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脱サラリーマンの冒険記  作者: 団子 虫
第一章 研修編
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研修編 第9階層

すいません、切るタイミングが分からず今回は長めです。


さてさて、二時間ほど待たされてようやく俺の番になったようだ。

そう、俺は試験官に肩を叩かれ目が覚めた。


「試験中に何しているんですか・・・、緊張感というものがないんですか・・。

自己責任ですので自分で挽回してください。では、試験を始めてください。」

試験官は俺を何度も呼んでいたようで、試験前に居眠りをしている俺に対して呆れ気味だった。


すいませんと平謝りをしつつダンジョンへ向かう。


「とりあえず、生きて帰ってくるか・・・。」

とりあえず、俺は寝起き直後なので口の周りについたよだれを拭きつつ、

硬くなった身体をほぐしながらダンジョンに入っていく。


始まったは良いが、とりあえず第3階層まで行ってゴブリンに初挑戦だな・・、と思いつつも今日は研修者の貸し切りもあってオオネズミがいっぱいいる。

どうも、いつもの癖でオオネズミを追いかけては叩いてしまう。


そしてまた、追いかけては叩いてしまう。


まあ、50,000円稼ぐ必要もあるし、少し寄り道しながら第3階層まで行こうっと。

安易な気持ちでどんどんオオネズミを倒して魔石拾っていった。


―数時間後―


ふう、ようやく第3階層に着いた・・・。


俺としたことが少しやり過ぎてしまった・・・。

絶滅させる勢いで乱獲しすぎてしまったようだ。少し時間を使いすぎてしまった。

早くゴブリンを狩って魔石を取らないとな。


1・2階層にはオオネズミしか出ないので今までは、第3階層は出入り禁止だった。

なので少しワクワクして周りを見渡すと、内装やら雰囲気は第1・2階層とそんなに変わらない。

まずはゴブリンを探すため少し歩きはじめる。


ゴブリンは、講習ではゲームでよく見るような風貌との事、

身体も人間に比べて小さく力もそこまで強くない、

集団で徘徊しているので囲まれないようにして戦えば苦戦するようなモンスターではない。

と、講習では説明であったな・


おっと、なんか緑色の生物が見えたぞ。


「ギギッ」


100m先ぐらいに緑色の安心安定の定番なゴブリンが1匹いた・・・。


集団じゃないのか?と思いつつも、一旦ゴブリンを確認してみる。

遠めだが本物を見るとなかなか気持ち悪いな、てか本当にあんな生物を倒せるのだろうか?

人型のモンスターを前にしてふと急に緊張し始めて身体が硬くなってきた。


ヤバイな・・。


なんか汗が出てきた、脂汗でじっとりしてきた・・。

これは徹夜している場合じゃなかったと激しく後悔の念が込み上げてくる。


まずは一匹ずつ確実に狩っていかないと、

さらに近づこうと恐る恐る一歩目を踏み出そうとした時、

まさかの何も無いところでつまずき、緊張感でガチガチになっていた為、

足も思うように動かず、ド派手に倒れてしまった・・。


「!?」


倒れた衝撃で少し落ち着きを取り戻し、前を向くと、ゴブリンが小走りで近づいてきていた。


顔もさることながら走り方もキモいな、

と無駄な思考をやめてすぐに戦える態勢になる。


動ける態勢になったもののどうしたら良いんだ?

緊張のせいで完全に頭が真っ白になっていた。


どんどん近づいてくるゴブリン達。ん?達?


ん?増えてる?ヤバイ!なんでか知らんけど2匹になっとるやないか!

なぜかエセ関西弁のツッコミが頭の中に響く。


汗で棍棒の感覚がない、


いや、違う。倒れた拍子で棍棒を落としていた。


「ケンは棍棒を落とした。」さもゲームさながらのテロップが頭の中に流れた。


やばい!?


「ギギャー」


そんな状況を知ってか知らずか1匹目のゴブリンが勢い良くが飛び、俺に襲い掛かってきた。


「えっっ!?」


考えるな、感じろ。

あの名台詞を心の中で呟き、強く握った拳でゴブリンの顔面を殴り飛ばす。

殴った直後、1匹目のゴブリンは頭が半分潰れ、その勢いで壁にぶつかってから砂になって消えた。


2匹目はそのまま突っ込んできたので前蹴りで蹴り飛ばす。


「ヒ・・ヒデブ!」


二匹目は吹っ飛び、地面に転げ、最後は砂になっていった・・・。


「ふう・・・」


な・・、なんとかなったようだ、とりあえずその場に崩れるように座った。


座っている場合ではないのだが、

初めての人型モンスターとの戦闘で緊張と疲労がドッと押し寄せてきた。

喜びで叫びたい気持ちもあるのだが、今は息を整えるので精一杯だ。


8月14日:誤字脱字訂正

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