疑われた強さ
仙人っぽい一言を言って読み始めて貰いましょうかね
疑うだけで人は死ぬ
ではどうぞ
「ちなみにさっき鎧が砕けてた事なんだけど」
「はい?」
裏路地から出て騎士団が泊まっている宿舎に行くため歩いていた時にふと話しかけられた、先ほどの軽い攻撃で鎧が砕けた件についてだった
「前にも言ったけど称号持ちと一般人ではかなりの戦力差があるの、勇者と比べるなら尚更ね」
確かにそれは前に聞いた、称号持ちと一般人では戦力差が酷いくらいあるらしい、それを勇者と比べるならそれ以上の戦力差があるのか
「それに加えて先ほどの兵は下級クラス、カードの色で表すなら白ね、だから配布される装備は鉄製だけど脆いのよね、もちろん剣や弾丸を防ぐくらいは出来るけど称号持ちや勇者の攻撃を防げるかって言われたら無理っていうわね、だから軽い攻撃でも罅が出来ちゃうの、例え弱体化しててもね」
ふむ、弱体化してても下級兵士の鎧なら外からでも攻撃が通るのか、いい事を聞いた、だったら加減しても無駄という事だな、よぉく分かった!不便だな勇者って!あっ称号持ちの人もね!
「難しいですね・・・」
「力加減だけで言うなら難しいよ、凄くね」
やれやれと言いたそうな顔をして両手を肩まで上げ肩も少し上げ鼻息を吐き言った、全くやれやれだよ、加減すら出来ないってどうすれば・・・
「それを理由に調子に乗るバカもいるのよ、上の立場だから自分を殴らせれば問題になるんじゃないかって」
えぇ、まだそんなやついるのか〜、めんどくさいな、そいつに絡まれたらどうしようか・・・、そう悩んでた時だった
「だから調子のったらとりあえず死にかけるまで本気で殴ればいいんじゃないかって思ったのよ!」
「やられたらやり返すパターンだったか!」
とんでもねぇ脳筋思考だったわ!、しかもそれ余計に問題になるんじゃ・・・あっ脅したらいいのかな?このこと言うんじゃねぇぞ、言ったら殺すぞって、流石にないかな、言ったところで────
「ちなみにその後は脅してトラウマレベルになるまでまた殴るのよ!」
「拷問かな!?」
有名な団長は拷問好きのようです!きゃー!怖ーい!
「現にそれで調子乗ったやつ全員私の支配下よ!」
うげぇ、これは調教とか洗脳とかその辺りの技術っすわ、トラウマやフラッシュバックって言うのは頭で覚えるのではなく体で覚えるものなのだ、酷い人だとトラウマに関するキーワードの言葉を聞いただけで呼吸がしずらくなる人もいるとか
それは頭が意識的に思い出したからではなく体が瞬時にその事に関する記憶を思い出しそれを脳に伝える、そして完全に思い出す、と言うのが僕の経験上の推測だ、だがもしそれに成功すればどうなるか、それは一生治る事の無い呪いとなる、いつ思い出しまた苦しい思いをするか分からない状況下に置かれ精神的苦痛を受け最終的に自殺を選ぶ、大体死んでる学生ってこうじゃないかなと思ってる
トラウマの理由なんて考えたらたくさん出てくるがこの場合はこの人に逆らったら殺される、と言うのを体に覚えさせるタイプだ
「まぁ、今はそんな事忘れてるくらい笑うようにはなったけど」
「へぇ・・・忘れられるものなのですね」
一生治る事の無い呪いだと思ってたからてっきり命令に忠実な人かと思ってた
「まぁ死にかけてる人を毎日看病させてたら自分達がやってきた事が馬鹿みたいに思えてきたって言ってたからそれが理由じゃない?」
「・・・・・・」
トラウマはトラウマだ、絶対忘れはしない、絶対だ
殺意を込めてそう思ってた時にジャンヌさんは足を止めた
「着いたみたいね、ここよ」
親指を立て指したのは一つの建物、50人は泊まれそうな宿舎である、あっ貸切の看板・・・第3騎士団がしてるのか、名前は・・・泊まったら〇〇〇・・か、いい名前・・・なわえねぇわ!なんか泊まったら〇〇〇とか言われてるんだけど!?怖い!さっきから怖いよ!どうしよ!
「名前はあれだけどまぁ特別何も無いし大丈夫よ」
そう言われましても・・・ねぇ、怖いもんは怖いし
「さ、中に入るわよ」
「あぁ、待ってください」
頭を抱え絶望していたが入るの一言で目が覚め焦りながら中に入る事にする、2人で扉を開けると・・・ラウンジが広がっていた、焦げ茶色の床板、洋風のテーブルにイス、小さなシャンデリアが屋根から吊るされていて大人っぽい雰囲気である、天井の色は白だった、全体的に焦げ茶色で屋根は白くテーブルとイスが洋風の物だ、渋いな
更にそこに鎧を着た人がこっちを見て睨んでるのがまたいい・・・え?睨んでる?
「いまこっちに一瞬殺意を向けた方、怒らないから出てきなさい」
ジャンヌさんがそう宣言するとチラチラとこっちを睨む視線はなくなった、あまりにチラチラ睨む人が多いので流石に誰が睨んでたかは覚えてしまった
「そう、出てこないの・・・仕方ない、副団長、こちらを睨んだ視線を全員指名してください」
「アッはい」
考え事の途中でいきなり言われたので思わず返事をしてしまった、仕方ない、やるか
「えっと、一番奥の三つのテーブルに座っている人達・・・ですね」
ラウンジのテーブルには1人5人ほど座れる、こちらを睨んでたのは15人だとわかってはいた、ただあまりにもチラチラとこっちを睨むので場所まで分かってしまったという事だ
指名された人・・・団員はものすごい量の汗を流しながら黙っている、流し過ぎて日干しにならないか心配になるほどだった
「そう・・・あの人達か・・・」
そう呟いたジャンヌさんは顎を親指と人差し指で挟みながら挟みながら考えこんでしまった、また悪知恵働かしてるんじゃないだろうな・・・
「大体は思いついたけど理由次第ね・・・後ろの15人、なぜこちらを睨んだかご説明願います」
指揮する立場としてはいきなり亀裂を入れようとした団員を放っとくわけにもいかないらしく早速解決に動いた、僕ら2人は入口を塞ぐように立っており一番奥までは10~15mほどある
それだけ離れていてもなおヒリヒリ来るであろうジャンヌさんの謎の雰囲気、近ければ近いほどそれは辛く感じるだろう、え?じゃあ僕は相当キツそうだなって?、残念ながら効かないみたいです
しばらくすると奥にいた15人の騎士達は座ってる騎士達を通り過ぎながら入口近くにいる僕達のところまで来た
「団長・・・私は認めてません、試験で強いと分かっただけで副団長になるなど・・・」
一歩前に出てそう進言してきた男の騎士、残りの騎士達とテーブルに座ってる騎士達達はザワザワし始めた、嫉妬という訳でもなく単純にどれだけ強くても知らない奴がいきなり副団長などありえない、と言ってるみたいだ
「なるほど、君は彼の強さを疑ってるわけね」
「たかが試験・・・たまたまでしょう」
よくある展開キター!と思うだろうがこれが現実だ、どれだけ天才でも最強でもいきなり高い地位を渡されれば他の人達が気に入らないのだ、となれば何をするかと言うとこうゆう風にこれはおかしい、何かの間違いだと進言するのだ、きっとたまたまだと
後ザワザワ声でたまたまがめっちゃ聞こえてくる、たまたま連呼するな、下ネタに聞こえてくる
「たまたま・・・か」
おいあんたもか、と思ったがそうでもなさそうだった、先ほどの怖い雰囲気は消えていた、代わりにまた悩んでいる、どうやら穏便に済ませるにはどうすればいいか悩んでいる様子だ
「はぁ・・・仕方ない」
ため息を吐いた後にそう言ったジャンヌさんは顔を上げ発言する
「そのうち副団長と決闘でもするからそれで納得してくれない?」
「お菓子あげるから許しくれないみたいなノリで終わらそうとするのやめない!?」
「ちっバレたか」
「舌落ちしたな!?いましたよね!?」
僕にとってはとても重要な問題なんだぞ!それを子供相手にする感覚で・・・しかも舌落ちするし!いやしそうな性格だけど!
「あーコホン、分かりました、いずれ団長と副団長との決闘を見させてもらいます、そこで決めましょう」
そう言った人は元の席・・・ではなく2階に上がった、取り巻きのような人達も同じく2階に上がる、入口寄りにカウンターがあり左側には階段と廊下、右側にはトイレがある扉がある
「ふぅ〜、一件落着」
「してねぇわ!」
額を腕で吹きながらそう言ったところにツッコミを僕は入れた、うんしてないからね、勝手に話進めてるところ悪いけどしてないからね
「団長・・・」
すると近くに座っていた騎士がジャンヌさんに話しかけてきた
「ん?なに?」
「いえその・・・副団長と戦うのはいいのですが・・・」
(いいんだ!?)
心の中でそう思った
「仲間割れのような状況だったので心配でして」
「あぁ・・・それはいいのよ、なんとかするから、彼が」
「僕なんだ!?」
あっ僕なんですね!?あっでもなんとか・・・やっぱだめ
「それならよかった」
安心しきった顔をした騎士は元の席に戻る、勝手に話が進んだが全ては決闘をするその時に決まる、それ次第では変な空気の中時間が進む事に・・・嫌だよ?僕、記憶を繰り返すような事したくないからな
「とりあえず・・・私の部屋で少し話そうか」
「はい」
変な空気や行動のせいで息を切らした僕はジャンヌさんの一言と共に部屋に案内されるのだった
────────
2階に上がり小さなシャンデリアに照らされながら一番奥の部屋に入った僕はコートを脱いで椅子に座っていた、ちなみにジャンヌさんはと言うと・・・先程まで鎧姿だったがそれを脱ぎタンクトップの様なものを着ていた、下には・・・トランクスパンツのような形のズボンを履き椅子に座っている、お腹のヘソは見え丁度いい足が露出している、普通の男性ならムラムラする事だろう、しかーし僕は違う、例え相手が好みである金髪美女でもだ
「暑ーい・・・」
「そこまで暑くはないと思われますが・・・」
立ってるだけで汗をかくほどではないが暑くないかといえば嘘になる、そんな感じだ
季節的には春になるんだろうか、桜がみたいな、もう見れないから・・・、そう思うと憂鬱になるため僕は顔を振った
それにしてもジャンヌさんは春の温度・・・大体20~25度ほどだと言うのに真夏ような格好をしている、ドレスのような鎧を着てるから仕方がないとは思うがそれにしても汗まみれだ、暑がりだろうか?
「どうも暑さには敵わないなぁ〜、火で炙られてる感じがして」
「それはまぁ・・・称号の名前の人は火も関係ありますからね」
前にも言ったがジャンヌ・ダルクは19歳という若さで火刑に処されている、異端だの魔女だのと疑いをかけられたのだ
神の声を聞いてそれを元にイングランド軍と戦って多数の戦果を上げたにも関わらずだ、無論当時のフランス王であるシャルル7世はジャンヌダルクを救おうとした・・・はずだ、調べれば分かるがシャルル7世はどうやらジャンヌ・ダルクを見殺しにしたらしく異端審問で火刑が決定した、いくら政治に弱いからと言ってこれはないだろう・・・、話を聞きながらそう思っていた
「ジャンヌ・ダルクはそんなに火が嫌いなの〜?」
暑さのせいかかなりぐったりしているジャンヌさん、自分が持っている称号について珍しく聞いてきた、今はジャンヌ・ダルクの事について考えていたからついでだし喋っておこう
「嫌いなはずはないと思います、ただ理不尽な死に方をしただけですから、火刑という形で」
「焼死か〜、一番苦しい死に方だって聞いたわ〜、可愛そうに」
いやそれあんたが言っちゃダメだろう、ふとそうツッコむのだった
「そう言えば・・・」
小さな声を発した後少し腰を曲げ前かがみになり考えた、少し面白い事を思いついたのだ、異端審問の時ジャンヌは19歳ほどだと言った、この通りならジャンヌは1412年に生まれた、そしてジャンヌが初めて神の声を聞いたのは1424年の12歳だったそうだ、この時屋外を一人で歩いてたジャンヌは大天使ミカエル、アレクサンドリアのカタリナ、アンキティオキアのマルガリタを幻視し声を聞いたという
そして神からの啓示を受けた時・・・大体14~19歳ほどだろうか、その時に聖マルグリット、聖カトリーヌ、大天使ミシェルだったという、曖昧だった点もあるが本人と似たような体験をしてる人が目の前にいるのだし答え合わせのようなことが出来るな、だがそれには一つ条件をクリアせねば
「ジャンヌさん、今何歳ですか」
「さらっと失礼な事いうのね、23」
失礼とかいう割にはさらっと答える辺りあんた実は優しいのかもと思ってしまう、23か・・・19歳以上の歳でないとこの体験をしてない事になってしまうが幸いにも上だったため条件をクリアした
「12歳の時に屋外を歩いていてふと3人の神を幻視した」
話しかけるように呟くと思いっきり体重をかけているソファーに座るジャンヌさんの体はピクッと反応する
「大天使ミカエル、アレクサンドリアのカタリナ、アンキティオキアのマルガリタ、違いますか」
「・・・・・・」
無言のまま体を起こしこちらを見つめてきた、なぜそれをお前が知っている、とでも言いたそうな顔だった
「そして神の啓示を受けていた期間・・・大体14~19歳ほどでしょうか、その時に幻視し声を聞いたのは聖マルグリット、聖カトリーヌ、大天使ミシェル・・・ではないですか?」
「ちょっとはずれ」
即答をするようにそう言われた
「確かに見た神の名はあっている、でも場所が違うかな、最初に見たのはとある協会の中にある象の前だった、その後は軍に入った時に変わっている事に気づいた」
「それも、そうですね」
よくよく考えたら目の前にいる人はジャンヌ・ダルクという名の称号を持ってるだけで本人ではない、あくまで似たような体験をしているだけ、なのだ
「しかしよく知ってるね、誰にも教えてないのに」
「趣味で調べて覚えただけです」
小説やらアニメやら見たらふと気になってしまう、だから調べる、その時に興味深いのが見つかれば覚える、という流れだ、だがなぜかほぼ全部覚えている、なぜだろう
「嫌がらせで言ってるのかと思ったけど違ったね、答え合わせってところかな」
「ワオ、正解です」
急に目論見を見抜かれて変な反応をしてしまった、流石に頭も冴えてるわけか
「全く、からかうのも程々にね」
ジャンヌさんはそう言いながら笑うのだった、そして急に真面目な顔になり喋り出す
「決闘・・・あるいは勝負事をどういう場面でするか、今回はそれについて、それから前の・・・魔王と話せるようにこちらが予定を合わすというのも大体固まってきたから報告ね」
「分かった」
ここは空気を読んで流れに乗りますか、そう思った僕は体勢を綺麗に直した
「まず最初に魔王との面談の件だけど明日ちょうど遠征の任務があるわ、ついでに内容まで言うと視察が目的、出発場所はもちろんこの街から」
そう言いながら後ろにある棚まで歩き丸まった大きな紙の様なものを取り出し戻ってきてそれを広げた、どうやら帝国領土内の地図のようだ
「この遠征は5人か6人くらいで行う簡単な内容、視察だし妥当かな、あの門を出てこの森を通る、ここで私が森の中に用があると言い森の中に入る、もちろん護衛はつけない、私一人で行く」
案外ちゃんとした内容ですごくビックリしてるが言ったら怒られそうなので黙っておく
「森の中で魔王と君に会ったら私か魔王が防音壁を貼って会談を行う、これでどうかな」
「いいと思います、森の中に行く理由はすこしリアリティのあるのにした方がいいかと思われますがそれ以外は特に」
「ありがとう、じゃあこれ内容をまとめた紙だから魔王に渡して」
そう言われ丸められた普通サイズの紙を渡される、手紙みたいに折らない辺り時代を感じる
「じゃあ次にどこで勝負事をするかだけど・・・出来る限り隠密がいいよね?」
「えぇ、目立つと支障が出ます」
情報集めるついでに実験を行ってる身だから目立つとかなり支障が出る、出来れば目立ちたくない、出来れば・・・そう思い試験でやった事や門の前でやった事を思い出した
「目立ってんじゃんっ!」
「まぁ・・・どんまい」
試験はまぁ仕方ないとしても門の前での出来事は明らかにジャンヌさんのせいだぞ!わかってんのか!
「どこがいいかな・・・決まらないねぇ」
地図を見ながらジャンヌさんは必死に考えている、時々「ここがいいかな、いやでもあれがあるし・・・」と聞こえてくるが僕はそれを数十分見守っていた、そして20分ほど経ち
「だぁ〜!見つからない!」
ついにギブアップをしたようで大声をあげてソファーの横になる、タンクトップのような服が地味にずれてあと少しで女性にとって見られたくないものが見えてしまう際どいズレ方をしていた、内心あと少しずれろ!と思ってたのは秘密
「この件はとりあえず後回しでいいでしょう、明日遠征があるならそれに関する準備をした方がいい、バレない程度に」
「そうね、そうするわ」
そういうとジャンヌさんはずくに立ち上がり棚の横にあるもう一つの棚を開けた、そこには私服が入っていた、中には癖のあるものがあるが使い方によっては変わるのだろう、ファッションは分からないのでな
そう思っているとジャンヌさんは服を決めたようでそれに着替えるべく今着ているタンクトップを脱いだ、ん?脱いだ?
「・・・うわぁ!?」
3秒ほどフリーズした後起こっている事に気づき思わず叫ぶそれに反応したジャンヌさんはこっちを向く、やばい!見てしまう!
「急に何?」
「早く着替えてくれ!見えてしまう!」
「見えるって何・・・が・・・」
僕が指摘してジャンヌさんは下を向いた、よしこれで僕は自然と出ていく流れになるだろう、今のうちに────
「なぁんだ裸を見ちゃうってことか、別にいいよそれくらい」
立とうとした時にそう言われ僕はん?おかしいな?と思いまた座ってしまう、あれ?部屋を出ていく流れじゃないの?
そう思っているとジャンヌさんは着替えを再開した
「君が裸を見ても何もしないって私は分かるし信じてるよ、それともそうゆうのがしたい年頃かな?」
上を着替え終えたジャンヌさんはズボンを脱ぎパンツ、次に涼しめの長ズボンに履き替える
「確かに興味はあるが・・・いざするとなるとどうせ緊張でやっぱいいってなるのが僕なんですよね」
「ふふっ、年頃の反応ね」
少し笑われてしまった、大人の笑い方だったな、普段から僕をいじってくる人が急に大人っぽくなると誰だこいつ?って本気で思ってしまうな
ちなみに着替えの様子は念のため目は閉じていた、服が擦れる音が無くなったと同時に目を開ける
「よしっ、どうかな?」
そう言われ着替えた服を見せてきた、デニムの様なものを履き上に上には涼しそうな灰色のパーカーの様なものを着てさらにその上に水色のタンクトップだ、私服の割には仕事服にも見える服装である、ジャンヌさんは金髪だがそれでも似合っていた、文句無し
「似合ってますよ、すごく」
「ありがと、それじゃ準備してくるね、夕方だからマサヤ帰った方がいいんじゃない?」
そうなのか?と思いカーテンを少し開け外を見た、珍しく綺麗な夕焼けがガラズンの街を照らしていた・・・と、言ってる場合じゃないな、確かにこれは帰らなくては
「確かにそうですね、今日はありがとうございました、それと明日は合流できないのでよろしくお願いしますね」
「分かったわ、じゃあ明日会談の時に」
そう言ってジャンヌさん(?)の部屋を出た、明日魔王とジャンヌさんが会う、何も起こらないといいけどなぁ
スピード出世し過ぎた雅也君、でもその分苦労します、さて次回は少し因縁のある魔王とジャンヌ・ダルクが会談をします、そこでどのような会話になるのか、あるいは決裂するのか、見どころです(多分)
では次回