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復活のフィーあるいはフィーの逆襲(仮題)

ここまでお読みいただいてありがとうございます。


フィーファンの方、フィーは不滅ですw


ではでは~


フィーが生き返った。

フィーの話だと小神族的に死んではいなかったらしい。


ただ、本当に死ぬ可能性が高かったという。

焼けて動けなくなったところを頭でも胴でも食いちぎられるとダメだったと。


火に包まれた直後にタコーたちが火竜を始末してくれると信じて、拘束の法術で火竜の動きを止めた。

ところが、苦痛で意識が遠のき始めたので、蘇生に法力を振り替えた時をタコーはフィーの命の灯が消えていくと勘違いしたのだった。

しかしながら、小神族との交流が希薄なこの世界で、あの場ではフィー以外がそんなことを知るわけもなく、当然の成り行きだった。


蘇生に集中したおかげで、夜明け前に動けるまで回復したが、外套にすっぽり包まれて、何かに押さえ込まれ動けなかった。

その理由はすぐにわかった。


タコーが自分に話しかけ、思い出を話し、詫び、後悔の言葉を続けていたのを黙って聞いていた。

そして、自分への愛を語ってくれた時、タコーが休めるように最強の法術で眠らせた。


寝息が聞こえたので、少し惜しいが寝床から離れ、厩から屋敷の姉妹の許へ向かった。


部屋に入ったときは大騒ぎになった。


ココモ達は、自分がアンデッド化し、襲ってきたと勘違いし、刃傷沙汰になりかけた。

冷静だったのは、キャサリアだった。

火傷だらけのフィーの動きが、戦場で見たアンデッドとは違っていたので、フィーが意識を保っているかどうかを確認してきた。


フィーの無事を理解してからは、義姉妹たちは大喜びだった。

夜明け前だが、料理やお菓子を作り、ささやかなパーティを開いた。

騒ぎで、侯爵夫妻は目を覚まし様子を見に来た。

フィーは侯爵夫妻に挨拶をし、無事であることを国王以下首脳陣に伝えてもらうように頼んだ。


早朝、マリアの提案で、厩へタコーの様子を見に行った。

フィーの比類なき法術で眠らされいたタコーは、ゆすっても起きなかった。

ココモは、おもしろがってタコーに跨り両頬をペチペチ叩きもした。


「あーあ、いいなぁフィーは愛してるって言ってもらったんだぁ」

「そう、うれしかった」

少し残念そうなココモに嬉しそうにフィーは答える。


「ボクも死んでみようかな」

「ココモ、バカなことを言わないの。わたしたちだったら、終わっちゃうでしょ」

ココモを諌めるコッカ。


「旦那って素直じゃないから、みなさんに愛してるって言うまで、フィーさんのこと知らないフリするってどうですか?」

「ヴェルン様、それはどうかと思いますが」

悪戯を提案するヴェルンに難色を示すマリア。


「主様はお疲れだろうから、そっとしておいてあげたいと思うの」

「そうね、タコー様は強いけど、ずっと頑張り続けているものね」

キャサリアの意見にコッカは賛同した。


フィーは、マリアに焦げてチリチリの髪の毛を整えてもらったが、補いがたく短髪になってしまった。

火傷もまだひどいところがあるのでさらしを巻いて、隠すことにした。

昼までにタコーの疲れが癒えるだろう。

そうしたら、再会を喜んでもらおうとみんなで決めた。


そう決まったら、娘たちは泣き疲れたぐったりとするタコーを思い思いに突っついたり、キスをしたりした。


しばらくして、少し上気した肌艶が充実した娘たちが厩から出てくるのだった。


 = = = = =


「アーエルフルの姫が亡くなったそうだな」

心痛の面持ちでアイハイロード国王は口を開いた。


「お姫様なら、大丈夫です。陛下」

「え? 昨晩の火竜騒動で亡くなったと報告が上がってきたが、誤報だったのか?」

「誤報ではありません。概ね亡くなったと思います。陛下」

「概ね亡くなった?どういう意味だ」

「言葉のままです。陛下」

侯爵の説明で国王は混乱した。


「もう、あなた、陛下を揶揄わないの」

「えーー。 たまには、いいじゃん」


「姫は大丈夫なのか?」

「はい。 回復中ですわ。ご心配は無用です」

「そうか。このバカ馬のおかげでビビるわ」

「お前こそ、小心者なんだよ。俺ら夫婦の顔色見れば、だいたいわかるだろ」

「判らねえよ。街中に火竜が出てきた時点で、陰謀の深さの底が見えねえよ」


「まあ、そうか。いや、そうだな。言い過ぎた、すまん」

「なんだよ、気持ち悪いな。何企んでるんだ?」

「いや、妻の元カレだからって、弄ってやろうとか思ってないぞ。マリアに振られてるしな」

「うぐっ。覚えてろよ。」


「陛下、ウチのバカ旦那にはお仕置きしておきますね」

にっこりと美しく微笑む侯爵夫人。

その微笑みを見て血の気が引いたのは、国王の方だった。


「久しぶりね、その笑顔」

「まあ、王妃様、お久しゅうございます」

玉座の奥から、王妃が姿を見せた。

侯爵夫人は、前足を揃えて折り、挨拶をする。


「ぷっ、もう、笑わせないでよ」

「何よ、正真正銘、王妃様じゃない」

「あなたにその挨拶をされるとくすぐったいわね」

「その気持ち、わかるわよ。マリアが奥様って呼ぶんだもの」


「ウフフ」

「フフ」


「じゃあ、本題を話してくれる?」

「もう、せっかちね」

「ケンタウロスは、戦場を駆け巡ってこその四脚よ」

「はいはい。実は・・・」


夫妻が呼ばれた主な要件は2件だったが、1件は、回復中なので解決。

残り1件は、王女殿下の帰国に関してだった。


王女が、外遊中攫われたことは、国民の多くが噂として知っていた。

故意の情報漏えい、流布、そして悪意を含む情報操作。

王女に最悪は侮蔑の眼が向けられる。


権力を放棄した立憲君主たる王室の権威は、すでに形骸化したと言ってもいい状況だった。

しかし、王国の改革を終わらせるわけにいかない。

このままでは改革を望まない勢力が息を吹き返すに違いない。

そうなっては、王国そのものの存続さえ危ぶまれる。


 = = = = =


「そこで、タコー様。何か良いお知恵をお持ちではございませんか?」

「侯爵夫人、王国の危機的状況は理解いたしました」

「ご理解いただけましたか。それは重畳でございます」

「・・・」

タコーは、恋する乙女のように瞳を輝かせる侯爵夫人を見ることになった。


「あのー、俺に何を期待しているんですか?」

いかがでしたか?


更新ペースは、相変わらずですが、しばらくは肩のこらない話を書いていこうと思います。


次話をお待ちください。

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