生徒会でのお話
結構更新遅れてますね………。
まあ、不定期と書いているので、判ってくれる事でしょう。
そう、思いたい………………。
「こちらです」
金髪の少女はある一室で止まると、扉をノックする。
「アリスです。創司君達を連れてきました」
「えぇ、わかったわ。入って頂戴」
アリスと言う少女がそう言うと、中から生徒会長である清水美咲の声が返ってくる。
アリスは扉を開け、その横に立って創司達を中に入れる。
『失礼します』
三人は同時に頭を下げ、入室する。
生徒会室の中はとても広く、空間系の『幻想』を使って作られた空間だとわかる。
内装はとても煌びやかで、まさに学園の頂点にこそ相応しいと言える部屋だった。中には美咲が座っている一番奥の席を真ん中として、周りに生徒会メンバー用のだと思われる席が八つ並んでいる。
そして、創司達から見て左側に来客用の物だと思われるソファーがお互いが対面するように配置されており、そこには既に3人の生徒が座っていた。
右側は大きな本棚と生徒会ようにだと思われるロッカー。そして、何に使われるかわからないジャンクフード系の自販機。
「えぇ。よく来てくれたわね。まぁ立ち話もなんだし座って頂戴」
美咲は創司達に向かって微笑みながら言う。
創司はそんな美咲に目もくれず、ソファーに座る人物達を見ていた。
三人の内、二人が女性。
一人は流れるような緑色の髪をうなじの所で一纏めにしている美少女だ。
スタイルはモデル化と見間違うような均整の取れたスタイル。
身長も高く、足もスラリとしていて長く、胸からお尻に駆けてのラインが扇情的で、男を魅了する。そして、豊満なバストだ。これがこの女性を清楚だが、どこか妖艶な雰囲気を纏わせているのだろう。
二人目は燃えるような赤い髪をポニーテールにした美少女だ。
騎士のように厳粛な雰囲気を纏っていて、規律に厳しそうな印象を相手に与える。
スタイルだが、先と同じようにモデルのような体型。胸こそ平均的だが、そのスタイルは男の目を釘付けにする事間違い無しだろう。
最後に男性だが、こいつはハッキリ言ってイケメンだ。
背中に届く金髪。眼は蒼色で鼻も高く中世的な顔立ち。
身長は、創司よりも低いが174センチとなかなかの身長で、足も長い。
創司達は美咲の薦め通りに席に着き、美咲の言葉を待つ。
先に紹介した三人も同じように美咲の言葉を待っている。
「さて!君たちをここに呼んだのは他でもないわ!君たちを出来れば生徒会に入れたいの!」
美咲は創司達六人を見つめて言う。
創司は美咲の言葉を聞いて、考える。ーーー席が足りないな………。
そう。ここにはほかの生徒会役員も居るだろう事は簡単に予想できる。
なのにこの場にいる六人全員を生徒会に入れたいとは、どういう事なのだろうか?
「今の事を疑問に思う子も居るでしょう。でもね?これは生徒会に入るに当たっての行事なの!聞いていると思うけど、近々学年別で対抗戦があるわ。そこで君たち六人が戦って、相応しい人が生徒会に入るの。私達も経験したのよ?」
美咲は茶目っ気たっぷりにそう言うが、創司と雫、そしてもう一人男子以外の三人の顔は深刻だ。
まあ、目的があって入ろうとしているのだ。この反応が普通なのだろう。
まずは雫が深刻ではない理由だ。
これは簡単。雫は料理部に入部するからだ。
そして、創司。
創司はある程度自分の力量がどの程度か知っている。
さらに、創司の中では深刻になる理由がない。
何故なら、慌てたり、こうして深く考えたりするのは無駄だと思っているからだ。大会まで鍛錬を積み、己のコンディションを整えて大会に望めば、ひどい結果になる事はないだろう。
そして最後の男子。
こいつの顔には自身の力に溺れた傲慢が見え隠れしている。
恐らく、試合中でも油断や慢心が見え、簡単に付け入れるだろう事は、予想に難くない。
「今は考えてね?でも………生徒会がどれほど厳しい場所か判って貰うために必要な事だから………ゴメンね?」
美咲の申し訳なさそうな声。
創司はそんな美咲を見て…………、
ーーーーー……甘いな。
そんな空気の中、生徒会での初邂逅は終わったのだった。




