島の国 -5-
島の国での過ごし方。
入国審査を終えた後の各島での過ごし方。
そして、審査期間中の過ごし方。
なぜ、島の国が旅行先として人気なのか。
その人気の一端を、垣間見る。
島の国での過ごし方。
長い長い入国審査と、現地での旅行計画の提出と受理が行われると、ようやく島へと向かうことが出来る。
各島へは迎えの船が出されるので、それに乗って移動する。
風向きなどにもよるものの、大概の島は2日もあれば到着することができる。
現地に到着すると、宿泊施設までは島民が案内してくれる。
島民も観光目的でやってきた旅人については、相応の対応をしてくれる場所がほとんどで、快適に過ごすことができると、専らの評判である。
後の滞在期間中は、島内を自由に散策することが出来る。
島の大きさも大小あるので、1日で全てを巡ることができる島もあれば、入り組んでいて3日は掛かる島もある。
滞在期間を終えると、陸地までの船が迎えに来るので、そちらに乗って陸地へ戻る。
出国審査を経て出国することで、島の国への旅行が終わり、となる。
審査期間中は、陸地から出ることも出来なければ、国外へと戻ることもできない。
そのため陸地内のどこかで待機する必要がある。
入国時には少なくとも1日、長ければ3日。
出国時でも1日は待機しなければならない。
そのため、陸地には待機場という名目の宿泊施設が多い。
島の国は陸地のほとんどを宿が占めていると言ってもあながち嘘にはならないというほど、埋め尽くされている。
その宿泊施設も、公認の待機施設と、非公認の待機施設に分かれている。
公認のものは、島の国からの許可証と、国による利用料の一部負担があるため、格安で利用することができる。
その返還のためには国への申請が必要なので、出国時の審査に多少の時間が掛かることもあるが、戻ってくることは間違いないので、よく利用されている。
非公認の宿は、その負担が無い、通常の宿泊施設となる。
ただ、割高というほどではないものの、価格では公認施設に敵わないため、独自サービスなどに活路を見出している施設が多い。
中でも一番人気が、国営の待機場である。
そこは陸地から手前の幾つかの島々を眺めることの出来る好立地で、こちらも各島に負けず劣らずの素晴らしい景色を持っている。
しかもその施設の利用料が、国営ということもあって、非常に安く利用することが出来る。
そこで出される料理など、サービスもとても良く、この施設利用を目当てにして島の国への旅行を計画する者も少なくないという。
これだけ魅力的でありながらも、残念ながらこの施設は審査期間のみに利用することが出来るため、惜しむ声は大きい。
独立して運営を求める声があることは島の国側も、それらの声は認識しているものの、あくまで待機場という立場を決して崩すことなく、例外的な宿泊も認められていない。
この一貫した態度には、不満はあるものの、納得せざるを得ないという。
この施設利用もまた、この国が人気である理由のひとつだという。




