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第ニ話

う~ん 今日もいい天気だなぁ


私は部屋に差し込んできた朝日に気づき目をさます

ベットから起き上がりパジャマを脱ぎ普段着であるフード付きの服を着る


最近ではフードで顔を隠すことにも違和感はなくなり

異世界での生活にも慣れてきた

男みたいな格好だけど・・・周りからも男性だと思われてるし・・・

いや でも男装も結構楽しいからいいんだ うん


さあ、今日も仕事仕事!


私は自分の店である〈黒猫〉に行く準備をする

店の名前の由来は一緒にトリップした愛猫からとったものだ

黒猫のクロちゃん・・友達からは安直すぎ、って言われたけど分かりやすくていいと思う

〈黒猫〉は基本色々な物を売っている 雑貨屋?まあ色んな物を売っている


そんなことよりも気になるのは最近よく来てくれるお客さんだ


金髪青い目の凄い美人さんのお客さん

ディエラさんといってなんと王子様で男の人だった事を教えてもらった時は

本当に驚いた


でも別にいろんな人がいる世の中だからディエラさんみたいな人がいてもいいと思う 

それに私も男っぽいと言われた事もあるし今現在周りから男だと思われているので

まあべつにいいんじゃないかと


ディエラさんに言ったらなんか懐かれたのか好かれたのかわからないが

ほぼ毎日お店に来てくれるようになった


私もディエラさんの事は好きなので問題ないし楽しい

・・恋愛感情の好きも混じっている・・・


〈黒猫〉へと行き 営業中 の札をかける


すると少ししてドアが開き来店の印のベルがチリンチリンと鳴った


「いらっしゃい ディエラさん」


「こ・・こんにちは」


少し顔を赤くしてどもりながらも返してくれたディエラさんは

男の人だとゆうのに文句なく綺麗だった


「いつも僕の店に来てくれてありがとう」


にこりと微笑みかけながらディエラさんに声をかける

一人称が僕なのは商売をするのは男だと思ってもらったほうが

好都合だからだ


「・・ええ この店は素敵ですから」


「それは良かった」


「お茶飲みますか?お菓子も用意してますよ」


「いただきます・・アスカさんのお茶は美味しいですから」


そういってくれると嬉しい

この世界に来てから時間があるので自分の趣味に時間をかけてみたりする

今日は紅茶と手作りケーキだ


「はい どうぞ」


ディエラさんの座っている机へと運んで行く


「ありがとうございます」


「食べてみて? 感想が聞きたいから」


「はい」


ディエラさんは返事をしてケーキを食べ始めた

甘い物を食べる時のディエラさんは本当に幸せそうで可愛い


「美味しい・・すっごく美味しいです」


そういって微笑んでくれたディエラさんは蕩けそうな笑顔だ


「そう言ってくれると嬉しいな・・」


素直な感想が嬉しくて頬を緩めながらディエラさんが店にきた理由が気になり聞く


「そういえば・・・何か用があった?」


ディエラさんは用があって店に来たのだろうか?


「用がないと・・・来ちゃダメですか?」


ディエラさんが少し気落ちしたような声で答えた

・・・少し悲しそうな顔に心が痛む


「そんなことないよ 来てくれるだけで嬉しいから」


好きな人が来てくれて嫌なんてことは絶対ない うん

そう直ぐに言うとディエラさんはパァっと花のような笑顔になった


「本当ですか!?私・・毎日きても迷惑じゃないですか!?」


「うん すっごい嬉しいよ」


「嬉しいです!!よかった・・」


安心した声のディエラさんにホッとしながら話しかける


「じゃあ・・店の品物で気に入った物があったらいってね 店の奥でいるから」


「はい 分かりました」


そんな会話をして店の奥へと入る・・・

頼まれていた物を作る作業を始める


お得意様から頼まれたブローチを完成させにかかる

〈黒猫〉は基本作れる物は依頼がくると作るから色んな物を作って売っている


もう殆ど出来ていたブローチを完成させ、同時進行で作っていた髪飾りを作業机の

引き出しから取り出す


・・・ディエラさんへのプレゼントだ

デザインを考えているうちに偶然できたこのデザインの髪飾りはディエラさんに

似合うと思ったから勢いで作ってしまった・・・


淡い水色の宝石と銀を基調としたそのデザインはディエラさんの髪によく似合うだろうな~

そんなふうに想像しながら完成させていたら時間が結構たってしまっていた


「もう ディエラさん帰る時間かな・・・」


そう呟いてディエラさんのいる方へ髪飾りを持って行く


「ディエラさん もう帰らないといけない時間だね」


少しぼうっと考え事をしていたディエラさんは我にかえって返事をかえしてくれた


「・・・そうですね 残念ですけど帰らないと・・」


そう言って外へ出ようとしたディエラさんを呼び止める


「ちょっと待って これ作ってみたんだ、プレゼント」


ディエラさんを引き寄せて髪飾りを髪につけた ディエラさんとは身長が同じ位か

少し高いかなので顔が近づく 


ちょうどいい位置につけた髪飾りはディエラさんの映えていた

・・想像以上に似合ってる 綺麗だな・・


「・・これ・・その・・お代は」


赤く頬を染めたディエラさんが聞いてきた

・・プレゼントにお金取る訳ないんだけど・・・


「お代はいいよ 僕が勝手に作ったんだから よく似合ってるし」


「そうですか・・?・・嬉しいです・・大事にしますね」


微笑みながら言ってくれた言葉に嬉しくなった


「本当にありがとうございます・・宝物にしますね」


「そう言ってくれると嬉しいよ また来てね」


もっと一緒にいたかったけどな~でも仕方ないよね、王子だし・・・


「はい。・・もう帰らねいとですね じゃあ・・さようなら」


ディエラさんは嬉しそうに帰って行った

・・また何か作ってプレゼントしよう

あんなにいい笑顔くれたんだからお金をもらうどころかこっちが払わないとだよ・・・ 






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