自分の影響力に気づいていない君が好き(200文字小説)
『残念です』
彼女からのメール。
たった一言だけ。
その一言が僕を打ちのめす。
意見のくい違いがあった。
言い訳をするつもりはなかったのだけれど、つい、反論してしまった。
『残念です』
たった一言のメール。
彼女の心が僕から離れていくのが不安で仕方ない。
『ごめん』
僕はお詫びの気持ちをその一言に込めた。
『なんのこと?』
『この前の…』
『なーんだ。気にしてないよ』
あっけらかんと答える彼女。
そんな彼女を僕は離したくない。