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いざ王都へ

取り敢えず少し修正完了。

村に戻った俺が早速畑に戻って土を弄り始めること

早二時間。


俺はそろそろやめようと思い、カードを確認した。


すると、『土弄り10』という項目を見つけた。


「...やった、ついにレベル10だ!

これで俺は超一流の農民だ!!」


俺は飛び上がって喜び、早速カードのスキル欄から

土弄りの効果を確認する。


スキルレベルが上がると、効果が強化されたり、

技を覚えたりする。


分裂銛突きも、漁業レベルが10になったときに

覚えたものだった。


ちなみにスキルの確認の仕方は簡単で、カードに

魔力を流しながらスキルの詳細が見たいと念じればよい。


「さてさて、効果はっと...」


【土弄り】

全ての農民スキルのレベルを最大まで上げた者

だけが習得できる農民の頂点スキル。


土の質を見極める力は強化され、あらゆる物を

見極める力へと成長。


また、自身が育てる作物や家畜などの成長が

著しく上昇する効果は強化され、

さらに効果が広がる。


全ての農民スキル統合することが出来る。



「ん? 全ての農民スキルの統合?

とりあえずやってみるか」


とりあえずそのスキルの統合とやらをやってみる、が...。


「...なんか地味に手間がかかるな...」


何故だか時間がかかったが、何とか統合に成功したらしく


〈農民スキルは統合され、【自然を愛する者】へと

進化した〉



【自然を愛する者】

・農民系スキルを全て使用可能。

・世界からの寵愛を受ける

(ステータスに極度の補正がかかり、スキルを

習得しやすくなる)


「世界からの寵愛...?」


とりあえずどれ程の補正がかかっているのか

ステータスを確認すると



アル・ウェイン

Lv24

HP65535/65535

MP9999/9999

攻撃73612

防御45867

魔力35874

魔防52143

俊敏62180

幸運85(固定)



スキル

【寵愛】

自然を愛する者


【その他】

投擲10

地形把握10


【恩恵】

成長促進








「............................え?」


約1000倍の補正がステータスにかかってるんだが

これはどういう...





「まっ、いっか」


あくまでこれは農民のスキルの派生だ、世界には

これ以上の人なんてきっとたくさん居るだろうし

気にしなくてもいいや。


「さてと、明日は王都に野菜でも出荷するか」


俺は家に戻り、玄関のドアノブを回わすと、バキィッ!!と

という音を立てながらドアノブが取れてしまった。


「...あれ?」


これ、脆くなってたのか?














―――――――――――


翌朝、俺は馬車に野菜を積み、早速王都へと

向かった。


ここから王都までは馬車で半日ほどであり、

早目に出れば日帰りできる距離である。


馬車に乗って道程である森を進んでいると、

何やら西の方から声や音が聞こえた。


「なんだ?」


ふと俺が西を向いた瞬間、翼を持つ大きな緑の

トカゲが空を飛ぶのが見えた。


「なんだ、あのドラゴンか」


最初にあのドラゴンと出くわしたときは

驚いたが、目に銛突きを当てたところ脳を

貫通して一撃だったので、特に気にしないことに

した。


俺でも倒せるくらいだし、そんなに強く

ないんだろうな...大方、初心者が狩るような

やつなんだろう。


だが、聞こえてくる声から察するに、

ドラゴンの方が優勢らしく、だんだんと

追い詰められているのがわかった。


まあドラゴンは見た目が怖いし、きっと初めて見る

ドラゴンにすくんで力が出ないんだろう。


仕方がない。


俺は木の枝の槍を持ち


「銛突き:地上バージョン!」


俺が投擲した銛はドラゴンの目に突き刺さり、

そのまま脳を貫通すると思っていたのだが、

投擲した槍がドラゴンに触れた瞬間、ドラゴンの

頭が破裂した。


予想以上の威力にちょっと驚いたが


「...そういえばステータス1000倍だったっけ...。

じゃあ納得だな」


さっさと王都に野菜を出荷してこないと

帰りが遅くなるので、俺はドラゴンが

落ちた方を見向きもせずに王都へと向かった。











――――――――――


あれから数時間進んで王都についた俺は、

門番の元へと向かった。


「身分は?」


「農民、名前はアル・ウェイン。

シルス村出身。 目的は育てた野菜の出荷。

これが身分証ステータスカードです」


ステータスカードには様々な情報が詰まっているため、

魔力を流して名前など住所だけを表示させることで、

身分証明に使われることも少なくはない。


さらに、それは本人の魔力でないと表示されないので、

信用性は高く、これが国民にステータスカードが普及した

理由のひとつでもある。


門番はステータスカードを見終わると、俺に返した。


「入国を許可します。

ようこそ、王都メイギスへ」


入国が許可された俺は早速メイギスに

入国しようとしたのだが...


「ん?」


王都の中から何かがこちらへ向かってきていた。

よく見るとそれは顔をローブで隠した男であり、

誰かを抱えていた。


「誰かソイツを捕まえてくれ!誘拐だ!」


追いかけてきたであろう騎士がそう叫ぶと、

門番達は即座にその男の行く手を阻もうとするが、

すぐに吹き飛ばされた。


「邪魔だぁ!! 退け!!」


男が退くように言うので、俺は男を避けた。

が、避けたときに男が抱えていた人を

奪い取った。


「きゃっ!?」


「便利だな、これ」


統合された内の土弄りの効果である見極める力の

おかげなのか、男の動き、そしてどのようにしたら

気づかれずに人を救出出来るのかが瞬時に見えた。

少し救出した人を驚かせてしまったようだが

特に外傷はなさそうだ。


男は抱えていた人の重さが無くなったことに

気がつき、こちらを振り向いた。


「テメェ!? どうやって...!?

いや、そんなの関係ねぇ...返しやがれ!」


男は短刀を抜くとこちらへ襲いかかってきた。

あれ? これヤバくない?

命のやり取りってやつじゃない? これ。

と思っていたが、向かってくる男の動きが

スキルのおかげかよく見える。


「危な――――」


抱えていた人が危険を告げようとしていたので、

俺は抱えていた人を降ろすと、短刀による

攻撃を体を少し反らして回避し、

そのまま伸びてきた腕を掴んで


「見よう見真似! テスタ式背負い投げ!」


そのまま背負い投げの要領で地面に

叩きつけた。


「あぐぁっ!!」


うわ...やべ、なんか男の人が地面にめり込んだ。


まあ、叩きつけられた男は気絶していたので

これで一件落着ということだろう。


「あっ! 出荷の時間が!?」


ヤバイヤバイ! 急がないと買ってもらえなくなる!


俺は急いで馬車に戻り、出発しようとしたのだが


「...待って!」


「え?」


声をした方を振り向くと金髪の女の子が居た。

おそらくさっき助けた子だろう。

かなり可愛い子だが悪いが俺には構っている

時間はない、野菜を買ってもらえるか

もらえないかの瀬戸際なのだから。


「ありがとう、君のおかげで助かったよ」


「あっ、ハイ。お気になさらず。

じゃあ俺は出荷があるんで」


「あのっ! せめて名前だけでも...!」


「俺の名前はアル! それじゃ!」


「あっ!」


俺は名前を告げるとすぐさま出発した。



「アル君...か」

ステータスが低いときにドラゴンを

倒せていたのは、急所を捉えていたからです。

急所を捉えていた場合は、レベルやステータスに

差が合っても即死、及び大ダメージを与えることが

可能です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 農家は『自然を愛する者』に属するのか正直。 農業をやるためにどうしても自然環境を都合よく改造する必要があるから。
[気になる点] 【土弄り】 全ての農民スキルのレベルを最大まで上げた者 だけが習得できる農民の頂点スキル。 一番最初にレベル9になったとの記述もあります。 習得できないはずのスキルが一番最初にレベル…
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