幻想学園入学
もう一つの小説をろくに投稿していないのに2作目って………でも、頑張って書いていきます。
20××年、峯崎創司は両親と共に、人気の遊園地ーーー『フェアリー・ランド』に来ていた。
当時まだ10歳だった彼は、父である峯崎修也の提案に喜んで賛同した。母である峯崎冴子も子供の乗り気な様子に、微笑んで行こう、と言った。
彼らは三人仲良く、フェアリー・ランドを満喫していたのだ。
これが創司の人生を大きく左右する出来事になるとも知らずに………。
ガバッと布団を跳ね上げ男、峯崎創司は眼を覚ます。鍛え抜かれた178センチの身体は、15歳の少年とは思えないほど引き締まっている。
だが今は、身体に嫌な汗を掻き、体中ベタベタになってしまっている。
「…………なんだ……夢か………」
ホッと息を吐く創司。嫌な夢を見たものだ、と頭を掻く。
創司はベッドの時計を見る。時計は6時32分と指していた。
今日から創司はある学校に通う事になっている。その学校は『ミラージュ・ホルダー』を将来国の役に立つように、育成する学校だ。
そこへ創司は今日、入学する。
「…………シャワーでも浴びるか……………」
創司はベッドから出て、シャワーを浴びに行く。
下に着ていたジャージとトランクスを脱ぎ、冷たいシャワーを浴びる。
日課にしている鍛錬も今日はやる気が起きない創司は、そのまま朝食を軽く作り、荷物を確認し、鍵を閉めて家から出た。
「………行ってきます」
彼に声を掛ける者は、誰も居なかった…………。
創司が今日から通う学校『国立幻想学園』は創司の家から15分ほどで着く場所にある。ここ○○県鳴神市は、ある能力者が統治する区画である。
市長などが能力者の優劣で決まるようになったのも、『幻想保持者』が増えてきたからであろう。
創司は、幻想学園の校庭に設置してあるベンチに座って時間を潰す事にした。見える生徒はほぼ、上級生。創司と同じ1年生は、余り来ていないようだ。それも当然かもしれない。創司が家を出た時刻は7時10分。入学式開始予定時刻は8時20分だ。1時間以上も早く来てしまったため、創司は何をしようか、と俯き考えていた。
「ん?見ない顔だね。新入生?」
声が聞こえたので、創司は思案していた顔を上げた。
目の前にいたのは、美少女と呼ばれる事間違い無しの少女だった。
腰まである艶のある黒髪、均整の取れたプロポーション。身長は166センチくらいだろうか。そして、創司の視界にはドンッと主張する豊満な胸があった。創司の眼がそこへ行った訳を説明するとしたなら、彼女がベンチに座っている創司に目を合わせようと、身を屈めていたのが原因だろう。
「…………なんですか?」
創司は目の前の美少女に胸を見ていた事を悟られまいと、間が空いてしまったが、聞いた。
彼女は顔に笑顔を浮かべて、
「えっとね早く来ている子が居るなって、気になっちゃった」
ゴメンね、と舌を出す仕草をする彼女。悪い事をしてしまったと思ったのかも知れない、と創司は思った。
「いえ、別に何をしようかなって考えていただけですから」
創司は先輩に軽く微笑んで言う。
創司にそう返された少女は、微笑んでいる創司を見て、微笑み返し、
「じゃあ私が校内を案内してあげよっか?」
そう提案してきた。
創司は悪くない提案だと思い、立ち上がりながら言う。
「丁度良かったです。自分も暇を持て余していたので、助かります」
「じゃあ、行こっか」
少女は笑顔でそう言い、創司はそれに頷いて少女の後に続く。
こうして創司の学園生活が始まった。
おかしなところは無いでしょうか?
三人称視点は余り使い慣れていないので、変なところがあれば修正します。