魔物狩り大会(2)
「ガーディアンは通常、最も魔力の枯渇しない者がなる。念動、四元素の魔法、錬成など、迎撃可能な魔法を使う者が多い。その他、忍耐力が強く、精神が安定している者はガーディアンの適性がある。ヒーラーやサーチャーを守るのはガーディアンの役目だ。仲間に怪我を負わせないようにするのは、ガーディアンの腕次第だ。」
トゥワは、ガーディアンもできそうだと思った。性格的には性に合っている。
「ヒーラーは通常、最も安定して魔法を使える者がなる。強力な回復魔法を使う者は希少だからヒーラーになることを強く勧める。魔力の回復もできるとなおよい。その他、撤退や攻撃のタイミングを見極めて味方に指示することができる者はヒーラーになれる可能性がある。パーティーに危機が迫った時、最後の砦はヒーラーだ。」
トゥワは苦笑いした。ヒーラーだけは絶対に無理だ。回復魔法は全く使えない。トゥワはアレッタをチラッと見た。アレッタは少し微笑んでいる。間違いなくヒーラーになるつもりだろう。
「サーチャーは通常、最も魔素の流れに敏感な者がなる。広範囲の探知、予知、罠などの魔法を使う者や聴力や嗅覚が人並み外れている者はサーチャーになるといい。どこにどのくらい強い魔物がいるか、魔物の弱点は何か、魔物が迫ってきていないかずっと探ることになる。その他、集中力が高く、周囲の変化に敏感な者はサーチャーが向いている。サーチャーがしっかりしていれば、予想外の事態に陥ることはまずない。」
トゥワは顎に手を当てた。サーチャーも自分には向いていない。トゥワはリェナやベルを思い浮かべていた。
「重ねて言うが、1層の魔物とは言え、ヒトの命を簡単に奪える。今回は全員に同意書も書いてもらうからな。パーティーの編成には慎重になれよ。」
フーフは脅すような口調で言ったが、トゥワには響かなかった。知らない学生が手を挙げて質問する。
「装備は自由ですか?」
「いや、基本的には大学が用意する。暗視ゴーグルと防魔マスクは人数分提供し、武器や防具、魔法道具は申請があった場合のみ認める。あまり強力なものは許可が下りないから、道具に頼ろうとは思うな。」
フーフは蹄で床を掻いている。トゥワは誰とパーティーを組もうかと考えていた。またしても別の学生が手を挙げた。
「大会ということは、魔物の討伐数を競うのですか?」
「魔物の強さによって得点が異なるが、概ねそんなところだ。魔物の体内にある魔石を回収してもらい、その純度と質量をもとに計算する。また、パーティーごとに一人当たりの得点を競うこととする。パーティーの人数が多いほど戦いは楽になるが、得点は伸び悩むことになるだろう。」
トゥワは少人数のパーティーを組もうと心に決めた。少ない人脈の中で誰に声を掛けようか悩んでいると、いつの間にか授業が終わっていた。
「エンライト、少しいいか?」




