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島の国 -1-

十七大陸。

ひとつの大陸に存在する十七の国々。

それらが微妙なバランスの上で共存している。

歴史を鑑みた結果の、現在。

だからこそ、表面は平静であろうとする。

十七大陸。

そこには名の通り十七の国家が存在する。

各国はそれぞれの立地、歴史を持ち、独立して存在している。

明確な同盟は結ばれてはいないものの、近隣国との国交は互いに維持されている。

過去大きな戦闘があった際にも、終結後には国交を回復していることが多い。

それは、この十七の国家が、世界の全てであり、それ以上にならないことを、各国は重々承知しているためだと言われている。

各国は国交を持つものの、体制や元首などにより、好みは存在している。

だからといって露骨に忌避するような国家は現在では存在していない、少なくとも表層では。

表立った対立は、この狭い大陸内ではいとも簡単に戦乱へと繋がってしまう。

そうなれば、その戦乱を収束させるために、莫大な支払いを要求されてしまう。

それだけの歴史を繰り返しているからこそ、最低限の国交を持ち、維持することに、各国は心血を注いでいる。

現在ではそのような戦乱からも落ち着き、平静な国家運営が続けられている。


そして、これら十七の国家は、大きくふたつの区分に分けられる。

まず、大陸の中心に位置し、広大な海に面した国家。

それら中央に位置する国家は、央の六国、と呼ばれている。

海に面しているために、別名では海洋国家とも称される。

海洋国家は、豊富な水資源や交易力を背景に、圧倒的な経済力を保持する。

そのため央の六国は、周辺国から羨望によって見られ、憧れの対象ともなっている。

特に環の十一国からの出稼ぎ者は数多く、時には取り締まりの対象ともなることもあった。

確保されては、各々の国へと送還されていく。

この送還作業が出来るのも、現在の国交の賜物である。

ほんの数十年前までは、国交と呼べるものが存在せず、そのような者達は、簡単に処分の対象となっていた。

そこから見れば、現代の送還は、非常に人道的な措置でもある。

だが、それだけ央の六国が魅力を持ち、豊かであることを知らしめている。


残りの周縁国家は、環の十一国、と称されている。

海洋国家とは違い、各国は海を持たない。

代わりに、山や森、川といった別の資源を用いて、国家を運営している。

その中でも、川、特に大河を持つ国家は、海洋国家に準じた国力を持つ国が多い。

央の六国では、各国の国力差はそれほどだが、環の十一国では、河を持つ国々に圧倒的な国力差が生まれている。

河を持つ国家は、海洋国家との交易によって、経済力、国力を増す事が出来た。

だが、河を持たない国家は、どうしても大規模流通が難しく、経済力を強化しにくい。

そのため河を持つ国よりも流通が弱く、経済力の足元が弱くなりがちであった。

しかしながら、近年では土地特性に合った資源確保が目立ち初めていることもあってか、昔ほどの差は見られなくなった。

それでも、国力には、まだ差があることに変わりはない。

その国力の差によって生まれた戦乱も、過去いくつもあった。


それが統一戦線と呼ばれている戦乱期間である。

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