表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/59

第十三章、ゴーゴーダンス

卸本町の蜃気楼オリジナル文章

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515222.html


仕事の合間、若い社員達は倉庫に集まっていた。



昨日の話を聞いた社員は、考えさせられていた。



小幡は倉庫に置いて有った、丸い椅子に座り、「なるほどね。



学歴社会は、在り来たり社会を生み出し、



その暁には、それ以上人間が醸し出す何かが必要である。



それは創作や思索と言った、第六感的な発想が値打ちになると、



そこを頂点とした人間に従い、後は皆同じ駒と位置づけた社会が、待ち受けていた」。



明子も丸椅子に座り、「内需拡大を打ち出した政府は、



会社からの売り上げの一部を、譲渡する行いは税金とした。



好景気と共に税収を上げ続けた結果、



会社のみならず、個人税まで所得との兼ね合いで、上げ続けた国は潤ったが、



会社側の運営資金と、給料との割合に儲けが少なくなると、



会社は仕事を中国に回す。



すると人件費が大幅に安い中国と、物の値段の差益で会社側は儲かった。



でも日本人も使って行かないと、国内総生産で大きく差が開くから、



条件としては春菜の様な、派遣と言う形を取るのが、会社としては楽だった」。



皆溜息を付いた。



その時、杉浦が、「ねえ、40年後の未来事を語っていても、落ち込むだけだよ。



こう考え様、俺達は運が良い事に、未来を教う天子が現れ、



俺達皆なを救いに来てくれたんだ!ってさ」。



すると社員達は手を叩いて、杉浦の意見に賛同してくれた。



里美、「そうよ!、いずれにせよ春菜の時代の災難の一波は、



三年後に遣って来る、オイルショックと言う奴よ!。



その時に慌ててトイレットペーパーを、買い溜めしなければ勝よ」。



皆なは、大笑いだった。



杉浦はその時、トランジスターラジオのスイッチを入れ、



ラジオのチューニングダイアルを回すと、



ノイズ交じりに、軽快なサウンドが流れて来た。



それに連れて、皆ダンスを踊始めた。



それはゴーゴーダンスであった。



すると明子が急に、「皆なお相手見つけ様よ、春菜は杉浦君かな?」。



周りはからかって、ヒューヒューと声を上げた。



良子が突然、「ちょっと私はまだ、春菜と杉浦君の交際、認めてないからね#!」と、



腰に手を当てて訴えた。



里美、「いいじゃないの、子供は昔の父親と母親の、より戻しを願っているのだから」。



圭子、「心配ないわよ、この未来人そっちの方も、



我々よりも進化してるから、知識も経験も豊富よ」。



明子、「春菜、これからママに教育して上げなさい!、そっちの教育を」。



里美、「もうすでに良子は一つ、春菜先生のお陰で、難を逃れたでしょ。



梯子上って来た強姦に、梯子から水ぶっ掛けて、地面に落っことして」。



皆なは笑った。



良子、「.......」。



杉浦、「ねぇ皆な、今度の土曜の夜、ゴーゴー喫茶に踊りに行かない?」。



すると社員達は、「賛成!」と、手を上げた。



春菜は椅子に座り、一人でメモも見詰めていた洋子に、「洋子さんは、どうします?」。



洋子は、ポカーンとした顔で、「は?何が..」と、答えると、



春菜は、「今度の土曜日の夜、ゴーゴー喫茶に行きませんか?って」。



洋子、「それよりも、携帯電話探さないと..」。



里美、「まだ拘ってるの、強欲ね~」と、答えると。



洋子は急に怒り出し、「なによ!このおたんこなす#!。



どれだけの価値が有ると思ってるのよ#!。



今に見てなさい、探し出してアメリカ国防省に売り捌いて、



アメリカの映画会社買い取って、渋い俳優と付き合うんだから、



あんた達召使に雇ってやる#!。



ほえ面掻かしてやるから、覚えとけ#!」。


今までの楽しかったこの場の空気が、一変して重くなった。



里美、「このKY女が#!」。



春菜、「強欲と言うより、絵に描いた様な傲慢振りですね」。



すると洋子は春菜の頭に、拳を炸裂し様かと腕を振り上げたが、



良子が春菜を抱き寄せ、



良子の手で、春菜の頭をカバーして、「春菜の言った通りでしょ#!」。



小幡、「その考えは、完全にイカレてるよ」。



圭子、「昨日も言っていたのよ!、世界征服を狙ってるのは、



宇宙人ではなくて、あそこに居る強欲女だって!」。



明子、「洋子あんたこそ、人間に化けた火星人じゃないの?」。



皆なは大笑いで、里美が、「そう言えば目が細くて、細く耳も立っていて、



体も細くて火星人ぽいはね、アハハハハハハ!」。



洋子、「うるさ~い#!、うるさい、うるさい、うるさ~い#!」と、激怒した。



良子、「どっちがわがままなのよ#!、



癪に障る事言われると、直ぐ人の頭殴って#!」。



大野、「そうだよ!、ちょっと気に触れる事言うと、



喝#っとなって、手を出してさ。



春菜ちゃんは、自分の生い立ちの中で、



わがままだった自分を、反省してるだろ!」。



すると周りから、罵声と非難を浴びせられる洋子だった。



自省するどころか、更にヒートアップする洋子は、顔を真っ赤にして、



物置の扉の近くに居た、



大野の所に駆け寄り、拳を振りかぶって、「こうして遣る#!」と、



大野がその拳を避けた瞬間、物置の扉がバン!と開いて、



中から野球帽を反対に被った、若い男性が出て来た。



その男性は、「電気の修理終わりましたので..へ?」と、



社員が呆然とした顔を、目の当たりにした。



すると、「いてててて..」と、声がしたので、電気屋の男性は開けた扉を閉めると、



鼻血を出した洋子が目に入り、



驚いて深々と頭を下げて、「す..済みません」と、謝ると。



シュっと音がしたかは定かでは無いが、シャープに振り上げた洋子の右の拳が、



電気屋の男性の頭部に炸裂した。



頭を抱えてかなり痛がる男性と、鼻血を出してる洋子に、



社員達はなす術が、無かったのであった。




この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ