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砂漠の盗賊

 ギルドに申請してから1週間、俺の対策部門への配置換えはすんなり決まった。ギルドに入った時は面接があったし、最初の依頼を受ける時はある程度経験のある人と一緒に行くことが必須だったので今回も何かしらあると思っていた、が何も無かった。緩すぎる。人手不足か?なんにせよ、これで受けられる依頼の報酬が倍増したわけだが、危険度も跳ね上がっている。仲間が必要になった俺の頼みの綱はカイルだけだ。偶然呪文が使えるようになりました、と言って信じてくれる人が少ない上に、そんな新人と組んで依頼を受けてくれる人もそう多くない。そもそも誰に声をかければいいのかわからない。

 「リオス!」

 昼飯でも食いながら話そう、と待ち合わせた店に入った時、既にカイルは席についていた。向かいには何故かカーラン兄妹がいる。会うのはあの時以来だ。

 「2人とも久しぶり。」

 「ああ。」

 「久しぶり。」

 「ダブルブッキングか?」

 「んなわけねーだろ。」

 促されて席に着くと、注文する間もなくカイルが切り出した。

 「この4人で組もう!」

 「どんな依頼なんだ?」

 「ヒシトーガで商会の馬車の護衛だ。」

 東の国、ヒシトーガ。岩山が多い土地で、自然の恵みと呼べるもののほとんどが鉱石の国だ。魔法が現れるまでは世界最強の軍事国家との呼び声が高かったらしいが、今となっては誰にもわからない。

 「あの国の治安維持は騎士団が担っているはずだ。何故ギルドに依頼が来たんだ?」

 「最近、盗賊が多くて手が回らないらしい。依頼人も軍の人みたいだったし、手を焼いてるんだろうな。」

 「でも、わざわざ遠くの依頼を受ける必要あるの?確か、馬車で1週間ぐらいでしょ?」

 「ミナ、落ち着いて考えるんだ。堂々と東の国に入れるんだぞ?この機会を逃すわけにはいかない!」

 「旅行気分なの?」

 カイルの本音はともかく、4人で依頼を受けるというのは願ってもないことだ。この2人なら配置換えの理由を説明するとしても呪文の話がしやすいし、現時点で最も組んでくれる可能性が高い相手だ。なにせ、あの時の当事者なのだから。偶然声をかけたにしては出来すぎている。俺は心の中でカイルに気遣い屋の称号を授与しつつ、2人の返答を待つ。

 「期間と報酬は?」

 「護衛自体は3日間、報酬はこのぐらいだ!」

 カイルが手のサインで示した報酬額は破格だった。3週間足らずでそんなに稼げるなら文句無しだ。しかし、対策部門の依頼としては普通かも知れない。そう思って反応を伺うと、2人は目を見合わせていた。

 「そんな美味い依頼があるか?」

 「あったんだなコレが。」

 「いいじゃん。軍を名乗ってまで騙そうってやつがいるとも思えないし。」

 ミナは乗り気だ。前にも思ったが、妹の方がノリが軽い。

 「…わかった。」

 「決まり!」

 タイミング良く3人の前に料理が運ばれてくる。食べ始める前に話がついてしまった。

 「あれ、リオス食わねーの?」

 「……すいませーん。」

 お前が切り出したから注文するタイミングを逃したんだよ!とは言わなかった。良い話に水を差してしまうような気がしたからだ。代わりに、先ほど授与したばかりの称号を静かに剥奪した。


 戦闘を想定した依頼である以上、剣の1本ぐらい持っておきたいと話したところ、道中に行きつけの鍛冶屋があるからと寄っていくことになった。カーラン兄妹の案内で見覚えのある街道に出た時はまさかと思ったが、予想通り、2人は“鍛冶屋グラハム"へ吸い込まれていく。しばらく近づくつもりも無かったのに、こんなに早く再訪することになるとは。

 「世界は狭いなー。」

 「同感。」

 ここで引き返すにしても、なんと説明すれば良いのか思いつかない。そもそも、別に悪いことをしたわけではないのだから堂々と入るべきだ。でも、どう思われているかわからないしな、と考えたところで扉は開いた。もはや2人に続くほか無い。

 「あれ、ミナぴょんじゃん。ダインも。」

 「ミナぴょん言うな。」

 「久しぶりだな、エルナ。」

 (ミナぴょん?)

 以前と変わらず、店主の娘のエルナはカウンターの奥に座っていた。行きつけとは聞いていたが、あだ名がつくほどとは。思っていたよりも、距離が近いらしい。

 「…」

 エルナは俺とカイルの目を順に短く見たが何も言わない。出方を見られている。確かに、逆の立場だったらどの程度の温度感で声をかけるべきかわからないだろう。ひとまず謝罪から入れば安牌かも知れないが今はしたくないはず。ここにはカーラン兄妹がいるのだから。そして、今最も重要なことは、魔法使ってましたよ、と報告したからギルド員が4人も来ているのでは無いか?という疑念があることだ。

 「この間ぶりです、エルナさん。俺らのこと、覚えてます?」

 俺の考えがまとまる前にカイルは話し始めた。そのテンションで正しいのか?コイツはこの気まずさを正面突破で乗り切るつもりだ!

 「もちろん覚えてますよ。カイルさんとリオスさんでしたよね。」

 「いやーまさかミナの知り合いだったとは知りませんでした。ホント偶然だなー。な、リオス!」

 「全くその通りだ、偶然ってのは恐ろしいね!」

 既に走り出したカイルに俺はオールインした。害意が無いことを示せればこの空気を突破出来るはず。少なくとも、主導権はこちらにあるのだ。これ以上悪くはならない。

 「なるほど、偶然ですか。誰も何も知らなかったということですね?」

 「そうです、そうです。な、リオス!」

 「その通りだ!ホント、偶然だなー。」

 「…?」

 ぎこちなく笑う3人を見るカーラン兄妹は明らかに訝しんでいる。しかしもはや、誰も理由を話す気が無いことは明白だった。

 「ところで、ミナぴょんは何しに来たの?」

 「あぁ、リオスの剣を探そうと思って寄ったんだ。」

 「ふーん。まぁ好きに見てってよ。」

 話題も変わり、完全に騒ぎが収まったところで気になっていたことを口にする。

 「かわいいあだ名だね、ミナぴょん。」

 「私がつけたんですよ。いっつもぴょんぴょんしてるから。」

 エルナの言葉で、あの時の飛び上がっていた姿を思い出す。なるほど、ピッタリだ。

 「それ広めないでくれる?」

 「まだカッコいい系目指してるの?もう諦めなよ。」

 「そこも含めて広めないでくれる?」

 「カッコいいよ、ミナぴょん!」

 「来るんじゃ無かった…」

 こうして俺は話のネタと剣を1本手に入れて東の国へ向かった。


 東の国は自然の恵みを最大限活かした壁で守られている。遠くからでも見える高い壁は近づくほどに威圧感を増す。その為、関所を15分足らずで通過できた時は少し拍子抜けした。鉱石を使った土産物屋が多く並んでいるところを見ると、人の往来は歓迎されているようだ。あれこれ見ながら都市の中央部を目指す。指定された騎士団の詰所に着いた俺たちは応接間に通され、今回の依頼人が来るのを待った。しばらくして、騎士団員にしては細身に見える長身の男が扉を開けた。俺たちを一瞥すると、何も言わないまま近づいてくる。歓迎されていないのだろうか。ひとまず、挨拶のために全員立ち上がる。

 「第2連隊隊長のヒダンだ。」

 「魔法ギルドのカイルです。よろしくお願いします。」

 「遠路はるばる感謝する。座ってくれ。」

 カイルの振る舞いに驚きは見られない。だが、俺はその肩書きに内心驚いていた。確かに依頼書にもそう書かれていたが、まさか騎士団の隊長自らが対応するとは。他国へ出す依頼となると、ある程度は地位のある人物でないと失礼になるという考えなのだろうか。

 「さっそくだが、今回の護衛について話そう。」

 「お願いします。」

 依頼を持ってきたのはカイルだから、という理由でカイルが主導で話す。全員ここにいるので誰が主導だろうと対して違いは無いのだが。

 「依頼書にも記載があったと思うが、商会の馬車の護衛を依頼したい。詳細についてはこれを見てくれれば良い。日時やルートを記載してある。」

 カイルが受け取った地図を全員で覗き込む。合流地点も含めて明確に記してあるので迷うことは無さそうだ。さすがは騎士団、キッチリしている。

 「南の砂漠地帯を通るんですね。」

 「ああ。距離もそう遠くは無い上、道もある程度あるから慣れていないものでも問題は無いと思うが、飲み水と日除けぐらいは用意した方がいい。それと、最近は盗賊が多く出ている。」

 「噂で聞きました。俺たちに依頼が来るほどですから相当派手に動いているんでしょうね。」

 「これまでのやり方では対処が追いついていないのは事実だ。今回の依頼は人員配置を見直すための時間稼ぎだと考えてくれ。」

 「そうですかー。個人的には少し残念ですね。ヒシトーガに来れる機会が増えるかと思っていたので。」

 「そうなっては騎士団の名折れだな。迅速に事を進めるとしよう。」

 最後の一言には、質問が無いならさっさと行けという意味も含まれている、というのは考え過ぎか?と思いながらメンバーの反応を伺う。カイルがそれぞれと目を合わせて頷くと、お礼を言ってその場を後にした。歩きながらカイルが小声で言う。

 「隊長の割に若い人だったな。」

 「ホントは違う人だったり?」

 「まさか。」

 外に出て地図を確認した後、俺たちはすぐに南へ向けて出発した。


 合流地点は、都市部と砂漠地帯の境界にある関所の近くだった。待っている間、そこを通るものは誰もいない。盗賊の影響か、普段から出入りが少ないのかわからないが、合流地点としては申し分無いほどわかりやすい場所だった。しばらくして、都市部の方から馬車が2台やってくる。よく見ると、荷を引いているのはラクダだった。砂漠を行くなら当然ではあるが、俺には新鮮な光景に見えた。

 「すみません。商会の方ですか?」

 「そう言うあんたは、護衛のやつだな。すぐ見つかって良かった。」

 俺たちは揃って関所を抜け、予定通り南東の海岸エリアを目指す。歩き始めてすぐに、何を運んでいるのか知らないことに気づく。

 「今回はどんな商品を運んでいるんですか?」

 「俺も雇われだから詳しくは知らないが、軍備品らしい。」

 「軍備品?」

 「ああ、多分食料とかじゃねぇのかな。」

 商会が軍備品を扱う事は別におかしなこととは思わない。だが、軍備品を守っているのが俺たちというのは少し引っかかった。軍備品であれば、俺たちではなく騎士団が直接守るのが普通では無いのか?重要度の低い物資なのだろうか。あまり詮索するのも良くない気がしてそれ以上は考えずに歩いた。


 今回の中継地点となる小さなオアシスには、俺たち以外にも夜を明かすために集まった人たちが2グループいた。いずれも食料を届けた帰りで、今は聞いたことの無い植物の種や砂を詰めた小瓶なんかが載っているらしい。ただの砂なんて誰が欲しがるのだろう。荷物というのは理解出来ないもののほうが多いのかも知れない。食事が終わると片付けが終わり次第、徐々に寝静まっていく。護衛である俺たちは、焚き火の番をしながら交代で見張りをすることにした。厳正なるジャンケンの結果、俺は3番目になった。まとまった時間休めないことを覚悟してさっさと横になる。暑さに体力を奪われていたからか、すぐに眠りについた。


 「…ォス、リオス。」

 肩を揺すりながら呼びかけるカイルの声を聞いて、意識が立ち上ってくる。どうやら交代のようだ。

 「…あと5分…」

 「ふざけんな。」

 軽く足蹴にされながら俺は身を起こす。まだはっきりしない目で焚き火をぼんやり眺めながら伸びをする。

 「じゃ、俺は寝るからな。」

 「ああ。」

 あくび混じりに返しながら、辺りを見回す。俺以外は眠ったままだ。寝起きだからだろうか。見慣れない景色が広がっていることに妙な高揚感がある。遮るものが無いからか、星明かりだけでも小さな砂の山の影が浮かび上がっている。一瞬、影が動いたように見えた。寝ぼけているのかと思い、目をこすり再度確認する。

 (何か、いる?)

 突然、焚き火が弾けて火のついた木が散らばる。小さく広がった火は、砂に刺さった大きな矢を照らしている。

 「敵だ!敵がいるぞ!」

 俺は叫びながら、矢の飛んできた方向を見る。動く影は3つ、だが、焚き火を一撃で散らすほどの大きな矢を放つやつが素早く動けるとは考えにくいし、近づく理由も無い。4人はいるはずだ。俺は馬車の荷台で身を隠す。守るべきものに守られていると気づいたが、他にまともな場所は無い。

 「どこだ!?」

 「山の方だ!4人以上!矢が飛んできた!」

 問いに答えながら、カイルの方に視線を向ける。カイル、ダイン、ミナは俺に倣って馬車に身を隠すように近づいてくる。御者たちは少しずつだが、這うように砂の山から遠ざかっている。

 「ヒィィッ!!」

 別グループの馬車の方から声が聞こえる。敵はすぐそこまで来ている。

 「俺が行く!」

 カイルが声のした方へ飛び出す。影の動きは、カイルが盾ごと体当たりをして倒れ込むところまでを示した。

 「がっ!」

 「カイル!」

 「1人仕留めた!御者は生きてる!」

 助けようとして飛び出しただけだと思うが、そのまま倒したようだ。

 (コイツ、強いな…)

 ともかく、これで数が減った。

 「あと2人、近くにいるはずだ!矢にも気をつけろ!」

 カイルは助けた御者を促しているが、もたついているようだ。このままでは狙い撃ちになる。

 「ダイン、ミナ、今から光を撃つ。近くにいるなら、怯んだ隙に倒せるはずだ。」

 「位置を把握してからの方が良い。出方を見て確実に―」

 「カイルはともかく御者がやられる。やるしか無い…!」

 「…くそ!」

 ダインの返事は肯定を含んでいることにして、俺は撃つ場所を見定める。敵の位置を探るなら、光源は高い方が良い。俺が1本のナツメヤシに狙いを定めた時、風切音が耳に届く。

 「ぐっ…ああ…!」

 「ヒィァ!!」

 カイルと御者の声が同時に聞こえる。カイルが射られた。次が来る前に撃つしかない。

 「カイル、撃つぞ!目を守れ!」

 返事を待たずに左手を掲げる。光が灯った瞬間、唱える。

 「デヤル!」

 放たれた光弾は真っ直ぐナツメヤシの上部に当たり、弾ける。光と衝撃に舞う砂埃の中で、見えた。カイルと御者を狙う2人と砂の山の影から狙う弓が。ダインとミナが一拍早く飛び出すとそれぞれ盗賊の方へ向かっていく。俺は弓使いに向かって光弾を放つ。時間稼ぎにはなるはずだ。

 「デヤル!」

 光弾は飛びながら、カーラン兄妹を僅かに照らす。ダインは盾で体勢を崩して一突き、ミナは剣を捌いて首を切り裂いた。俺はそれを見て、砂の山の方へ駆け出す。逃せば、また狙われる。と思ったが、牽制で放った先ほどの光弾は光を放ち、砂を巻き上げた。しまった。これではどこにいるかわからない。

 「リオス!深追いはするな!」

 カイルが駆け寄ってくる。矢は抜けたようだ。ダインとミナも続いている。

 「悪ぃ、これじゃ追えないな。」

 「追い返せれば十分だろ。他にもいたら面倒だ。馬車から離れすぎない方が良い。」

 「…そうだな。」

 砂埃が収まってから辺りを見ると、大きな弓矢が残されていた。それを見て、やっと一息つく。ひとまず、窮地は脱したようだ。


 御者は全員、大した怪我も無く無事だった。カイルがいなかったら何人か死んでいてもおかしくなかっただろう。理解はしていたが、カイルがよく声をかけられる理由を実感する。

 「ねぇ、これ見て。」

 ミナは紙を差し出す。どうやら死体を漁っていたようだ。このメンバーでそれを真っ先にやるのがミナだと思っていなかったので少し驚いた。手早い。

 「地図、かな?」

 受け取ったカイルは星明かりを頼りに眺めている。散った焚き火から何とか繋いだ松明を持って近づくダインに続いて、俺も覗き込む。

 「…ここの地図だな。このオアシスの場所に書かれた日時は、俺たちがここに来た時間とかなり近い。あいつらは狙いを付けて来ていたわけだ。」

 「ここで、一網打尽にしようとしてたってことか、慣れてるなー。」

 「それもそうだけど、妙じゃない?この地図。このオアシスは丸で囲ってるけど、他には何も無い。普通はルートでメモしない?ピンポイントで日時まで絞ってるのは変だよ。」

 確かに、ミナの言う通りだ。情報が一部しか掴めないにしても、中継地点だけを正確な時間まで掴むというのは考えづらい。

 「情報を売ったやつがいるのかもな。」

 「盗賊が食料品の馬車の情報を買ったってこと?」

 「狙いは別の積荷だったのかも知れない。」

 ダインの示した可能性に対して、俺は他の御者と話した時のことを思い出す。

 「食事前に少し話したけど、他の馬車の積荷は砂の入った瓶とか植物の種とかだった。都市部へ向かうって言ってたし、砂漠の盗賊がわざわざ欲しがるものとは思えない。」

 「…見てみるか?積荷。」

 ダインの言葉に、全員が賛成した。


 「そう言えばさー、俺が最初に仕留めたやついたじゃん?」

 他のグループの積荷を見せてもらったが、どれも砂漠の品だった。盗賊が狙うとは考えづらいものばかりだ。俺たちが護衛してきた馬車に向かう短い間にカイルは話し始める。

 「あいつも妙だったんだよな。御者への攻撃に躊躇いがあったような感じで。その迷いみたいなのが無かったら、多分、間に合って無かったと思う。」

 「私たちが仕留めたのも変な動きだったよね。1人やられたってわかってたはずなのに、他の馬車を狙うとか逃げるとかじゃなく、カイルを狙ってた。」

 奇妙さが増す中、俺たちはここまで守ってきた馬車の積荷を確認する。松明で浮かび上がってきたのは、食料ではなく、剣や盾などの武器だった。御者が食料だと言ったのは嘘だったのだろうか。しかし、嘘をつき、盗賊に襲われる危険を冒してまでやりたいことなど思いつかない。こういった品を守らせるのに外部の人間を使っているのも違和感がある。俺たちは全員、何かの流れの中に落とされているのではないか。確かなことは掴めないまま、空が白み始める。目に染みる朝日は、疲れた体を重くする。だが、ここに留まるわけにはいかない。今できるのは、無事に依頼を達成できるように努めることだけだ。俺たちはすぐに、出発の準備を始めた。

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