1 花畑
暑さによって目が覚めた。
「あれ?一体ここはどこだ?」
妙に懐かしく感じる小屋の中で、僕は、藁を枕にして寝ていたのだ。何時間寝ていたのか自分でも理解できていない。周りを見渡してみたが辺り一面には花畑が広がっているだけだった。
自分の手元には、地図と水の入った水筒しかなかった。特に驚かされたのは、水の入っている水筒だった。金属だと思っていた水筒は、妙に柔らかかった。粘土の様な柔らかさでできていたこの水筒は、いくら力を入れても形が変わることはなかったのだ。試しに投げてみたが、傷らしいものは一つも無かった。
地図の通りに進んでみようと思い、地図を頼りに歩き始めた。あれからどれくらい歩いただろうか…建物らしきものは何一つ見当たらなかった。ここで生き絶えるのではないのだろうか?と、恐怖と暑さによる目眩と吐き気が自分を襲った。そして、倒れかけたその時に、明るい光が自分より300メートルくらいのところで光っていた。
「誰か、いるのか?」
この絶望の中に、自分と同じ運命を共にしている人が一人でも多くいるのだ。僕はそこへ向かい全速力で花畑を駆け抜けた。
初めて書いた小説です。まだまだ未熟で間違いだらけですが…ここから、成長していきたいと思っています。