第十五章、絆7
卸本町の蜃気楼オリジナル文章
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そして外に出た仲間達。
春菜は良子に連れられ、向かいの駐車場へと足を運んだ。
良子は自分の車の前に立った。
その車は外国製の高級車で、キーレスエントリーでロックを解除した。
圭子と洋子も、良子の車に乗り込んだ。
春菜は、後部座席に乗り込み、「おんぼろバス通勤から随分、進歩した様な気がする..」。
三人集は大笑いで、洋子、「春菜から言わせれば、
40年も瞬時にぶっ飛んで来たのだから、カルチャーショックだねぇ!」。
春菜、「しかも良子さんが、こんな高級車の運転席に座ってるなんて、
気絶する程に驚きよ」。
圭子、「春菜は貧乏暮らしの、良子しか見てないからねぇ」。
春菜、「洋子さんの口から、カルチャーショックって、
言葉が出たのも驚き、横文字嫌いだったのに!」。
すると洋子の怒りの小鉄拳が、一発春菜の頭に落ちた。
春菜は、「痛て..」と言い、
頭を抑えながら、「このゲンコツは変わってない」と、呟いたのであった。
三人集は笑った。
すると洋子はコートのポケットから、リボンが付いた箱を取り出した。
それを春菜に渡すと、春菜は、「へ..、なんですか?」と答えると、
洋子は、「開けてみな!」と、答えた。
春菜は箱を開けると、目新しい最新式の携帯電話だった。
洋子、「あんた聞くけど、自分の携帯はどうしたんだい?」。
春菜、「あ..あ~、売りました!」。
そして三人集は、また笑った。
圭子は自分のコートから、一枚のクレジットカードを取り出し、
助手席から手を伸ばして、後部座席に居る春菜に見せた。
圭子、「ほれ!、あんたその、売ったお金を過去に忘れてるよ」と、
それを前を向きながら、春菜に渡した。
洋子、「未来を教えてくれたお礼に、使わずに取って置いたよ」。
良子、「貰った30万も、埋めて置いたわよ」。
春菜は受け取り、「有難うございます。
でもこれは頂く事は出来ません。
今まで私を見守って、くれただけで十分です」。
洋子、「遠慮するんじゃないよ、
春菜が未来を教えてくれたお陰で、ガッポリ稼がせて貰ったから..。
それはそうと、本当にあの携帯は、何処に行ったんだろうね?」。
圭子、「その前に、何故地下倉庫の物置は、過去と未来と繋がったのか?。
それと何故春菜は、戻って来れたのか?」。
春菜、「宇宙人の仕業かも!」。
三人集は納得した。
良子、「さてそれでね、私の夫そう春菜の前世のパパは、
設計士を営んでいたの、私も同じ様に設計士の資格を、取得したのだけど、
年齢的にも後が無いのよ。
息子も家業を継がずに、東京でサラリーマンになったの、
娘は我が社のサイドビジネスの、レトロ屋を営んでいる訳で、
春菜、Computer Aided Design つまりキャドの資格を取得して、
私達の事業に貢献してくれない?。
もちろんその資金は、我が社が持つから、私の下で働いてくれないかしら」。
春菜、「そうか!、それを継がせたくて、人生のキャリアを私に積ませたい為に、
派遣で働たらかせて、試練を与え、働く意欲が増す様に仕組んだ」。
良子、「それは私が仕組んだのでは無く、神様のお告げよ!」。
春菜、「神様のお告げでは無く、神様になった人からのお告げね..」。
洋子、「お~!、以心伝心は健在じゃ!と、神様からのお告げが来たわい!、
アハハハハハ!」。
圭子、「さー、お腹が空いたから、晩御飯食べに行くわよ!」。
洋子、「春菜は何が食べたいのよ?」。
春菜は迷わず、「オムライス~!」と、叫んだのであった。
皆んなは大笑いで、外車はこの町から去って行ったのであった。
fin。
卸本町の蜃気楼 パターン1
(未来からの訪問者)
原作:Shiny Pastel Moon
完成日: Ver2.2 DATE 2012.2.15
この物語はフィクションであり 登場する人物、建物は 一切存在しません。




