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「あさましい季節」「あぶくの息」
14.12.28 あぶくの息 推敲(微細)
「あさましい季節」
猫は無邪気にやってきて
信じるとか
信じないとか
ただ鳴くだけで片付けて
去っていく
いつからか
蛍光灯が一つ切れている
この暗さに私は慣れてしまった
家族も慣れて何も言わなくなった
この暗さ
この冷たさが
冬の季節だ
外国で寝られぬままに
和菓子の修行をする
若者がいる
私はどこまで彼に近づけるだろうか
医者は眠れと言う
薬は私を眠らせる
私は夢の中で何かする
そうして
やむおえず
身の恥ずかしさに
あさましく震えながら
目を覚ましてしまう
「あぶくの息」
画面が暗いとか
明るいとか
白いとか
黒いとか
そんなことで
女性が歌うとか
男性が歌うとか
バイオリンだとか
ピアノだとか
そんなことで
腹が減ったとか
寒さに震えるとか
哀しみが突き刺すとか
こころ温まるとか
そんなことで
わたしは
みぎに
ひだりに
浮いて
沈んで
頼りなく
ただよう
はやりのクラゲのように
波に揺れながらも
捕食対象の影に怯えて
わたしなりのそれなりの
必死のあぶくの息を吐く




