#1-2 口裂け女編
「言い難いんだけどさ、お前馬鹿だろ。」
零次が賢治に唐突に暴言を吐く。
「え?急にそんなこと言われんの俺。」
零次と賢治は学校の踊り場で雑談しているみたいだ。
「零次いきなりなんだけどさ、俺ら四人で都市伝説バスターになろうぜ!」
「あのー、嫌です。」
きっぱり断る男、零次。
「そこをなんとか。」
「んー、駄目。」
「もう一声!」
「えー、嫌。」
「そう言わずに。」
「じゃあ、前見せてくれたお前とっておきのエロ本とビデオくれよ。」
零次は気持ち悪い奴だった。
「しゃーねーな、あげるから、じゃあ、俺もう情報仕入れてるんだよ、口裂け女のな!」
「俺は、エロ本とビデオさへ貰えりゃ何でもいい。」
やはり気持ち悪い奴だった。
______口裂け女がよく出る十字路
4人はそこで5時間待った。
しかし、思うように口裂け女はでてこない。
「秘策を使うしかないようだな。」
英樹が何かを連れてくるといって小学校方面へと自転車をこいでいった。
「おい、まさかあいつっ!」
「あいつ犯罪者になるつもりか!?」
賢治と拓哉は察していたようだが、零次は「なんのことだ?」と言っており、やっぱりポンコツなのかも知れない。
_____5分後
英樹が子供を連れて帰ってきた。
「うわぁ。」
「想像どうりですわぁ。」
「そうゆうことですかいな。」
「誘拐してきたわぁ!」
道の奥から背の高い赤いセーターを着た女がヒタヒタと歩いてきた。
「え、ちょろくね?」
「5時間返せよぉ………。」
もちろん女はマスクを着けていて鎌を持っていた。
「あたし綺麗?」
そう口裂け女が聞いてきた時に、零次は賢治から貰ったエロ本の表紙のA○女優の顔が口裂け女と瓜二つだったので思わず
「え!?明空すばるちゃん!?お願い!いっp………
と言いかけた所で口裂け女が零次を蹴り飛ばし、激昂していた。
「殺すわ。」
口裂け女が鎌を振り上げた瞬間、3人はベッコウ飴を固めた棒を振り上げた。
「………………、謝るので帰っていいですか?」
口裂け女は鎌を下ろしたが、3人がそれに応じる訳もなく
「悪霊退散!!!!!!!」
無情。
傍からみたら女性をリンチする男子高校生3人にしか見えないのだが、3人は悪霊を成仏さしてあげようとしているのであしからず。
「もう息してないな。」
「悪霊退散!」
「いってぇ……家帰ってエロ本読も。」
つづく。