実は結構強かった件
ここで新たな要素を入れてみました、気に入って頂けると幸いですね、ではどうぞ
僕は勇者、よくよく考えればそうだよ
ここに来るまで衝撃的な事多過ぎて忘れてたけど僕勇者じゃないか!多少強くても良くね?
そう思い模擬戦を第8師団に申し込む、もちろん一対一だ、誰かあっちから出てきてくれると助かるな、そう思っていると
「では私が」
そう言って出てきたのは青年の悪魔だった、青紫色の肌と普通の髪の毛、歳は20歳になった直後みたいな雰囲気、軽装備で身を守り手には槍を持っているふ
槍はリーチが長い、加えて長いため攻撃が先すに当たるのも槍なのだ、考えも無しに戦うと槍の餌食になりそうだ
そう思っていると悪魔の青年は前に出てきた、僕もその前に並ぶよう移動する、さてそれじゃ・・・
「一つ聞きたい」
「?、なんです?」
「勇者の力を確かめたいがために死ぬかもしれない事をやるのか?お前は」
まぁそうだよな、模擬戦とはいえ使う武器は本物だ、当たりどこが悪ければ死ぬかもしれない、でも当たらなければいいと思っている自分がいる、当たらない自信もある、不思議と
「まぁ言いたい事は分かります、でも気になるのでやる、それだけなんです、死ぬかもしれないとかは考えてないんです」
「・・・そうか」
少しびっくりした様子だった、え?何かおかしい事言った?
「意思は分かった、では・・・」
そう言って槍を構える、流石に現役だけあって様になってるように見える、初心者でさえそう見える姿勢だ
大して僕はただ立ってるだけだ、だって構えとか知らないもん!
「では合図は俺が」
リーダー格の真面目な悪魔がそう言った、そして僕と青年の悪魔を見る、準備OKだと言う視線を送る、そして
「では始めるぞ・・・始め!」
少し間を開けて言った瞬間模擬戦は始まった、始まったと同時に槍を突き出して突っ込んでくる青年悪魔
恐らく貫くつもりだろう、普通ならここは避けるんだろうなぁ
でも僕勇者なんだ・・・多少強すぎても・・・いいよね、そう思い手を突き出し突っ込んできた青年悪魔の槍を掴み、握り潰す、鉄が砕ける音と同時に闘技場(研究所)は静かになり、そして
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!」
「何でお前もビックリしてんだよ!」
だって出来ると思ってなかったし!最悪腕もげるなぁとか考えてたのに槍の先端握れたうえに握り潰せたってなんだ!?掴めたから握り潰せるかなんて軽い考えでやったんだぞ!?
「これは・・・」
流石の青年悪魔もビックリ状態、安心しろ本人もビックリしてる
驚いた、まさかここまでとは・・・、流石にビックリした、強過ぎてもいいよねって思ったけどここまでか
しかもさっきかなりのスピードで突っ込んで来たけど僕からすれば子供が棒持って走ってきてる雰囲気だったぞ、なんじゃこりゃあ!でもこれである程度僕も戦えるなと言う事が分かった、もうちょい体動かしたい、そう思い青年悪魔に攻撃を仕掛けようとしたが
「勇者、そこまでよ」
間にエリザが入ってきた、タイミング悪いなぁ、そう思っているとエリザはスーマさんの方を向き
「スーマ、数時間の予定でしたが変更です、今より命令を解除します」
「はっ!」
元気な返事でそう言った、もう終わりか
「勇者、魔王室に帰るわよ」
「へいへい」
そう言いつつ階段まで行こうとしたがまたエリザに止められる、なに?また飛ぶの?やだよ?
「勇者、自分で飛んでみなさい」
飛んでみなさいってこの高さを?学校の屋上くらいの高さはあるんやで?無理やない?
・・・まぁやるけど、そう言いつつ思いっきりジャンプする、イメージは学校の屋上へ下から飛ぶ感じで、そしたらとんでもない、軽々と上へ飛び出口前で着地した、今更だけど大丈夫?僕の体
「やっぱり、今までのヤツらと違う・・・」
などと、下でエリザがブツブツ言っている、この距離で独り言も聞こえるとかなんなん、勇者意識したらなんか覚醒した気分だよ
あっエリザいる、下を見ていて出口の方を見ていると隣にエリザがいた、さっきからいつの間にか近くにいるの怖いよ?
「歩きながらじゃ聞かれるわね・・・ワープするわよ」
そう言ってさっきの怪しい円形の入口が現れた、安心しろエリザ、僕はこれ以外で魔王室まで戻る気ねぇぜ!
怪しい入口を通るとそこは既に魔王室の中だった、めっちゃ楽
「今回の実験、かなり成果があった、私にとっても勇者にとっても」
「まぁ、否定しない」
間違ってはいない、気づくべき力に気づいた事はいい事、後から気づくとめんどくさいんだ色々と
「今回の実験の結果ね、まず成果だけど・・・」
いきなり成果に関して喋り始めた、魔王じゃなくて研究者になったら?
今回の成果をまとめるとこうだ
僕の体のスペックが大体分かった事、僕の精神状態が分かった事、ゲームの知識はここでも通用する事、僕も戦える事
これくらいだろうか?体のスペック・・・性能は大体なので後に詳しく調べる必要があるらしい、さて実験も終わったしそろそろきゅ──
「ちなみに休憩はしないからね、次の実験に移ってもうわ」
僕の心を読んでいたかの如くエリザは悪魔の一言を言った、いい加減休ませろ!この悪魔!あっこいつ魔王やん
「疲れたから休ませろぉ・・・」
と言いつ床に寝そべるが
「ダメ、早く次の準備しなさい」
ダメだったみたいです、仕方なく立ち上がる
「あとこの手袋と服に着替えなさい」
そう言って投げられたのは手袋と洋服だ、手袋に関しては真っ黒過ぎて逆に怖いくらい
服に関してはロングコートと長いズボンと白いTシャツだ、普通っぽそう、変装につか──・・・変装?
「そろそろ勘づいてると思うけど貴方には変装して中央帝国、またはその周辺を探索してくる任務を与えるわ」
わお、とうとう僕も潜入捜査だ、スパイだね!、別にこのままでもいいのでは?と言うと潜入捜査で目立ったら意味無いじゃないと言ってきた、僕の服装そんなに目立つ?
長袖のシャツと長袖のズボンだぜ?ボロボロだけど、あっボロボロがいけないのか、気をつけなくて・・・、そう思いつつ着替えようとした時にエリザから眼光が飛んできた、こわ
「な、なんだ?」
「何も無いから早く着替えなさい、ジュルリ」
今ジュルリって聞こえたからな聞き間違いじゃねぇからな、そう思いつつ上を脱ぎ白いTシャツとロングコートを着る、続いてスボンを脱ぎ長いズボンを着る、脱いでる間横からの視線が痛かったが感じなかった事にする
「着替えたぞ」
いかにもカッコイイ人って感じだ、あれ?僕って本当はイケメン?
「それじゃあ行ってらっしゃい」
「は?」
そう思っているといつの間にか視界はすごくデカい壁に囲まれた街の見える草原に変わった、瞬きしただけなのに・・・
でも来た以上は仕方ない、おそらくあの街が中央帝国とやらだろう、行くか・・・間違ってたら魔王殴ろう
────────
勇者を転移させた魔王は先ほどの戦闘を思い出していた
(あそこで止めなかったら死者が出てた・・・)
勇者が槍の先端を掴み、握り潰した、あの時点で私の体は動いてたんだ、今動かないとまずい事になるって
槍の先端を握り潰すなど普通限られた奴にしか出来ない、それにかなりの速さで突っ込んだのに余裕を見せる感じで握っていた、あの仕草から勇者にとってあの速さは全速力で走ってくる子供みたいな感覚だったと思う、体の性能が素の時点で段違い
そんな力で殴られたり蹴られたりしたらどうかるか、想像したくもない・・・
(戦力が減るのは極力避けなきゃ、もしもの時がある)
もし、いきなり人間との戦争になって負けたら・・あの時模擬戦させなければ良かったなんて言い訳にならない、冗談じゃない
だから私は思う、その可能性が1%でもあるならその可能性を被害がないやり方で消した方がいい、不安定要素はいつ起こるか分からないんだから・・・
(それに・・・容赦なく同族を殺していた勇者の事だ、ほっとけば死ぬまで戦っていたかもしれない)
そう思うと余計にあの判断は正しかったと思えてくる、でも都合よく勇者は私の指示に従っている、これを利用しない事は無い、有効活用させてももらうわ
(実験と言いつつ潜伏行動させてればいい情報の一つや二つ持ってくるでしょう・・・不安があるとすれば・・・)
称号ジャンヌ・ダルクを持ったあの女・・・あいつだけにはあって欲しくない、めんどくさい能力持ってるからね・・・
称号・・・人間の中にも異様な力を持った人間がたまに現れる、人々はそれを諸説や本などに出てくる英雄の名前に似させて呼んでいる
そんな人間を巷ではこういう、称号持ちと
ジャンヌ・ダルクの称号を持っているあの女は元々シスターでもあった、しかし突然周りにこう言い出した、神の声が聞こえると
その日からその女は異様な戦闘能力に目覚めた、特に支援能力はスバ抜けている、どうしたらそんなことが出来ると周りの人間が聞いても女はこう答える、神の助言を頂きそれに従ったまでですと
人間側の情報はこっちでも集めてる、特に称号持ちは・・・
加えてこの女、私と戦って生還してるからそこが腹立たしいわ、でもそれだけの能力を持ってる、それだけ強い
「あの女に会わないといいけどなぁ勇者」
ふと椅子に座りながらエリザはそんな事を呟いた、しかしエリザの願いは裏切る形で実現される事となる
────────
門番をしている人間に聞いたらここは中央帝国ではなく中央帝国に近い街だそうだ、名はガラズン
ここにはあらゆる施設か揃っており冒険者ギルドもあるそうだ、人もそれなりにいてかなり賑やかな雰囲気になっている、いかにも異世界っぽい、さてロングコートのポケットには紙が入っておりそれにはこう書いてある、怪しまれずに潜入するためにとりあえず冒険者になっとけだそうだ、簡単に言うなおい
まぁならざるおえないとは思うよ、さっきの門番の人も言ってたしな、冒険者になると特別な権利が貰えるし階級をあげれば上げるほど上からの勧誘もされるとの事、上とはおそらく中央帝国の誰かだと思うが・・・とりあえず帰ったら魔王殴ろう
そう言って空を見上げた瞬間誰かにぶつかった、僕は踏ん張っていたため倒れなかったがぶつかって来た人は倒れる、まずいないきなりやらかしたぞ、そう思いつつ語りかける
「あの、大丈夫ですか?」
「え、えぇ大丈夫です、お尻痛い・・・」
大丈夫じゃないですね分かります、とゆうか空見上げただけで近づいてくる人間に気づかないはずないだろう、さっきまで暴れてたのに・・・エリザなんかしたな
って思ってる場合じゃない、目立った分をカバーしなきゃな
「あの、よければ」
僕はそう言って手を伸ばす
「あっ、ありがとうございます」
うーむ、美人さんだ、腰まで伸びたサラサラな金髪の髪の毛、探偵がしそうな帽子、白いボタンの白シャツにジーンズっぼいズボン、そこにコートを着ている、服装似合うなぁ
そう思っていると手を伸ばしてきたのでその手を握りながら引っ張った、その時だ、いきなり情報と数字が体の中に入ってきた、凄い量の情報と数字だ、頭に来た瞬間我に返る、美人さんもビックリしている、同じ現象が起きたみたいだ
「貴方・・・強いですね」
「お姉さんこそ・・・」
腹黒そうな笑顔に僕はそう返した、この人見かけによらず強いな、多分今僕調子悪いみたいだしかここで戦ったら負けるかも・・・
「自己紹介しましょうか・・・貴方は?」
先にするんじゃないのな!?言い出したから言うの待ってたけど僕が先なのね!?しかしフルネームって訳にも行かないし偽名っぽく名乗っとくか
「雅也です、性はありません」
「そう・・・マサヤ・・・覚えたわ」
言い方変だけど気にしない気にしない
「私は本名は言いたくないのでみんなから言われてる名前にするわね」
何か事情があるのか言いたくないらしいな、そこまで追求はしない
「私はジャンヌ・ダルク、称号ジャンヌ・ダルクの名を持っています」
「・・・は?」
この世界で超有名な軍人の名前を聞くとは思わなかった
新たな要素、称号持ちを入れてみました!
いかにも異世界って感じがします!書いてて思いました()
では次回