第十一章、レクリエーション
卸本町の蜃気楼オリジナル文章
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仕事の昼休み、社内ではレクリエーションの話が持ち上がっていた。
決まってこの時代の遊びは、流行のボウリング。
男性社員は、ボウリング専用の皮の手袋をして、
投げ方を女子社員に教えていたが、
それを見ていた他の男性社員が、一言入れていた。
春菜も杉浦に社内で、個人レッスンを受けたいた。
すると、それを見ていた、里美が良子に、「あんたの娘と仲が宜しいわね。この頃急激に..」。
それを聞いた良子は、杉浦の所に行き、腰に手を当て、「杉浦君、言って置くけど、
春菜に手を付けたら、タダでは済まないからね#」。
杉浦、「手を付けては無いよ、手の振りを教えてるんだよ」と、
ボウリングの投げるモーションを、良子に見せた。
余計癇に障る良子、「ちょっと#!、いい加減なごまかしは止めなさいよ!。
先週春菜と何処に行ってきたのよ#?」。
春菜、「バイクで海を見に行って、帰りに喫茶店で、食事して帰って来ただけ!」。
すると良子は、「春菜、私と以心伝心出来る事、忘れて無い!」。
杉浦、「うわぁ~、こう言う時、意思疎通が出来るの不便だね!」。
春菜、「なら解るでしょ#!、エッチなんてしてない!」。
良子、「エッチって、嫌らしい言い方するわね~#。
接吻も、性行為の一種でしょ#」。
急に聴覚が敏感になる、社員達だった。
春菜、「キッスは、コミュニケーションの一つでしょ#。
性行為じゃない#」。
社員達は同時に、「キッス!」。
里美、「さすが未来人はチューの言い方も、ナウイわね~」と、笑うと、
社員達全員が笑った。
良子、「立派な性行為よ#!」。
春菜、「なぜ#?」。
良子呆れながら、「頬とかね、手にそのキッスをするならともかく、
唇にキッスは性行為よ#」。
春菜も腰に手を当てながら、「粘膜だから#?」。
会社内の社員達は、いきなり春菜が具体的に表現したので、顔が赤くなって、
シーンとしてしまった。
良子も周りを伺い、小声で春菜に、「ちょっと、そんなに具体的に、
言うんじゃないの#」と、ためたいながら耳元で囁いた。
春菜は、また怒りながら大声で、「私、エッチは未経験では無いけど、
キスはエッチの中に、入らないよ#!。
お互いの気持ちを確かめ合う、大切なコミュニケーションの一つなの#」と叫ぶと、
女性社員、全員同時に、「進んでるね~、未来人は」と、言った。
恥ずかしくなってしまった良子は、「と..とにかく、子供を作る様な真似だけは、
しないでね..」と、引き下がった。
すると、春菜は事務服のスカートのポケットから、財布を取り出すと、
その中から、四角い物を取り出し、「ス○ン有ります」と、皆に見せた。
更に赤面する社員達。
未来人と過去の人の、性意識のギャップを感じた、昭和44年者達だった。
この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。




