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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第三章 イノシシ編
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ヘビ編 第7階層

翌日、朝起きてもなんだかやる気のなくなった俺はホテルでゴロゴロしていた。


昼過ぎになってもやる気の出ない俺は一人で外食しようと外へ出る。

ふと携帯をみるとミレイちゃんからの着信とメール。


急いでメールを返すと直ぐに返信が返ってきた。



どうも今日は講義が午後から休みなので、一緒に昼食でもという嬉しいお誘い。

早速待ち合わせ場所に向かう。



大学近くの喫茶店で待ち合わせる。

学生だろうか若い男女で賑わっている。俺のようなおっさんは珍しいのだろうか少し浮いているような気がする。


コーヒーを飲みつつミレイちゃんを待っていると、数分もしない内にミレイちゃんがやって来た。いつ見ても可愛いなーと思いつつも、目が胸にいかない様に努力した。


この近くにおススメのラーメン屋へ行くことになった。

ミレイちゃんでもラーメン屋に行くんだなと思いつつもラーメン屋に向かう。


「そういえば、ケンさんと攻略したダンジョンは一時的に活動を停止したみたいですよ。」

「えっそうなんだ、知らなかった・・・。じゃああそこで活動していた冒険者は移動したんだね。」

「はい、まだまだ活動が活発なダンジョンがあるみたいで場所には困ってないようです。」

「なるほどねー、ミレイちゃんは講義はどう?」

「ケンさんと一緒にダンジョンで冒険している時のようなワクワクはありませんが、大学も楽しいです。」


他愛もない会話をしてるとラーメン屋に着いた。

昭和を感じさせられる赤い暖簾でラーメンと書いてある。中に入ると「いらっしゃい」と愛想の良いおばちゃんが出迎えてくれ、調理場では不愛想な男の店主がいた。


ミレイちゃんが入ると、不愛想な店主がニコニコになり「いらっしゃい」とやさしく出迎える。この温度差は流石にやり過ぎだろうと思いつつもミレイちゃんおススメのチャーシュー麵、チャーハンと餃子もついでに頼む。


男の店長は麺を茹でる時でも、チャーハンを炒めている時でも俺をチラチラ睨みつけてくる。

そんな態度にあきれているミレイちゃんとおばちゃん。

まあ、料理はしっかり作ってくれたようで料理人としてもプライドは高いようだ。


黄金色のスープに良く合う中太ちぢれ麺。

チャーシューも口でほろほろと崩れるほど柔らかく煮込んであり、しっかりと旨味も口いっぱいに広がっていく。


流石ミレイちゃんのおススメだと感じながら直ぐに食べきってしまった。


ミレイちゃんは店主とおばちゃんと少し世間話をして、俺はなるほどなるほどと謎の小言を言いながらジロジロ見られた俺はなんとも落ち着かない状況でお冷を飲みながら待つことになった。


その後、ミレイちゃんの買い物などに付き合いながらも夕方まで楽しい時間を過ごした。

流石はお嬢様という事で門限も厳しいとのことで夕方で別れる。


駅で別れる間際に「もしもケンさんが一位になってくれたら・・・。いえ、忘れてください。今日はありがとうございました。」

少し悲しそうな表情から笑顔になったミレイちゃんと別れるのだった。



別れ際のミレイちゃんの表情と言葉は忘れることが出来そうになかった。

もしかして俺の依頼の事もしっているのだろうか。そう思うとなんだか少し胸が痛むような不思議な感覚になった。こんなおっさんがミレイちゃんと婚約だなんて自惚れが過ぎると顔を振ってジョッキに残ったビールを一気に流した。



翌朝目が覚めると、昨日とは打って変わってやる気が満ちているような気がした。

あんなチャラ男とミレイちゃんが婚約するのは、友人・知人としては許せない。

少しは彼女の訳には立ちたいと思ってします。



しかし、勇者となるとかなり強いらしいから、俺も早めにダンジョンを攻略しないといけない。


初日とは違ってお金稼ぎは二の次にして今日はガンガン進もう。

二回目のダンジョン攻略だけど、ボスまで進んでみるか・・・。



早速ダンジョンへ入る。



なんで今日に限って・・・。

ダンジョンに入ったはいいが、初日とは打って変わってモンスターに良く出会ってしまう。

周辺にもちらほら冒険者がいるのだが、今日はやけに多い。



モンスターの群れには出会う事はなかったが、何度も戦うのもシンドイな。

出会っては粉砕して、ドロップアイテムを回収して先に進む。それをひたすらに繰り返す。

それでも4時間ほどで第8階層まではたどり着いた。


次の階層がボスがいる階層になる。


階段付近で少し腰を下ろしリュック一つ分程度しか入らない「アイテムボックス」から軽食と飲み水を取り出し休憩をする。


30分程度休憩してからボスの階層へ繋がる階段を探すために歩き始めた。


感想・ブックマありがとうございます。

今後ともごひいきにお願いします。

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