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第十章、消滅2

卸本町の蜃気楼オリジナル文章

http://blogs.yahoo.co.jp/kome125/folder/1515222.html

二人は赤提灯を出て、寮に帰ると、寮の玄関の軒先で、柿本が佇んでいた。



春菜は柿本も見て、「パパは今日も、娘とママに会いに来てのかな?」と、



柿本の顔を覗き込んだ。



柿本は、白い四角い箱を手にして、「春菜..」と言って、春菜を抱きしめた。



良子は、その光景を見て、「やっと解ったでしょ。尊い命を捨てた虚しさが..」。



柿本、「俺を許さなくても構わない。



でも、愛しいんだ。説明は付かない、この感情はなんだ?。



この子を抱いたこの愛しさは、説明が付かない感情が、込み上げて来る」。



良子、「それが、親の子供に対する感情なのよ」。



柿本は、春菜を放し、持っていた箱を春菜に渡した。



受け取る春菜は、「またプレゼントなの?」。



柿本、「娘にプレゼントなんて、した事無いから、何を買ったら喜ぶか解らなくて、



でも、春菜が似合う物を上げたいと思ったんだ。



ネックレス寄り、衣装かなと..」。



春菜が箱の中身を開けると、中に白いワンピースが入っていた。



春菜は、スカートのポケットから、ネックレスが入った白い箱を、



良子に渡して、「これは、お母さんに上げるね。



今までパパは、お母さんと付き合っていた頃、



ろくにプレゼントも、上げなかったみたいだし」。



手渡された良子は、「あら、娘は優しいわね。



今のパパはママの事なんか、眼中にないみたいだけど」。



柿本、「今、お前に何か上げても、昔の俺の文句しか言わないだろ!」。



春菜、「解っていらっしゃる」。



柿本、「どうせさっきまで俺の悪口、言っていたんだろ!」。



良子、「あんた、どこで見てたのよ?」。



柿本、「春菜に金のネックレス上げたら、お前が黙ってる訳ないだろ!。



貧乏で、お前にろくにプレゼントなんて、した事無いから..」。



良子、「そうよ#!、柄にも無い癖に、気取って娘に18金のネックレスなんて上げて、



この成金男が#」。



春菜、「未来では、成り上がりと言いますが..」。



良子、「同じ意味でしょ#!」。



柿本、「そう言われそうだから、お前に何か上げるの拒むんだ!」。



売り言葉に買い言葉になる、二人だった。



良子、「誰が春菜に、勝手に近づいていいって言ったのよ#、このろくでなし#!」。



春菜、「もう止めて!。せっかく昨日の日曜日、



久しぶりに二人で、楽しい時間を過ごしたのでしょ!、



ここで昨日、育んだ時間を台無しにしたら、昨日の 一歩は無駄になるでしょ!」。



良子、「あんた、杉浦君と何してたのよ?。



まさか、モーテルなんて行ってないでしょうね#?。



母親はまだ杉浦君との 一線を、越える行為は許してなからね#!」。



柿本、「いいじゃないか、昨日俺に『年頃の子だから、



男とデートしてたって、おかしくない』って、言ったのお前だろ!」。



良子、「デートは許したわよ!、みさおを許しても良いとは、言ってないわよ#!」。



<作者:みさお..とは、処女を表します。>



柿本、「お前も固い事言うな~」と、呆れた。



良子、「あんたに言われる筋合いは無いわよ#。



お金が無いから、下ろさせて置いて#!」。



柿本、「春菜その杉浦君は、真面目な人なんだろ?」。



春菜、「うん、真面目な人で良く働く、夢が豊富な素敵な人です」。



良子、「プレイボーイなのよ、杉浦君は..。



そんな簡単に、信用するんじゃないの#!」。



柿本、「子供が出来たら、俺が面倒見てやるから、心配するな!」。



良子、「ふざけるんじゃないわよ#!、自分は春菜を下ろさせて置いて、



よくそんな口がきけたものね~#!」。



春菜は、急に怒り出し、「お母さん#!、自分がストーカーされていて、



私が阻止しなかったら、目の前の男性を、たんすの中に入っていたナイフで、



刺してた可能性有ったんじゃないの#!」。



良子は、急に態度が小さくなり、「それは、言わないでよ..」と、呟いた。



春菜、「自慢じゃないけど、十代の頃から、美少女だと言われ、



童顔で秋葉原系のオタク達から、ファンクラブを設立された私が、



そんなに易々と、男の口車には乗らないわよ。



男が 一時の欲望を満たしたくて、私を口説いているか、



本当に私の事を好きかどうかは、経験で見分けが付くわよ!」と、



腰に手を当てて、言い放った。



それを聞いた、柿本と良子は、「御見逸れいたしました!」と、頭を下げたのであった。



<作者:完璧に自慢ですが。>


この物語はフィクションであり、登場する人物、建物などは実際には存在しません。


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