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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
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ウシ編 第14階層

毎回読んで頂きありがとうございます。もちろん誤字脱字の訂正ありがとうございます。

珍しく継続更新です。

全身黒のレザーに包まれ、口には猿轡でヒューヒュー言っている謎の変態男。

俺が前に出て、そいつと対面する。

全身黒のレザーで包まれ猿轡の男と、石仮面を付け半裸の男が対峙している。

きっと傍方から見たら変態VS変態なんだろうなと少し心配になったが今は気にしない事にした。



「誰だ!?」


ヒューヒューとしか答えが返ってこない。

ハッとしたのか、謎の変態男は猿轡を外して


「す、すまない、助けてくれ!!俺はアメリカの探索チームの者だ。」


そういえば、ふとアメリカにも俺に似た変態装備をしていた男を思い出した。

皆も思い出したようにざわついていたが、渡部のおっさんがとりあえず「人命救助が最優先だ。」と指示して応急処置を行う。


島野さんがポケットから回復薬やらなんやら出していたが、男連中は周りの警戒との事で距離を離された。


変態男の名前はジョージと言うらしく、チーム内で裏切りが起こって隊長と共に逃げてきたらしい。ただ、すぐに追ってきているのですぐにでもこちらに到着するだろうとの事だ。


経緯としてはアメリカチームは隊長とジョージ以外は元犯罪者で今回の探索は刑期削減を交渉材料に参加した者が集められたらしい。

最初は隊長の指示に従っていたが、長期探索で回りに監視の目や事後の確認がしにくい状況を狙っていたらしい。つい先ほど数体のミノタウロスとの戦闘が終わり少し気を抜いた直後に後ろから襲われたとの事だ。


顔色もレザーでまったく分からないが落ち込んでいる雰囲気だけは分かった。


この話をしつつも金髪美女の手当がまだ終わらないようで、もう少し時間がかかるようだ。

手当の途中でまだ移動もできないので、追ってきているだろうアメリカの裏切り者達との戦闘は回避できそうにない・・・。


渡部のおっさん、俺、花山くん、ジョージで戦う事になる。


相手の情報を粗々と聞きだすと、斥候のナイフを使い投擲が得意なティーバック。

前衛戦闘員で巨体で動きは鈍いが剛腕で巨大な肉切り包丁を振り回すブッチャー。

後方支援型でマシンガンが主な武器のキャシーとの事だ。

名前も偽名もしくはあだ名なので気にしなくていいとの事だ。アメリカの文化はイマイチよく分からん。


そんな状況の中、とうとう裏切り連中がやってきた。



堂々とした態度で何の悪びれる様子もなく話しかけてきた。

「これはこれは日本の方々、俺らアメリカチームの仲間が世話になったな。とりあえず隊長とジョージをこちらに渡せ。」


どうやら先ほど説明を受けた特徴を当てはめると話している奴がティーバックというナイフ使いらしい。

どうやら奴が今回の「裏切り」を仕切っているようでこちらに話しかけてきた。

ワザとらしい態度で少しイラっとする。


「ダメだ、お前らは裏切ったと聞いている。お前ら謝罪するなら今のうちだぞ。」

会話をする渡部のおっさん。


「それは勘違いってもんだろ、そうきっとお互い勘違いしてるってもんだ。」

ニヤニヤとしつつ俺らに近づいてくるティーバック。



「それ以上近づくな。交渉の余地はないおとなしく投降しろ。」



数秒間沈黙が流れ、ティーバックは大きなため息をつく



「調子にのるなよイエローが。黙って俺の言う事聞けば楽に死なせてやるよ。」


ティーバックが渡部のおっさんに切りかかり、それと同時にブッチャーがジョージに切りかかる。

それに合わせてキャシーの銃口が手当をしている女性陣へ向かい、火を噴く。


いきなりの乱戦になった。


あまり考えずに俺はとっさに女性陣と銃口の射線上に入り込み。

予想通り全身に銃弾を受ける。


止まらない銃撃、止まらない痛みと熱が全身に走る。一発一発は耐える事が出来ても、後ろには治療中の仲間たちがいるので身動きが取れない。



「うぉぉぉーーー」

俺はただただ大声を上げて耐える事しかできなかった。



渡部はティーバックの強襲を予測したようで難なく避けてハンドガンで反撃する。

それでもティーバックは余裕の表情の崩さない。


「俺らのレベルは全員70を超えているだぞ、お前らのレベルは50付近の雑魚で俺らに勝てると思っているのか?」


話ながらも弾丸を避けながらも攻撃を緩める事のないティーバック。



「無言かまあ良い、お前ら男を殺した後はイエローの女を十分に味わってやるよ。」



ニタニタとした表情のティーバック。

ただ、渡部はいつもの雰囲気のままで冷静だった。ただ、ハンドガンと片手のナイフを仕舞いため息をつく。

「お前は勘違いしているようだが、部下のレベルは平均50であって、俺のレベルは80だ。まあ、レベルに囚われているようでは三流だがな。」


渡部はふうとため息をつき、ハンドガンとナイフをしまう。



「これはあまり使いたくなかったんだが時間も惜しい本気で行くぞ。」



ペンのようなものを取り出す。



そして上に掲げる。



「お前は日本のスーパーヒーローを知っているか?」



そしてペン先が光出す。



光に包み込まれる渡部のおっさん。


そして、光がおさまるとそこには昔懐かしのウルト〇マンがそこには居た。


「三流呼ばわりしたと思ったら、ななんだその恰好は?ふざけているのか?」

呆れと怒りが混じったようなティーバックが渡部のおっさんに襲い掛かる。


ティーバックはハンドガンによる攻撃が無くなった事で、攻撃の手数が増える。


「切り刻んでやるよ!イエローのおっさんが!」



ティーバックの予想を上回るほど攻撃を避けきれず受けてしまいボコボコにされはじめる渡部。


『変身前の方が強かった気がするが・・・。』そんな考えが頭を過るがティーバックがそのまま攻撃し始める。


ナイフで切り付けられ、蹴られ殴られと良いように扱われる渡部のおっさん。

2分ほどボコボコにされつつも倒れない渡部、そして胸のライトがピコンピコンと音を出して光だす。



「はっ!期待外れも良いとこだな、楽に殺してやるよ死ね!」



スキルを使ったのか、先ほどよりもスピードを上げて襲い掛かるティーバック。

ただ、その攻撃を避けるウルトラ渡部、そしてジュワっと言いだし手を十字にする。


速度が上がっているはずのティーバックの攻撃を避け手を前に出し十字にする。

十字にした腕から小さい時に見慣れた光線が出た。


その光線はティーバックに超高速で避ける間もなくティーバックは爆発して木っ端みじんになった。


そしていつも通りの姿に戻る渡部。

少し恥ずかしそうに「これやるとテンプレ通りに動かないといけないから嫌なんだ。」と言いつつ走り出す。



まだ戦闘は終わっていない、気を抜くのは全てが終わってからだ、気合を入れなおし走り出した


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