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第十一章、レクリエーション3

卸本町の蜃気楼オリジナル文章

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515222.html

ボウリング場では、多くの人で賑わっていた。



レーンも多く、男性は皆ラッパズボンかパンタロンで、



ロングヘヤーで、横分けだった。



それを見た春菜は、「このスタイルが、ナウイって言うんだ!」と、呟いた。



隣に居た洋子が、「あんたの時代は、ナウイは何て言っているのよ?」。



春菜、「イケテルです..」。



すると、近くで聞いていた女性社員が、「イケテル..?」と、呟いた。



里美、「それは、食べ物に使う表現でしょ?。



『イケルね~』の、イケテルでしょ!」。



春菜、「いえ、何でもイケは使います。イケ面とか..」。



良子、「イケ麺?、ラーメンの話では無く?」。



春菜、「イケテル顔って意味で、つまり色男を表します。



イケテル顔面です」。



聞いていた女性社員は、大笑いで圭子が、「何だか未来は、表す対象物に対しての、



言葉の使い方が、めちゃくちゃね、アハハハハハ」。



春菜、「そう言われれば、そうですね!。



ヤバイって言葉は、危ないって意味なのに、凄く美味しくても、ヤバイを使いますから」。



杉浦は、椅子に座ってボールを磨きながら、「他には?、この時代に無い言葉で」。



春菜、「KYとか..」。



里美、「KY?、OBとかIBルックとか、そんな感じの言葉なの?」。



春菜、「空気読めないの、KYです..」。



皆さん思いっきり、こけた。



小幡、「そ..その空気読めないとは、どう言う意味なの?。



未来は空気に、字が書けるペンが有るとか?」。



春菜、「いえ、その場の雰囲気を感じ取れない人が、一人だけ浮いていて、



はしゃいでいたり、その場とは違う内容を、話していたりする人です」。



小野、「あ~、つまり我が強い人なのかな?それは..」。



春菜、「一理ありますね」。



皆さん覚束ない顔で、「はぁ..」と、頷いたのであった。



そしてボウリング大会が始まった。



各自グループ分けされた、チーム戦となった。



はしゃぐ社員達は、熱き男性社員の闘魂で、ストライクが出ると、



奇声を上げる様な声で、喜び称えていた。



その時、男性社員はクールに前髪を、顔をフっと上げて直した。



それを見た春菜が、「キザ君..」と、呟いた。



その意味は、昭和44年組は理解出来た様で、



口に手を当て、クスクス笑ったのであった。



すると圭子が、「春菜、そのイケテル逆後は、イケテ無いなの?」。



春菜、「そうです。又はキモイと言います」。



さっぱり意味が解らない、44年組だった。



まさにこの場の空気は、白熱状態で時間も、あっと言う間に過ぎて行った。



試合が終わると、順位発表で優勝したチームには、トロフィーが渡され、



商品は決まって、フライパンかポットだった。



そして社員達は、ボウリング場のソファーで休んでいると、



ドリンクの自動販売機で、ジュースを買っている社員がいた。



そして春菜も、自販機に歩いて行き、財布からお金を取り出そうとすると、



杉浦が、「奢るよ、好きなの出していいよ」と、自動販売機にお金を入れた。



春菜は、一回は遠慮をしたが、杉浦に押し切られ、お言葉に甘えて嬉しそうに、



ビン引き抜き式の、自動販売機からジュースを取り出した。



すると洋子が、「この子、それを遣らせて置けばご機嫌よ、アハハハハハ」と、笑い出した。



杉浦、「春菜ちゃん、本当に好きだよね、そこからジュース引き出すの」。



里美、「あんたの時代では、すでにその自動販売機は無いのね」。



春菜、「はい、有り得ません..」。



その言葉に社員全員が、「有り得ないと..来たか~」。



そして、大爆笑だった。


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。


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