ちょっと話し合いましょうか
楽しんでください
町をブラブラしてたら夜になりいつも通り草原まで歩いた、そしたらいきなり(ほぼ自動的)に転移された、場所は魔王室、机には魔王が座っている、なんか真面目な顔してるんだが
「勇者には称号持ちについて詳しく話す必要があるわね」
なんて呟き始めた、まぁ僕が称号持ちの事知ってればジャンヌさんに会った時点で警戒あるいは殲滅が出来たんだ、でも知らなかったからこんな事態になった
「実は僕も話がある」
「そう、ならどっちからがいい?」
「多分僕が先の方がいい」
まぁジャンヌさんが魔王に会いたいとかバレてた事とか言う必要あるし仕方ない
「分かったわ、スー〇ーマンみたいな早さで話してね」
「分かっ・・・え?」
「・・・忘れて」
え、こいつスー〇ーマン知ってるの?マジ?、なんて思いつつ先に内容を話す
「話を戻すとまずバレてた」
「やっぱり」
可能性は高かったので仕方ない、失敗したのは僕だが次の機会に挽回するだけの事をしよう
「それから僕と魔王の関係と魔王の目的を聞かれたが目的に関しては知らないと答えた、でも関係については詳しく話したよ」
「馬鹿なの?」
そう言われた時には魔王は僕の前に立ってて頭を掴まれていた、またいつの間にか目の前に現れいたたたたたた
「目的は教えてないしいいとしても関係を詳しく喋るの馬鹿なの?」
「あの人は喋らないと言ってた、嘘は言ってない」
「口約束だけで約束したの?」
イラッ、僕も口約束だけでそんな事はしないよ
「あの人の目は僕と同じだった、それにもしあの人が裏切ったとしたら僕はここにいない」
もし裏切ってるなら闘技場についた時点で誰かに話しどこかで僕と戦う事になってたはずだ、つまり死ぬという意味で僕はいなかった、でもこうして生きているということは?そうゆう事だ
それにね、そんな事言われても気分がいいはずないんだよ、なんて思ってたら自然と睨んでた
「っ・・・まぁいいでしょう」
諦めたのか怖気付いたのか手を離していた、机に戻ったかと思うと座るのではなく机にもたれかかるようにしてこちらをみる体勢を取った
「あとこれは余談だが、ジャンヌさ・・・、ジャンヌ・ダルクが魔王と会って話したいそうだ」
「する訳ないでしょう!?」
断られた、まぁ当たり前なんだけどね、ありえない事を真面目にやろうとしてるジャンヌさんと僕に魔王は叫んだ
「それこそ危険だわ!」
「会う場合はこちらもそうなるように仕向けるとも言ってた」
「よし会いましょういつ?」
変わり身はえぇな!?、楽だって分かった瞬間の変わり身早いな!?、そりゃあ護衛とかいつ会うとかめんどくさい事考える必要はあるよ?でも護衛は最悪僕がするとしてもいつ会うとか考えないとだからめんどくさいけどそれなくなった瞬間のエリザの反応速度よ!
「まぁ実際のところ会ってはいいのよ、あっちの要件次第では」
「要件は魔王軍入団希望だそうだ」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!!?!」
ビックリし過ぎだよ!、ビビったじゃねぇか!、まぁ気持ちは分かるよ、僕もその時は似たような心境だった
「流石に話がうますぎない?」
「そう思うのは勝手だが僕は言われた事を言ってるまでだ」
入団希望と話し合いが目的、確かにうますぎる、逆に疑うのは仕方ないだろう、だが逆にチャンスだ、ただでさえ厄介な称号持ちをこっちに引き入れる事が出来る、滅多にないぞ
「・・・・・・分かった、会いましょう」
しばらく考えてようやく答えた、なら後すべき事は試験でもなくてジャンヌさんと戦うことでもなくて
「ただ分かってると思うけど手加減無しで私を護衛してちょうだいね?」
「あぁ」
安心しろ、責任をもって確実にやってやる、手袋がどうとか勇者の事がバレるとか関係ない、なんだったら自分からバラしてるから関係ない、確実かつ徹底的にやろうじゃないか
「こっちからは以上だ」
「そう、分かったわ、次は私ね」
そういい机から腰を上げ僕の前に立ち説明をする
「ジャンヌ・ダルクと話したなら称号持ちについて少し話を聞くくらいはしたでしょうからそこは省くわね」
「あぁ」
称号の意味が分からなくて教えてもらったんだよな確か、最終的には団員に連れていかれたけどさ
「称号持ちは聞いてのとおり強力な力の持ち主、故に一般人や称号持ちじゃない兵士は絶対に勝てない、称号持ちになると身体能力も上がるから」
称号無しの人と称号持ちの人間が戦うと勝負にならないくらい圧倒的に称号持ちが勝つ、その原因は称号持ちが持ってる能力にあるとまでは聞いてる、けど詳しくって事はまだ何かあるのか
「でも称号持ちには上位の存在がある、それが二つ名称号」
「二つ名称号・・・」
多分二つの称号を持ってるとか二つの称号が合わせられて一つになり二つ名称号となるのか、ここは詳しく聞かなきゃな
「二つ名称号って言って分からないでしょうから答えだけ言いましょうか、例えば魔王サタンと言うのが私の称号なのだけどポイントはこの«魔王»って部分ね」
そこで僕は少し考える、エリザの称号は魔王サタン、そしてポイントは魔王という部分・・・称号だけならサタンだけで足りる、でも魔王が付け加えられてるって事は・・・
「・・・つまり称号だけならサタンだけで足りるが名前ではない何かの称号を名前に付け加えられる、エリザ風に言うなら魔王サタンのように・・・」
「理解が早くて助かるわ、それが二つ名称号」
例えば僕の名前が称号だとしよう、雅也と言う称号に名前ではない称号を付け加える、ここは適当にイケメンとしてみよう、イケメンと雅也を付け加えるとイケメン雅也となる、いいな
「今度から称号イケメン雅也と名乗ろう」
「馬鹿なの?」
この会話で何度馬鹿と言われたことだろうか、いい気分に浸ってたのに、くそう・・・、それはそうと
「で、二つ名称号はそれだけじゃないだろう?」
「そうね、それだけじゃないわ、二つ名称号は二つの称号があるが故により強力な力がある、私で言えばこうゆう風に」
そう言われるといつの間にかナイフを握っているエリザが僕の後ろにたっていてナイフを首に近づけていた
「称号持ちの能力は一つの能力をベースにしてそこから連想していくように能力が増えていく、私で言えば省略化って能力、あらゆる動作と行動を省略化・・・飛ばす事が出来る」
なるほど、だからいつの間にかって思えてたのか、例えば100mを走るとする、そしてエリザの能力でそれを省略化するといつの間にかゴールについているという事になるのだ、しかも走る為には腕を振ったり足を動かしたりと動作がいる、つまり動作と行動を同時に省略可もできるのだ
「厄介な」
「そう?案外そうでもないのよ?」
そう言いながらナイフを首から離し机の方に歩いて戻っていく
ん?、あらゆる動作と行動を省略化するんだろう?、なら充分に戦える、それどころか勝負にすらならない、避ける時の動作もいらないし予備動作もいらな・・・あっ
メリットも大きいがデメリットにも気づいた僕は大きく目を見開いた、それを見たエリザは少し笑いながら言う
「気づいたわね、この能力は強力よ、予備動作が必要ない、構える必要が無い、つまり一度選択したものは変えられない、強制的にその行動を省略化するの、二つ以上の動作と行動を省略は出来ない」
「深読みが得意なやつと戦えばどこに現れどうゆうふうによけられるか分かるから読まれやすい」
デメリットの一つ、予備動作が必要ないという点、人間は走るために足を動かすがいつでも止まれるように自然と速度を緩める傾向がある、これが予備動作、しかし省略化を使えばそれをする必要が無い、一瞬で着くのだから
だがそれを読まれていればトラップに引っかかったりカウンターを食らったりする、しかも一瞬で着くため一度省略すると決めれば変更は不可能、読まれたら負ける能力なのだ
「二つ目にこの能力は魔法を省略出来ない事」
魔法を発動するためには考える動作がいるため省略化を使えば一瞬で発動できる、しかしそこから先は魔法の領域、能力じゃない
「まぁこんな所かしらね、ちなみに他の二つ名称号も似たような力を持ってるから気をつける事、使い手次第では勇者を圧倒する者がいるかもしれないから」
「・・・善処する」
メリットが大き過ぎるが故にデメリットも大きかった、それこそそこを突かれれば一瞬で戦況は変わり敗北するように、しかし使い手次第ではデメリットがない事もあるはず、能力次第では僕より強いのだ、警戒すべきだろう
「私からは以上」
そう言われ話が終わると僕は無言で魔王室を出る、そして永遠に続く廊下を歩くと歴代魔王達の絵があった、お約束のアイン〇ュタインの真似してる顔もある、だが目的は絵ではない、下に書いてある能力だ、歴代魔王も魔王という二つ名称号を持ってたはずだ、そう思いみて見る
万物両断・・・世界千里眼・・・禁呪解放・・・なかなか派手な能力を持ってらっしゃる、さてアイン〇ュタインの能力は・・・粒子波動砲・・・派手過ぎぃ!、何で!?なんかこいつだけ確実に強そうな能力なんだが!?、あんなふざけた顔してるのにめちゃくちゃ強そうな能力なんだが!?
「もう滅茶苦茶だよ・・・」
肩をガクンと落とす僕、ここまで来たらなんでもありな気がしてくる、アー〇パーンチとかウルト〇ビームとかライ〇ーキックとかあってもビックリしないよもう
さっき考えてたのが馬鹿みたいだ、歴代魔王は魔王という二つ名称号を持っているのではないか、もしそうなら強力な能力を持ってるのではないかと考えていた、名前次第では簡単に想像出来てイメージではあるが対処の使用がある、今後会う奴らがそれを使って来ないとは限らない、イメージだけでもとは思ったがこれでは・・・
「はぁ・・・寝よ」
そう思い寝室に戻るため歩き出す、しかしその直後に誰かにぶつかった、僕は謝るために立ち止まり後ろ向いた
「すいません、大丈夫ですか」
「あぁ大丈夫だよ勇者殿」
「それは良かった、ではこれで」
ぶつかったため怒られるかと思ったがそうでもなかった、助かったと思ってしまう自分がいるんだ
頭を軽く下げまた僕は歩き出した
「あれが勇者・・・僕では瞬殺されるかな」
その一言をぶつかった悪魔は言ったが僕は聞こえなかった、しかし話してる途中で感じた、奴の異様な雰囲気、そして暗くて顔がよく見えなかったがマントのようなものを着ていた、腰には剣を装備してる、いつでも戦えるって事かあるいはそうゆうのがいつでも出来る証なのか
「ここは化け物しかいないのかね」
苦笑いしながら歩くのだった
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私は考えていた、クズ共に力を貸すくらいなら少なくともそれを壊そうとしている魔王軍に入った方がいいと、そして都合よく魔王軍に所属している勇者を見つけた、え?魔王軍に勇者?おかしくないかって?面倒くさくなるからやめて
話を戻すと魔王軍に入るためにはどうすればいいか、その一つとして私はあることを考える、魔王軍である以上人間と対立しているはず、つまり人間側の情報を欲しがってるのではないかと、それはつまり人間の戦力が知りたいという事ではないかと、私は中央帝国騎士団第3騎士団団長という都合のいい立場にいるじゃない、これを利用しない手はない
「早速明日準備しましょう」
まぁ登壇の時に言う事を考えるだけなんだけどね、今日は試験が終わり戦略魔法も取り返して時間が過ぎ夜になって部屋で一人になる、やっとゆっくり出来るのだ、ゆっくり考えよう、明日は試験の合格発表、その代表者としてわたしが登壇する、タイミングはその時でいいかしら
登壇したらまず挨拶、次に短いスピーチ、その後に合格者発表、そして私は降りると言う予定だけどこれを少し変更、合格者発表をした後降りるのではなく言い忘れていた事が一つあります的な事を言ってこう言うんだ
「実力が見込められたので第3騎士団にスカウトしたい試験者がいるってね」
こう言ってマサヤをスカウトし第3騎士団に入団させれば誰にも怪しまれず人間側の情報を入手できる状況を作れる、行けるかもしれない、このようにうまい話を持ちかければなんとなるはず
「うん・・・行ける」
私は再度頷き成功を確信する、まぁ失敗要素があるとすれば魔王が話し合いに参加しない事だけどね、そんなうまい話信じられるか!って言われたらグウの音も出ませんけどね
うまい話を持ちかければ行けると確信したばっかだけど現実に気づいて怖気ずくって事よくあるわよね、そうゆう事ない?、まぁそれは置いといて備えることは一つ
(もし魔王が話し合いに参加するならば何日か後に行う話し合いだけだ)
心の中で決意する、勝負の分かれ目だ、ここだけは嘘はつけない、自分の力で魔王を納得させると
どうでしょうか、楽しかったでしょうか?それは良かった(願望)
では次回