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島の国 -7-

島の国。

文字通り大小の島で構成された国家。

そのほとんどは島である。

そこにある、数少ない陸地。

そこにある施設と、入国審査の風景。

そして、技術的な魅力。

島の国がその領土のほとんどを島に持っている中、ごくわずか大陸にある領土。

そのひとつが出入国管理事務所である。

他には首長府と、いくつかの統治機構、そして陸地面積に不釣り合いなほどの設備を持った港と、そこに付随した交流市がいくつか存在している。

陸地にある施設はそれで埋まりきってしまているため、過密である。

このごみごみした空気を好む人もあるというが、大半はその港の向こうにある島々が目的地となる。


外国からの出入りは、必ずこの出入国管理事務所へ立ち寄ることになる。

島の国への立ち寄りの際は、まずそこへ出向く。

そこでの審査は、他の国であるような身分審査や持ち込み品の検査に加えて、いくつか厳しく審査されるものがある。

それが、生鮮品と種類の持ち込みである。

島の国では、国家成立の時点から、他国によるそれらの持ち込みを厳しく対処することとしている。

それは、初代首長が諸国を見聞していた時に読んだ本の一節に、目を見張ったからと言われている。


-隣国を攻める方法。

まず美味しい食物を送る。

そうして篭絡したところへ相手の土地へ死んだ種を送る。

その種は芽が生えてこない。

隣国ではいくらでもその食べ物は取れる。

それを羨ましく思った隣国は、服従か闘争か、そのいずれかを選択する、それは、必ず-


これに何かを感じ取った初代首長は、建国理念のひとつに、人為的な食物の流入を、極力避けるようにと、明文化した。

それは法律以上の理念として、各島々へと伝えられ、強い共感を生んだという。

以降、出入国管理では、こと生鮮品と種類の持ち込みは厳しく取り締まられている。


それらの審査を終えた後は、訪れる島への連絡と、迎えの船を待機する。

待機中は、最短で1日、最長でも3日、他にすることが無いこともあり陸地内の散策が主となる。

待機を終えると、港への入港許可書が発行される。

許可書を港の守衛に渡し、判を入れて、ようやく迎えの船に乗船する。


その船は、港の設備に見合わないほどの小舟であることがほとんど。

豪華な設備のほとんどは、産業港側で使われる、国内船のものである。

最初はその落差にすこしがっかりするものの、すぐに乗った船の凄さに驚くことになる。

他国、特に港を擁する海洋国家では、小舟は好まれないことが多い。

それもそのはず、海はよく荒れることがあり、小舟では転覆してしまう。

それが、島の国の小舟は不思議と安定しているという。

その安定感に、他国の船乗りたちは技術を学ぶために訪れる者もあるという。


技術的にも、観光的にも魅力的な国。

その島にひとり、島の外を夢見る者がいた。

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