第六話 アクアの夢
暖かく澄んだ空気の中に巨大な浮遊都市が見える。惑星エアは歴史が多く残る古い星の一つだ。浮遊都市の中には、立派な造りの歴史館や博物館、科学館もある。
「ねぇ、待ってよ。ナギ!」
「早くきなさいよ。アクア!」
と、 アクアと幼馴染のナギは楽しそうに飛び回っている。
「アクア、今日はどこに行く?」
「そうね、博物館がいいなぁ。ナギも行きたいでしょう?」
と、二人は都市の中央地区にある博物館に向かった。博物館に到着すると、2人はある展示コーナーの1枚の写真を目を輝かせながら並んで見つめ始めた。
その写真に写っているのは、きれいな青い星。豊富な水をたたえた固体生物の星らしい。その星の固体生物の中でも、人間が一番知能が高く宇宙探査を始めている、と写真横の説明文に書いている。
アクアは、自分の名前の意味である水と、豊富な水に満たされた地球という青い星に特別な想いを持っているのだ。
いつか地球という星に行ってみたいとアクアは願っている。アクアの想いを知っているナギは悲しい気持ちになってしまう。
気体生物にとって重力の大きな星への航行は生命の危険があると図書館の本で読んだ事があるナギは、地球に関する事も調べていた。
「地球は青い星なのね、素敵だわ」
「………………」
「ねぇ、ナギ?どうしたの?」
「……。えぇ、そうね」
ナギは、地球が気体生物にとっては重力が大きく航行が困難な星だとアクアが知ってがっかりする日が来るのではないかと心配になっていた。そしてアクアのために対策を考えてみようと心に決める。
ナギの心配をよそに、アクアはうっとり写真を眺めていた。
「……、アクア。今度はね……」
ナギが何か言いかけている途中で、夢から覚める事になる。
「ねぇねぇ、起きて。ねぇったら!」
「…………?あれ?ナギ?あれ?ここは?」
キラリに起こされたアクアは、寝ぼけて頭が回らない。
「おはよう、アクア!」
「あ、……おはよう、キラリ!」
「アクアにお話があるんだけど、聞いてくれる?」
「もちろんだよ。うん、……」




