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【夕刊シチ】デイリー両晋南北朝  作者: ヘツポツ斎
【〇三月】三三六年〇六月~三六五年〇七月

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65/84

【5日 339年12月】陽狂の慕容翰! 陰なる支柱

【339年12月】

 資治通鑑原文1930文字(238/365位)


【登場人物】

・メインキャスト

 2/3-石虎-3/14

 3/3-冉閔-3/18

 3/4-慕容垂-5/3

・準メインキャスト

 2/10-李寿-3/9

 2/12-張駿-3/12

 2/14-慕容皝-3/14

 2/14-拓跋什翼犍-4/13

 2/28-慕容儁-3/26


【あらまし】

 前燕に慕容翰が帰還しました。宇文部国内の地勢状況をしっかり把握した上で。その前燕に恨みを抱く石虎は大軍での攻勢を仕掛けようとしますが、むしろ大軍の徴発によって手薄になった城を慕容皝に攻め落されます。他にも涼や漢との外交で舐めくさられたりと、ここに来て石虎の勢いに急ブレーキがかかります。そんな中、晋では庾亮が死亡。いよいよ桓温登場の準備が整います。



【できごと】


 段部の壊滅を受け、宇文部に逃れていた慕容翰。ここで慕容翰は自分が警戒されていたことを察し、狂人を偽って(陽狂の陽は陽動の陽と同じ意味です)宇文部の領内を徘徊、こっそりと宇文部の地理を把握しました。その上で、前燕に帰還します。慕容皝はこの勇猛な弟の帰還を大いに歓びました。


 そんな前燕に対する怒り、苛立ちがマックスな、石虎。過日の大敗の恨みをはらさんと大規模な徴発をなし、軍備を整えます。しかし石虎が一生懸命かき集めた大軍が別の場所に集まった隙をつき、慕容皝は後趙の重要拠点の一つであった薊を強襲。瞬く間に陥落させました。もうこうなってしまうと石虎の面目など丸つぶれです。以降の石虎は、ちょっとでも気に食わないことがあると息子であっても殺害するくらいの猜疑心マシーンと化します。こうした状態で何が起こるか。劉聡の時代の再来、と言った腐敗、堕落の顕現です。


 こうした覇権者の堕落は、周辺からどう受け止められるでしょうか。


 李寿は晋に奪われた巴東を奪回、更に後趙からの使者が来ると手を組みたいと言い出しました。すると臣下らは「石虎は人の皮を被った獣です、あれに晋を滅ぼさせたらどうなることやら!」と止められ、断念。その後後趙に送った手紙では石虎のことを「趙の石どの」、つまり対等の存在かのごとく扱います。これに怒った石虎はなんとか威厳を示そうとするも失敗しました。


 張駿もまた石虎に対して傲慢な内容の手紙を送り、石虎を怒らせています。石虎はここで涼を攻めようと言い出しますが、これは「いまの情勢で晋に背中を向けられると思いますか?」なる諫言により却下されました。


 こうした中、晋では庾亮が死亡。なんというか、お疲れ様、と言う感じです。ただし二人の弟、庾冰が中央の政務運営に、庾翼が西方軍務の取り仕切りに当たったため、もう少し庾氏の権勢は続きます。


 ――そう、桓温が現れるまでは。

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