年齢制限付いていないからそういうシーンが無いとでも思っていたのか?
前回色々あり、家にまで帰ってきたところですね。車から青葉を抱え出し家に上げる。
「寝るのは由梨の部屋でいいだろ。今のうちに風呂沸かすからリビングで休ませておきなよ」
「おぉっと、私とこんなかわいい子を一緒にしていいのかい?なんだったら食べちゃうよ?」
由梨はグヘヘと悪い顔になる。しかしそんなことお構いなしと健二は玄関に鍵をかける。そして無駄にシャフ度を決めながら言い放つ。
「別にお前が夜な夜な何いようが関係ない。困るのは俺じゃなくて作者だしな」
…ってあ!ほんとじゃん!
「ほほう。前回の未成年飲酒シーンに加えてついに私のベッドシーンを年齢制限かけていないこの作品でやっちゃうか…!よっし、オラワクワクすっぞ!」
まぁそれはさておき、ルンルン状態でリビングに青葉を連れ込む。そして一応コップに水を汲み青葉に少しずつ飲ませてやる。本当はスポーツドリンクの方がいいのだが生憎備蓄がないのでこうするほかない。
数分経ち、風呂の用意ができたのでだいぶ酔いがさめたらしい青葉を由梨が風呂に入れる。 …入れるのだが。
「ちょっ!?兄貴!大変だ!」
「っ!どうした!」
脱衣所で由梨が大きな声を出す。季節外れの蟲でも出たか…。だが中ではもう脱いでいるかもしれないのでドアの前で待機する。
「大変だ…。 青葉ちゃん、着やせするタイプだった…!」
その返答に一気に気が抜けてバランスを崩しかける。前回でもいった通り青葉は結構ある方だ。だが服を着ているとほとんど目立たない。いわゆる着やせするタイプなのだ。
「…で?何が大変なんだ? お前のことだからまだ何かあるんじゃないのか?」
「———私よりでかい。 こんな子の体洗ってあげるとかめっちゃ興奮するんだけど」
「あっそ…。もう勝手にしてくれ」
そういって目頭を押さえる。どことなく頭痛がする。
「じゃ、先にお風呂もらうから。 ———一応言っとくけど、覗かないでよ?」
「誰が覗くか!」
いや、由梨よりも大きいのは見たいような気はするけども!でもそれって完全に犯罪じゃん?主人公が警察のお世話になるのは避けようね!
で、いつもの流れならここでカットすると思うじゃん?ところがどっこい、今回は入浴シーンだろうが何だろうが流していきますよ!
「すまん作者よ。普通に仕事してくれ」
アッハイ。
「ありがとう、白石さん。急に家にお邪魔させてもらって」
風呂で温まったせいかまだ酔いがさめていないせいかほほを赤らめたまま毒づく。
「別に迷惑とか思ってないよ。むしろ大歓迎だから」
「そ、そう?ならいいんだけど…」
青葉はふにゃりと笑顔になる。あぁもうほんとかわいいなこの子。
「ほら、体洗ってあげるからこっちにおいで?」
由梨に促されゆっくりと湯船から立ち上がる。途中ふらりと転びそうになるが由梨に支えられる。
「あ、ありがとう…。 まだふらふらする…」
「結構飲んでたからね、仕方ないよ。それにしてもなんで飲み会を開こうと思ったの?」
「その…。 参加してた男の人に頼まれて…。それで、断れなくて…」
成程、流されやすいのもそのせいか。それで呑みすぎた、と…。
「そうだ。私のことは由梨でいいよ。わざわざ名字で呼ばなくてもいいからね」
青葉の体を洗いながら笑いかける。のぞき込まれた青葉はさらに頬を赤くし目を背ける。 お?これ脈あるんじゃないんですかね?
「ところで…。さっき食べるとかベッドシーンとか言ってたのって———」
ギクリ、と顔色を変える。そして今度は由梨が顔を背ける。いや、だってね?
(やっべぇぇぇえええ!!!聞かれてた!聞かれてたよド畜生!ば、ばれたらどうしよう…)
「ゆ、由梨さんって…その———」
「あ、あはは!あれはその冗談というかなんというか!えっとそのなんというか、なんというか!」
急に追い詰められた感がして語彙力が欠乏していく。まったくなんと言い訳したらいい物か。
「女の子のこと、好きなの?」
「んんんんんんんんんんんっっっっっっ!!!」
肯定していい物か。いや、よくないだろう。いやいや、ここはいっそのこと肯定してみるか?しかしそうしてしまうと体rがなくなる。リアル人生ゲームで背水の陣とか笑えたもんじゃない。
「いや、好きとかそういうのじゃないんだけれどどちらかというとラブではなくライクというかなんというかいや別にそういう感情がないわけではないのだけれども———」
「わたしもっ! 私も、そうなの」
んっんー?これはいったいどういう状況ですかな?
「私ね、男の人が苦手なの。だって体は大きいし力は強いしだから怖いし…。 だからなのか、いつの間にか女の人が好きになってたの」
成程、心理学なんかは難しくてよくわからないのだが、そういったこともある…。あるのか?あるよね、うん。
風呂から出て、由梨の物で申し訳ないが就寝用の服を着せ部屋へと向かう。風呂に入ったことによってだいぶ酔いがさめたのか一人で歩けるくらいにはなっていた。
「ごめんね、変な話しちゃって」
そういってどこかばつが悪そうに話しながらベッドに横になる。まぁ、いきなり「女の子が好き」なんて言われたら普通は混乱するだろう。しかし…。
「ううん、話してくれてありがとう。お返しってわけじゃないけど、私も話すね…。 私も、女の人が好きなんだ———」
意を決して告白してみたはいいが、再び青葉に目を向けると安らかな寝息を立てて眠っていた。やれやれとため息をつくと由梨も就寝する。結局そういうことは何事もなく次の日の朝を迎えることになるのだった。
*****
「というかお前最近どうした?正直気持ち悪いぞ?」
え?いきなりどうしたんですか?
「いや、なんか急に投稿ペース上がって正直気持ち悪いんだよ」
いやだって、一応頭の中でネタ温めてたわけですし、そういうのって忘れちゃう前に使わないとじゃないですか。一応ここまでは考えていたので書いちゃおうと思いいたったわけですよ。
「ほーん、で、本音は?」
本音もくそもありませんよ。ただ書きたかっただけです。
「あ、あぁ…そう。 どうせお前のことだからまた何か企んでるのかと…」
わ、私が何企んでたって言うんですか!?
「だってお前、ほかの小説よりもPV数が圧倒的に多いからって理由でこのシリーズ再開させたじゃん。そんな奴のこと信用できるわけないじゃん。出演する俺たちのことも考えてくれよ。
ま、まぁそうですね。でも由梨さんも今頃励んでるわけですし、その結果由梨さんが喜ぶならいいじゃないですか。
「…。 そう、かな?」
ま、そんなところで今回は終わりましょうか!次回———はまだ決まってませんし投稿予定日も未定ですがどうかお楽しみに!それでは!