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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
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ウシ編 第11階層

休日明けのダンジョン攻略

昼前まで寝てたとはいえ渡部のおっさんにボコボコにされて終わった一日だった。

休日としてカウントして欲しくない。


蓮池さんと島野さんは観光や買い物でリフレッシュできたようで元気だ。

花山君もボコボコ仲間だったはずなのに、顔にやる気が満ちていていつもより元気だ。


渡部のおっさんはいつも通りだ。


俺だけが憂鬱な顔をしている・・・、

つもりだけど石仮面を付けているので、傍から見たらいつも通りだ。


そして今日もいつも通りにダンジョン攻略かと思いゲートを通る。



一週間のうち六日間はダンジョン攻略、一日間は休日という中々ハードスケジュール。

しかも一日間は休日という名のサンドバックを続けて、三週間ほど経過した。


特にダンジョン攻略の進展が無いように思えたが、どうもダンジョン内のモンスターの数が増えてきている。

攻略を始めた最初の方はモンスターを探す時間が結構長かったが、どんどん探す時間が短くなってきており、さほど時間を掛けずにモンスターを見つけることが出来る。


ただ、ここ数日は次から次へとモンスターの大群がやってくるので連戦続きだったりと忙しい探索を続けていた。


レベルアップによるステータスの向上しているのとチームの連携も上達してきているのも合わさって苦戦をすることも無い。



俺は四週間でレベルが20も上がったので戦闘も比べ物にならないぐらい楽だ。

自分の動きが速くなっているせいか敵の動きが鈍くなったと感じる。

ただ、毎週レベルを一気に5も上げると気分が悪くなってその後ベットに倒れるように寝てしまうので気は進まない。

しかも、過去冒険者がレベルを急に上げ過ぎて凶暴化したり廃人化してしまうという噂も聞いた事があるのでやりたくはないんだよな・・・。


無料でレベルアップ出来るのは嬉しいんだけれど、今後はもう少し少なめにして欲しいと渡部のおっさんに相談してみよう。


まあ、今の所はまだ大丈夫なので、まだきっと多分大丈夫と信じたい。

出来ればこの呪いの装備も俺に悪影響がないと信じたい。

最近だんだん顔に馴染んできている気がする。気がするだけで実際は分からないがいい気分ではないのは確かだ。


そんな不安が募る毎日を過ごして、たまの週に一日の休日もむさ苦しいおっさんにズタボロにされて俺はいったい何をしているのだろうか。


たった一つ、俺の心の支えはミレイちゃんだけか・・・。

お腹の子は今は考えないでおこう・・・、とりあえず母子共に無事でいてほしいと願うだけだ。


さて、ここのダンジョンに来て一カ月か経過した。

そんなある日、いつも通り攻略をすすめようとダンジョンに入った俺たちだったが、様子が少し違っていた。


背の低い木と岩ぐらいしかなかった荒野に突如として地割れが出来ていた。

幅5m以上のある大きな地割れ、その地割れを降りて行くとその先には遺跡のような入口が出来ていた。


急遽、遺跡入口周辺を調べる事になり、今日は半日だけの探索で帰還した。

その後、渡部のおっさんだけ報告のため攻略本部に連絡してその後そのまま、アメリカ、中国との今後の探索について会議があるとの事だ。


午後は急遽半日休みになったので、馴染んできた石仮面を外せない俺は外に出る事もできず留守番となった。

花山くんは自己練習もできないとの事で女性陣と一緒に軽めの観光に連れ出されていった。きっと観光という名の買い物に連れ出されて荷物持ちをさせられるのだろう・・・。南無。


久々にゆっくりできそうだと部屋でゴロゴロしようと思ったら、狐のお面を被ったキツめの巫女さんに呼び出されて俺だけ急遽レベルアップの儀式をさせられた。


今週は追加でレベルを5も上げさせられ合計10もレベルアップしたせいなのか、頭痛と吐き気がキツい・・。

フラフラになりながらも自分の部屋に戻り、そのままベットに倒れた。


次に気が付いて時計を見ると小さな鉄格子から光がさしていた。まさかの次の日の朝になっていた。12時間以上寝ていたが未だに頭が痛い、それにまだ気分が悪い。


頭を軽く押さえ、今日の探索に向けて準備をする。

探索に向かう足取りはいつも以上に重たく、気分も悪かったが休むこともできないしゆっくりと集合場所に向かうのであった。


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