぁーー!」


「や、やめてー、きゃぁぁぁーーー!!」


おっつ、これヤバいパターンだわ。

声でしか判断できないが、タナカをはじめ既に3人やられているんじゃないか・・・。

ってことは、最低でも3人組みの冒険者よりも強いモンスターがいる可能性が高い。


そして昔も今も俺は1人だ。


はい、無理ゲーです。


申し訳ないが「逃げ」を選択させてもらいます。

田中と知らないお二人さん南無南無・・・。


逃げようとした所で、角からそいつは姿を現した。

現したと同時に物凄いスピードでこっちに向かってきた。


マジっすか!?

既に見つかっていたのか、聴覚か嗅覚あたりが発達しているのか?


どんどん近づいてくるので、姿もはっきり見えてくる。

見た目はゴブリンみたいだが、大きさが大人の男と同じぐらいの背丈だ。

しかもナタか剣のような武器も持っている。こいつはゴブリンとは違うモンスターみたいだ。

んー、上位種ってやつか?


しかも、めっちゃ早いんですけど!

気が付くともう逃げれるような距離じゃない、今更背中を見せるのは危険だ。


やるしかないのか・・・。


気合いを入れ棍棒を握る。今度は滑らせて落としたりなんて事はしない。


既に奴の戦闘範囲に入っていたようですぐに仕掛けてきた。

飛び上がりから剣を振り下ろした。


速いっ!

通常のゴブリンの3倍の速度!


冗談言っている場合ではないが、言っていないと緊張で身体が固まりそうだ。


咄嗟に棍棒で防御しながら身を引く。

って、棍棒が真っ二つに切れて胸当てに切り込みが入った。

なんて切れ味なんだ、咄嗟に身を引いていなかったら頭も真っ二つになっていたところだ。


ぐっ・・・、モンスターなのに切れ味の良い武器持っているなんて卑怯だ。

とりあえず胸当てのおかげで、今回は何とかなったが、次の手が浮かばない。


魔法が何一つ使えない近距離戦士に二つになった意味の無い武器・・・。


奴は余裕の表情で俺を見ている。

確実に俺のことを格下と見ているようだ。


ただ、休ませてはくれないようで次々に切り込んでくる。

受けれないのならば避けるしかない、きせきにちかい誰か助けが来るまで避けるしかない。


新作ゲームのため、こんな所で死ぬわけにはいかん。


しかし、奴は俺をもて遊んでいるのか、

単純に出来ないのか最初の攻撃ほど鋭い切り込みはしてこなかった。


急所攻撃は全て避けているがじわじわと俺の体力を奪っていく。

しかも疲労感が出てきているのでスタミナが切れつつある。


奴はニヤニヤしながら、確実にゆっくり仕留めるつもりのようだ。


俺の防具も既にボロボロになっている。

元々、研修生用の防具だし大したことない防具なので壊れやすいのだろう。


流石にこんなにボロボロになった防具なら意味もあまりない、

無い方が動きやすいと思い胸当てと脱ぎ捨て、ついでに一緒にボロボロのシャツも脱ぎ捨てる。


半裸になり気合を入れようとする。


その時、不思議と力が溢れてくるぞ。

なんだ不思議な感覚だ。


この溢れてくる力は、身体の内側が熱くなってくる。


熱い、身体が疼く、力が沸いてくるような感覚だ。


アドレナリンが暴走しているような、ギャンブルで大勝ちしたような、

最高にハイな気分でもある。


そんな感覚で少し戸惑っていると、奴は待ってくれるはずも無く襲い掛かってくる。

最初の攻撃で見せた飛び上がってからの振り下ろした。


スローモーションのようにゆっくり振り下ろしてくる。


今回は奴の動き、剣の軌道も視える、しかも俺の身体は思ったように動く。

軌道から身体をズラしで回避して右拳でカウンター気味に奴の顔面を打ち抜く。


拳が当たった瞬間に拳の軌道を変え、奴の頭部を床にたたきつける。


パーン!と奴の頭部がトマトの様に潰れ、顔面がほとんど吹き飛んだ。

その後、奴の体が徐々に砂になっていった。


「うぉぉおーーー」


強敵を倒した喜びと、生き残った歓喜で声を上げて叫んだ。


頑張って戦闘シーンを書いてみましたが、やはり難しいです。

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