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ギルド登録にて

あばばばばばばばば。

気がついたら今日だけでPVが18000も...。

昨日は2500くらいだったのに...。


何はともあれ、感謝感激雨あられです。

翌日、俺は起床すると、自分が空腹なのに

気がつき、少しお金を持って外に出た。


「うわぁ...」


この時間、村だとまだ静かだが、

王都はすでにこの朝早くから賑わっていた。


これが朝市ってやつか...凄いな。


キョロキョロしながら歩いていると、

何やら良い匂いがしてきたので、匂いの元だと

思われる場所に足を運んだ。


おお、串焼きか...、美味うまそうだけど朝から肉は重そうだ...。


でも一本100ネル(ネル=円)は中々お手頃

価格だな。


よし、買うか。


「おじさん、3本ください」


「おう!」


おっちゃんは慣れた手つきで串焼きを

小さな紙袋のような物に入れた。


「300ネルだ」 


「はい、ぴったり300ネルです」


俺がおっちゃんに金を渡すと、おっちゃんは

俺に串焼きを渡してきた。


「毎度! また来てくれよな!」


豪快に笑うおっちゃんの店を後にして、

俺は串焼きを食べつつ冒険家ギルドへ向かった。


美味うまっ...、これが職人技って

やつなのか...!」


思わず、食物を扱う農民として戦慄を覚えたが、

考えてみれば食物を育てるのと食物を使うのは

全然違うじゃないかということに気がついたので

落ち着いた。


というかそもそも俺が育ててるのは野菜だから

肉関係無いじゃねぇか。


そんな考えをしながら歩いていると、

丁度3本目の串焼きを食べ終えた頃に、

冒険家ギルドに着いた。


「噂じゃ新人イビリがあるなんて聞くし...。

用心しておかないとな」


俺は一度深呼吸をすると、意を決して

扉に手をかけ、中に入った。


「おお......」


冒険家には荒くれ者も少なくないと聞くが、

内装は綺麗で、とてもそんな荒くれ者が

使用しているようには見えなかった。


多分、皆マナーがいいんだろうな。


辺境の田舎から初めて都市に出てきた

若者のようにキョロキョロと見渡していると、

受付らしきところから女の人がこちらへ

近づいてきた。


「何か用でもあるの?」


そう言って近づいてきたのは20歳前後くらいの

青い髪の女の人だった。

髪は長いわけではなく、また短いというわけでも

ないという印象を受けた。


「実は冒険家ギルドに登録をしたいんですが、

どうしたらいいですか?」


「ああ! それだったら私が担当してあげる。

ちょっと着いてきてくれる?」


「わかりました」


思えば相手が年上だという理由で敬語を使っているが

それだったら王女ファルにも敬語を使うべきなんだろうけど...。

命令されちまったからなぁ...。


どうしたもんか...。


閑話休題。


受付近くの席に案内された俺は、先程の人から

紙を渡された。


「この紙に記入事項を書いて欲しいんだけど、

文字の読み書きは大丈夫?」


「大丈夫です」


「そう? なら書き終わるまで待ってるから、

ゆっくりで良いからお願いね?」


そう言うと彼女は俺の対面に座った。



「...何故そこに?」


「まだ朝早くて誰も居なくて暇なの。

だから話し相手が欲しいなって思って...ね?」


「は、はぁ...」


「じゃあまず自己紹介から。


私の名前はヘレン・リーン


見ての通りこのギルドで受付嬢を

やってるの。 よろしくね。


はい、選手交代。 次は君の番」


「俺はアル・ウェインです。


前まで超一流の農民を目指してましたが、

まだ色んなことの経験が少ないのに将来を

決めるのは早計すぎると思って王都に

出てきました。 よろしくお願いします」


俺が自己紹介を終えると、ヘレンさんが

机にうずくまっていた。


心なしか少しプルプル震えているように見える。


「超...っ、一、流の...農民なんて...、そんなの

聞いたこと...」


これ絶対笑いを堪えてるだろ。

何故これを言うと初対面の人に笑われるのか。

これは俺の中での謎の一つだ。


「まあ超一流の農民ってのは俺が言い始めた

造語ですし、まだ架空のものですよ」


「そっか...でも。 もしもアル君が本当にそれを

目指すなら、きっと...ううん。

絶対なれるよ。その超、一流の....農民っ...にっ...」


「笑いを堪えるくらいなら言わなくていいですよ」


またもやうずくまって笑いを堪えているで

あろうヘレンさんに、俺が冷たい目線を向けると、

彼女はごめんごめんと言いながら顔をあげた。


心なしか先程より顔...特に目尻が赤くなっている。

さては涙が出るレベルで笑ったなこの人。


「さて、書き終わったんで、これ。

よろしくお願いします」


「うん。 それとステータスカードがあれば

魔力を流してから貸してくれる? 本人確認の為にね」


「わかりました。はい」


紙とステータスカードを俺から受け取ったヘレンさんは、

内容に間違いがないかを俺に確認すると、

紙を持って受付カウンターの奥へと入っていった。




それからしばらく待つと、ヘレンさんは

ステータスカードともう一枚のカードを持ってこちらへやってきた。


「これがアル君のギルドカードだよ。

再発行にはお金がかかっちゃうから無くさないようにね。

普通なら初回もお金がかかるんだけど、今回は特別に

お姉さんが払っておいてあげたから、大丈夫だよ」


「ええ!? そんな!? 悪いですよ!」


「気にしないで、まだ暫定ではないとはいえ、

貴方の将来を聞いて笑っちゃったでしょ?

そのお詫びだから、気にしないで?」


「...そういうことなら」


「うんうん! ちっちゃいうちは大人の好意に

甘えておきなさい」


「子供って年でもないですよ...?

俺は一応17歳なんですが...」


「私から見たら子供だもの」


それを言われたら敵わん。


「じゃあ、アル君のランクは一番下のGランクから

始まるわけだけど...。




早速、依頼受けてみる?」

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