王都まであとわずか その1
新年度は何かと忙しいです。
さて、王国に入ります。
タコーの裁判の行方は、キャサリアの立場は。
ではでは~
アイハイロード王国は、豊饒の大地に恵まれ、強力な軍隊を有する立憲君主制国家であった。
国王は、男系世襲制で、直系に嫡男がいない場合、女王の場合もある。そのあとは、傍系の内、男系の続いている家系に移る。
共和制政府により、国家運営される。
貴院、衆院に分かれて、分担している。
軍隊は、国王直轄だった。
政府の管理から外れている代わりに
維持費は独立採算で運営されていて、平時には兵士たちは農作業などに従事している。
また、技術開発、工廠も軍組織内に部署がある。
= = = = =
「キャサリア。王都までどのくらい?」
「馬車で丸二日くらいです」
「馬車って自費?」
「あー、自費だったり、無償っだったりします」
「自費で移動するか」
「主様、お察しくださり、ありがとうございます」
タコーとキャサリアの会話を聞いていたココモが問いかける。
「ねえねえ、アニキがタダを選ばないって、珍しいね」
「そりゃ、護送馬車だから無償だろ」
「げー」
「若い娘がそんな声を出すんじゃない」
「ごめんなさい」
「お前タちが付いてくるんだもんな。俺だけ別行動だと怒るだろ」
「そういう問題じゃないよ」
タコーの的外れの言葉にしぼむココモだった。
日も落ちかけてきたところで、町が見えてきた。
「お風呂、お風呂」
= = = = =
タコーとココモ、コッカは、久しぶりに宿に泊まる。
フィーは生れて初めてらしい。
キャサリアも通常任務だとこの町の宿を利用することはない。
この場の全員が、意外に緊張して、ぎこちなかった。
キャサリアが噂で聞いていた宿に泊まることにした。
「ご主人、5人で頼む」
「お部屋はどうされますか?」
キャサリアが振り向きタコーに尋ねる視線を送る。
「お「「全員一緒で」」だと」
「コホン、ご主人、ケンタウロス二人を含んで一緒に泊まれる部屋はあるかな?」
「あるにはありますが、貴族様がご利用なさるには、当宿は粗末でございますよ?」
「そ、そうか!一緒に泊まれるのか!そ、そこでいい。気には、せん!」
ふんすふんすと鼻息の荒くなるキャサリア。
「主様、ご一緒させていただきます。その、もしよければ、今夜にでも、その」
「コラー!金髪うまー」
「ココモ、わたしももう限界ですから」
「キャサリア、物足りなくても、がっかりしちゃダメよ。別にあなたのせいじゃないから」
「こらこら、フィーがいるんだからな。何もないぞ」
「「「「えーーーーー!」」」」
「フィー?」
タコーは、フィーが一緒に不満を漏らしたことが気になった。
= = = = =
案内された部屋は、部屋というより厩に近かった。
広い部屋の半分に干し草が敷き詰められ、釣床が三つ掛かっていた。
「なかなか、いいじゃないか」
「この釣床じゃ、アニキと一緒に眠れないよー」
「タコー様、干し草の上に敷布を敷くと心地よいものですよ」
「主様、わたし、こういうところは好きです」
「タコー様、わたしはどうすれば?」
「俺は、ハンモックで寝タいんだよ」
タコーは純粋に釣床に憧れていた。
= = = = =
タコー達は、旅の汚れを落とすため、風呂を目指した。
この町は温泉が湧くため、数ヶ所に浴場があった。
「おー、温泉だな」
「お風呂、お風呂」
ココモは、実に風呂好きでウキウキしていた。
「主様、こちらに軍が利用する浴場があります。質素ではありますが、駐留している部隊はないので、おくつろぎいただけるかと思います」
「キャサリア、そこは、混浴なのかしら?」
「男女別です。残念ですが」
「そりゃ、残念だな。まあ、ゆっくり入ろうや」
タコーは、のんびりできそうなので、娘たちに悪いと思いながらも機嫌がよくなった。
「そうだ、フィーなんだっタら、女湯でいいぞ」
「え、その、わたしは、タコー様のお背中でもと」
「何言ってんだ。お前だっタら、女湯だ、女湯」
「だったら、ボクが男湯に入ろうか?」
「こらこら、はしタないことを言うんじゃない。中年と若者に分かれようじゃないか」
「タコー様、歳だけであれば、わたしは72才」
「タコー様、わたしたちの裸をフィー殿の見られてしまいます」
「大丈夫、大丈夫、見られタら、見返してやれば相子だ。なんだっタら、男にしてやるのも、ありだ」
「タコー様、わたし、男になりたくない」
「え゛?」
フィーの一言にタコーは嫌な汗が噴き出すのが判った。
= = = = =
キャサリアの案内で軍が利用する浴場前までやってきた。
タコーはフィーの視線を感じていた。
(ちょっと待てー、こっちに来て死にかけもしたが、今、一番危機を感じてるぞ)
「じゃあ、アニキー後でねー」
「タコー様、お疲れなのですから、無理をなさらずに」
「では、後程。上がる時にお声をかけていただければ、聞こえますので」
『お、おい。お前タち、なんでそんなに冷静なの?』
『アニキ、男に興味ないもん』
『そうですね』
『あの、わたしは間違いが起きても気にいたしません』
フィーに気を使って小声で会話をする4人。
「タコー様。参りましょう」
「フィー、まあ、美形だけど違うしな」
(俺からその気にならないから、大丈夫だろ)
「じゃあ、あとでなー」
「「「ハーイ」」」
いかがでいたか?
これから3話ほど夜が過ぎていきます。




