戦争の終結
なんかいきなりポイント増えてびっくりしてます。
ブクマや評価をして下さった方々、そして
その両方をしていなくても読んでくださっている
皆様、ありがとうございます。
今後とも、よろしくお願いします。
※少し修正しました。
「ほぉ? 余程死にてぇと見えるなぁ...」
魔族は目の前で両手を合わせボキボキ鳴らせ
ながらそんなことを言うが、別に馬鹿にした
わけでなく本当に聞こえなかっただけなんだが...。
しかし、このステータスなら余裕だろうとは
思うけど、一度魔族のステータスを
見ておきたいな。
なんて思ってると、相手のステータスの情報が
脳内に流れ込んできた。
ロミオ・ヴォンテッド
Lv78
HP6500/6500
MP723/823
攻撃835
防御792
魔力966
魔防801
敏捷798
幸運35(固定)
スキル
【魔法】
闇魔法8
火魔法7
【武術】
体術7
剣術7
【禁術】
呪術6
吸収7
うお、ステータス見れた。
今思い返して見れば、土弄りスキルがレベルMAXに
なったときに、土の質を見極める力が進化して
あらゆるものを見極められるようになるとか
書いてあったけど、こういうことか。
しっかし、改めて俺のステータスが
ぶっ壊れてるってのが理解出来た。
こういうのはバレないようにするに限るな。
「ロミオ、あいつ、全然話聞いてない」
ロミオの隣にいる魔族が、ロミオに話しかけているのが
見えた。
「ああ、言われなくてもわかってんよぉ...。
王族を殺す前にまずはお前を殺してやるよ!」
ロミオは俺に魔法を打つのは有効ではないと
判断したのか、拳を握り締め、かなりの速度で
こちらへ接近してきた。
「危な!?」
圧倒的なステータス差があるとは言え、
人型との殺し合いが始めてだった俺は、
思わず顔の前で腕を交差させてしまった。
それを見たロミオは、鞘から剣を抜き、
俺の腕ごと叩き斬ろうと、剣を振るった。
が、俺の腕は剣を受け止めてしまった。
「.........は?」
呆気に取られるロミオ。
俺はここしかないと思い、ロミオの顔面に
″少し軽めに″拳を食らわせた。
「ぐっふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!!!?」
だがその威力に、ロミオは軽く20mは
吹き飛び、魔物の群れに呑み込まれた。
「す...凄い...」
後ろに居るファルが呟いたが、俺だって正直
ここまでなるとは思ってなかった。
だが、これならいける...と思っていると。
「おいおいおいおい.........最高じゃねぇかよぉぉぉぉぉ!!」
魔物の群れに呑み込まれたロミオの声が
戦場に響いた。
未だにロミオの姿は見えないが、なにやら魔物が
声が聞こえた方に引き寄せられているように
見えた。
魔物はどんどん数が減っていき、それに
伴って魔物を引き寄せていると思われるロミオの
体はぐんぐんと大きくなっていく。
「あれは...魔物を取り込んでるのか!?」
ロミオはその質問には答えなかった。
「さっきの拳...初速が早すぎて捉えられなかったぜぇ?
だから、そんなお前には本気でやってやるよぉぉぉぉ!!」
そうして全ての魔物を取り込み、10m以上の
巨体となったロミオは、両手を握り締め
「お返しだ」
こちらへ数歩踏み出したと思ったら、拳での
乱打を繰り出してきた。
一撃一撃が弾丸と同じような速度で繰り出される
それは、普通に食らえばひとたまりもない
ものだったが
「もうさっきので拳は慣れたわ」
軽々と拳を受け流しながら少しずつロミオの
方へと近づいていく。
「ふざけるなふざけるなふざけるなぁぁぁぁぁ!!
何で効かねぇんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
俺は旧魔王軍戦闘部隊の...」
「そういうのはどーでもいいんで」
ある程度の距離まで近づいた俺は、
瞬時にロミオの心臓部分と思われるところまで
跳躍すると、今度は″思い切り″拳をぶちこんだ。
「ぐぼぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その拳による一撃は、巨体となったロミオの
体に風穴を空けるほどの威力だった。
生死など、確認するまでもなかった。
「さて」
俺は後ろを振り向き、もう一人の魔族を相手
しようとしたが...
「...あれ?」
すでにそこに魔族の姿は無かった。
――――――――――――――
「本当に助かった、礼を言わせてくれ。
此度の活躍、見事じゃった。 お主が居なければ
ワシらは間違いなく死んでいた。ありがとう」
その後、目を覚ました王に俺は礼をされた。
「いやいやいやいや!! 顔を上げてください!
別にそんな凄いことは...!」
「謙遜しなくてもいいんだよ?
君のおかげで王族や護衛に死人が出なかったんだから」
ファルがそう言うが、俺としてはただ
殴っただけなので、いまいち実感がない。
っていうか...、心なしかファルが少し
ニヤニヤしながら俺を見ている気がするが
まさかバレてないだろうな。
そう思っていると、ファルは俺の耳元に
口を寄せて
「来てくれるって、信じてた。
ありがと、アル君」
「な...なんのことかな?」
バ レ て た 。
おい隠蔽魔法、仕事しろ。
「姿は隠してても、声でわかるよ?」
「...盲点だった」
そうだった。 俺は一応コイツと話したこと
あるんだった...。 それなら声でバレる可能性が
あった。
「大丈夫だよ、お父さんには君のことは
教えないから」
「...いいのか?」
俺としては願ってもない発言だが、
それは農民生活を続けてたい俺にとっては
とても助かるものだった。
「君が乗り気じゃないのに無理矢理連れていくのは
嫌だからね」
「え? いや、そういう割には王宮の
奴等に既に話しを通してた気がするんだが」
「ああ、あれはね、私が助けられたところを
見ていた騎士さんが―――」
「ああ、もういい、大体察しがついた」
つまり王宮が俺を欲しがっていた件に関しては
コイツは俺のことを王宮に何も伝えていない
ってことか。
ん? でもそれなら...
「なんでお前は俺のこと欲しがってたんだ?
やっぱり王宮のため?」
「それもあるけど、やっぱり私は個人的に
君に興味があるの。 だから私は君を
誘った、おーけー?」
「お、おう」
「でも、君はこっちに来てくれない
みたいだし、今回は諦めるけど、私個人としての
交渉は続けていくからね?
そこのところ把握してくれると嬉しいな」
「勘弁してくれ...」
俺は両手を上げて降伏の意を示したが、
ファルはそれを見てもただ笑っている
だけだった。
会話が一区切り付くところを狙っていたのか、
王は俺に話しかけてきた。
「ところでお主、もしもこの国の者であるなら
王宮につかえてみる気はないか?」
お 前 も か
俺は息を吸うと
「このような農民の出である私に大変光栄で
魅力的なお話で御座いますが、それは私の身に
余るお仕事でございますのでお断りさせて
いただきます!」
そう早口で捲し立て、すぐさま逃げ出した。
「ちょ!? それ私のときと同じ断り方だし
農民ってバラしちゃってるよ!?」
なんか聞こえたけど気にしない。
「...行ってしもうたのう、流石はあの
ローブを受け継ぎし者じゃ...」
「? それはどういう意味?」
王がそう言ったのを聞き、ファルが聞くと
王は懐かしむように語り始めた。
「あのローブは、20年前に隠居した
元宮廷魔術士の身に付けていたローブじゃ。
背中に赤い紋章があったじゃろう?
それが証拠じゃ」
「宮廷魔術士!? いや、でも
他の人と随分デザインが違うんだけど...」
「やつはあまり目立ちたがらなかったからのう...
わざわざ地味なものを作らせたのじゃ。
しかも最後は貧民な村の村長になって
村を立て直したいと言って、定年前に
自ら退職していったのじゃ...。
村の名は確か...シルス村、じゃったかのう?
そこを探ればあの者の事がわかるじゃろ」
(あはは...、お父さんまで手に入れようと
するなんて...、アル君、もう逃げられないかもなぁ...)
多少はアルに同情しつつも、ファルは
どうやってアルを王宮につかえさせるかを
考えていた。