コンプライアンスバトル列伝〜炎の男塚井〜
「さぁ、始まりました! 全国睡眠バトル選手権東京地区予選! 実況はわたくし、日興です。第一回戦は痛上高校対雑魚寝高校。ルールは簡単、五人対五人による睡眠バトルだ!! 睡眠バトルについては解説の貝切さんに説明してもらいましょう!!」
「私、貝切、かい・せつあるよ。睡眠バトルとは、夢と夢をシンクロさせる【ムゲン】システムで戦うあるよ」
「貝切さん、ムゲンシステムで戦うとは?」
「そんなことも解らないあるか?夢が繋がった状態で肉弾戦を雪の中だけで行うあるよ!!」
「なるほど! つまり、血も出ないし傷もつかない、が、何でもありなバトルですね?」
「そうよ〜」
「さぁ、戦いが始まりそうです。主審が先鋒の二人を呼びました。位置(布団)について……。始まったぁ!! 痛上高校は金田一三年です。対する雑魚寝高校はなんと一年生! 塚井!!」
「彼は百年に一人の逸材あるよ」
「あの〜この競技が始まって百年も経ってないのですが……。さぁ、始まりました!! 両者コールドスリープ。夢がモニターに表示されます!!」
「むむ!!」
「どうなされました?」
「あの一年生、凄い夢見てるね!! 甲冑に槍を持って馬にまたがっているあるよ!!」
「確かに! 対する痛上高校は魔法使いでしょうか?黒いローブに身を隠しています。これは初戦から楽しめそうです!! おっと!? いきなし塚井が突っ込む!! チャージです!! 対して、魔法を使いゴボウセイの魔法陣を作りだした!!」
「何がでるあるか?」
「対物バリアーだ!! 塚井の槍が止まった!!」
「凄い魔力ね」
「塚井、吹っ飛ぶ!! 馬は戦意喪失、逃げた! 塚井どうする!?」
「終わりね」
「……。おっと!?」
「何あるか?」
「塚井、甲冑を脱ぐ!! そして手に集中!! 炎だ!! おっと!?」
「布団も燃えているある」
「それを相手に向け、放ったぁああ!! なんと、塚井は炎を放った! 雑魚寝高校の先鋒を焼き焦がす!!」
「スゴい魔力ね」
「決まった!! 塚井の勝利!!」